和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
ハロ/ハワユ
君の名前は?
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[恋人『ごっこ』]
「足、気付いてたんだ……」
湿布を貼られた足を見ながら、ポツリと呟けば、ゴミを片付けて横に座る眞。
「そりゃ、目の前で派手にゆう子が転ければ危ないって思うからね。
あれだけ重い衣装を着てる人間支えたらよろけるよ(笑)」
そう言いながら、タバコの電源を入れる。
「でも、その足で1日やりきったのは、頑張ったな。」
煙を吐き出しながら、そう言ってもらえると。
誉められて嬉しいのと、すこし照れるのとで。
そんなことない………
と、また綺麗な夜景を見ながら呟く。
ぼんやりと、夜景に見いられていると、不意に頬を指で撫でられる。
「………ひやっ!!」
びっくりして首をすくめると。
眞はクスリと笑って顔を覗き込む。
「今日は、泣かないの?」
笑いながらも、少し心配したような。
きっと、前のことを気にしてるのかな………。
「さすがにいつも泣かないよ。
今日はハゲ部長に嫌なこと言われたけど、眞が言い返してくれたし。
仕事もちゃんとできたと思うし、泣くこと無くなっちゃった。」
ありがとう、と、笑うと。
安心したのか、眞も笑う。
「そっか。
あの後、何回か浅葱が夢に出てきたんだ。」
ふぅ、と眞は煙を吐き出し、思い出すみたいに夜景を見つめる。
「私が?」
夢に出るほど印象強かったのかと疑問になったけど。
眞はそのまま話し続ける。
「夢の中の浅葱はいつも泣いてて、笑って欲しいのに、撫でたい手が届かなくて。でも、今、笑ってくれるならそれでいい。」
そう言って吸い終わったタバコをテーブルに置くと。
不意に腕を掴まれて抱き寄せられる。
「………眞?」
「また、浅葱が帰るまで………。
恋人ごっこしようか………?」
その言葉に驚いて顔を上げれば。
今にもキスされそうなほど近い距離。
(恋人ごっこ………)
その言葉に、胸がチクりと痛んだ。
恋人ではない。
また、ごっこ遊び………。
そっと顔を背けて体を離す。
また、流されてしまいそうな自分が悲しくなる。
「恋人『ごっこ』は…………しない………。」
その言葉に、抱き締めていた眞の手が離れる。
「あの日、眞に助けてもらって、一緒に居られてすごく嬉しかった。
あの日、恋人ごっこした時も凄く嬉しくて。
人と離れたくないって思った自分にもびっくりした。
でも、帰ってきて一人になった時、眞は何であんなに優しくしてくれたんだろう?何でキスなんかしたんだろって考えちゃって。」
ぽつり、ぽつりと話す私は眞の顔なんて見れなくて。
自分の手を見つめながら話続ける。
「きっと、泣いてた私を励ましてくれたんだ、とか、考えて自分でまとめないと、ずっと眞のこと考えちゃいそうで。
だから……。」
そこまで話してるうちに、眞はまたタバコの電源を入れて吸い始める。
軽く遊びたかったのに、こんなこと言われたら嫌になるだろうな………。
そう思って口ごもると。
ふぅっ、とため息のような煙を吐き出して。
眞は私の顔を覗き込んだ。
その顔は。
怒ってるとか、嫌な気分になってる顔ではない。
どちらかといえば、少し、楽しそう。
「ねぇ、浅葱、顔上げて?」
覗き込む姿勢が辛いのか、私が顔をあげると。
また吸い込んだ煙を吐き出して、顔が近付く。
-ちゅっ-
本当に触れるだけの、口付け。
私は意味が分からないで固まっていると。
「じゃあ………『ごっこ』じゃないならいい?」
急に何を言い出すんだろうと思えば。
眞はそのまま腕を引っ張り、見つめあった状態で二人でベッドに寝そべる。
「俺さ、職業柄、スキャンダルはご法度なんだ。
だから、遊びとか、その場しのぎとか、したことないし、考えたことも無かった。
でも、あの日、浅葱と出会って数時間だけど過ごしてそれが間違った事だとは思ってない。」
まるで子供を諭すように、眞は優しく私の髪を撫でながら、話し続けてくれる。
「でも、恋人ごっこなのに、やり過ぎたかなとか、嫌われたかなとかは考えた。
連絡もらっても返せないほど忙しかったし、話したくても、ズルズルタイミング逃して。
なのに、今日浅葱が現れたのがびっくりしたし、嬉しかった。
仕事中の浅葱は俺の知ってる泣き虫ではなかったけどね(笑)
浅葱に、会いたかったし、こうやって触れたかった。」
そっと、腰に手を回されて引き寄せられると、私は眞の胸に顔を埋める形になる。
「今、伝えたい事が言葉にまとまってくれなくて正直キツいんだけど…………。」
そう言う眞の心音は、私よりはるかに早まってて。
「口を開かなければわからない、思ってるだけでは伝わらない、だよ?」
まとまらない言葉を言ってほしくて。
ハロ/ハワユの歌詞を歌うと。
「なんて面倒くさい生き物でしょう、人間と言うのは(笑)」
苦笑いをしながら続きを歌ってくれる。
「初めて恋人居ないか聞いたとき、先を話したがらなかったから、何かあったとは思ったけど。
でも、亜沙にも、他の男にも取られたくないって思うくらい、惚れてる。
今浅葱の心が欲しいよ。」
苦しそうな眞のストレートな言葉に、返せる言葉を探す前に。
ポロポロと涙がこぼれ始めた。
「えっ?えっ?」
急に泣き出した私に眞は驚いていて。
「私、強くないよ?弱いよ?」
泣きながらか細く喋ると、笑ってくれる。
「……知ってる。誰にも見せたくない泣き虫。」
そう言ってまた頭を撫でてくれる。
「仕事忙しかったら、会えない……」
「俺も忙しい時あるから。その時は一緒に暮らすから。」
弱い私の一言一言を否定して、優しい言葉で返してくれる。
それだけで、私の胸が痛くなる。
「俺は、気持ち伝えたよ?
浅葱の気持ちは?」
もう、わかってるくせに。
ポロポロ泣きながら、顔を眞に向けると。
精一杯の勇気を出して口付ける。
「断ることなんて考えられないほど、好きになってます………。」
それだけ言ってまた顔を胸に埋めれば。
大きなため息が聞こえる。
そう言えば………。
「眞、仕事あるんじゃなかったの?
邪魔したくないから、帰るよ?」
仕事があるからって接待でも、亜沙さん達の呑みも断ってた。
思い出して顔を上げれば。
嬉しそうに煙を吐き出す眞の顔。
「無いよ?」
悪戯っぽい笑顔に、私の頭は『??』だらけになる。
「浅葱と一緒に居たいの早くここに来たかったし、仕事って言えば何でも通るでしょ?」
あー!明日休みでよかった!
と、嬉しそうにベッドで伸びをする眞に呆れる。
私をここに連れてくる為に嘘ついてたなんて………。
「浅葱も明日休みでしょ?」
はい、と、体を起こしてメイク落としを渡される。
「やっと手に入ったのに帰れると思うなよ?
俺、けっこう独占欲強いから。」
そう言うと、スーツのボタンを外しはじめる。
「ちょ、ちょっと、眞!!」
さすがに恥ずかしくて止めようとすると。
「浅葱も、もう仕事モードは終わり。」
もう、俺の物の時間。そう言うと、ボタンを外したシャツから覗く首筋に顔を埋める。
何があっても、貴方に抵抗なんてできない。
そんなこと、出会った時から知ってたことなのに………。
熱を持った手が私を撫でる。
もう、負けでいい………。
泣き虫でも
貴方しか見ないなら
それでいい…………。
-おわり-
「足、気付いてたんだ……」
湿布を貼られた足を見ながら、ポツリと呟けば、ゴミを片付けて横に座る眞。
「そりゃ、目の前で派手にゆう子が転ければ危ないって思うからね。
あれだけ重い衣装を着てる人間支えたらよろけるよ(笑)」
そう言いながら、タバコの電源を入れる。
「でも、その足で1日やりきったのは、頑張ったな。」
煙を吐き出しながら、そう言ってもらえると。
誉められて嬉しいのと、すこし照れるのとで。
そんなことない………
と、また綺麗な夜景を見ながら呟く。
ぼんやりと、夜景に見いられていると、不意に頬を指で撫でられる。
「………ひやっ!!」
びっくりして首をすくめると。
眞はクスリと笑って顔を覗き込む。
「今日は、泣かないの?」
笑いながらも、少し心配したような。
きっと、前のことを気にしてるのかな………。
「さすがにいつも泣かないよ。
今日はハゲ部長に嫌なこと言われたけど、眞が言い返してくれたし。
仕事もちゃんとできたと思うし、泣くこと無くなっちゃった。」
ありがとう、と、笑うと。
安心したのか、眞も笑う。
「そっか。
あの後、何回か浅葱が夢に出てきたんだ。」
ふぅ、と眞は煙を吐き出し、思い出すみたいに夜景を見つめる。
「私が?」
夢に出るほど印象強かったのかと疑問になったけど。
眞はそのまま話し続ける。
「夢の中の浅葱はいつも泣いてて、笑って欲しいのに、撫でたい手が届かなくて。でも、今、笑ってくれるならそれでいい。」
そう言って吸い終わったタバコをテーブルに置くと。
不意に腕を掴まれて抱き寄せられる。
「………眞?」
「また、浅葱が帰るまで………。
恋人ごっこしようか………?」
その言葉に驚いて顔を上げれば。
今にもキスされそうなほど近い距離。
(恋人ごっこ………)
その言葉に、胸がチクりと痛んだ。
恋人ではない。
また、ごっこ遊び………。
そっと顔を背けて体を離す。
また、流されてしまいそうな自分が悲しくなる。
「恋人『ごっこ』は…………しない………。」
その言葉に、抱き締めていた眞の手が離れる。
「あの日、眞に助けてもらって、一緒に居られてすごく嬉しかった。
あの日、恋人ごっこした時も凄く嬉しくて。
人と離れたくないって思った自分にもびっくりした。
でも、帰ってきて一人になった時、眞は何であんなに優しくしてくれたんだろう?何でキスなんかしたんだろって考えちゃって。」
ぽつり、ぽつりと話す私は眞の顔なんて見れなくて。
自分の手を見つめながら話続ける。
「きっと、泣いてた私を励ましてくれたんだ、とか、考えて自分でまとめないと、ずっと眞のこと考えちゃいそうで。
だから……。」
そこまで話してるうちに、眞はまたタバコの電源を入れて吸い始める。
軽く遊びたかったのに、こんなこと言われたら嫌になるだろうな………。
そう思って口ごもると。
ふぅっ、とため息のような煙を吐き出して。
眞は私の顔を覗き込んだ。
その顔は。
怒ってるとか、嫌な気分になってる顔ではない。
どちらかといえば、少し、楽しそう。
「ねぇ、浅葱、顔上げて?」
覗き込む姿勢が辛いのか、私が顔をあげると。
また吸い込んだ煙を吐き出して、顔が近付く。
-ちゅっ-
本当に触れるだけの、口付け。
私は意味が分からないで固まっていると。
「じゃあ………『ごっこ』じゃないならいい?」
急に何を言い出すんだろうと思えば。
眞はそのまま腕を引っ張り、見つめあった状態で二人でベッドに寝そべる。
「俺さ、職業柄、スキャンダルはご法度なんだ。
だから、遊びとか、その場しのぎとか、したことないし、考えたことも無かった。
でも、あの日、浅葱と出会って数時間だけど過ごしてそれが間違った事だとは思ってない。」
まるで子供を諭すように、眞は優しく私の髪を撫でながら、話し続けてくれる。
「でも、恋人ごっこなのに、やり過ぎたかなとか、嫌われたかなとかは考えた。
連絡もらっても返せないほど忙しかったし、話したくても、ズルズルタイミング逃して。
なのに、今日浅葱が現れたのがびっくりしたし、嬉しかった。
仕事中の浅葱は俺の知ってる泣き虫ではなかったけどね(笑)
浅葱に、会いたかったし、こうやって触れたかった。」
そっと、腰に手を回されて引き寄せられると、私は眞の胸に顔を埋める形になる。
「今、伝えたい事が言葉にまとまってくれなくて正直キツいんだけど…………。」
そう言う眞の心音は、私よりはるかに早まってて。
「口を開かなければわからない、思ってるだけでは伝わらない、だよ?」
まとまらない言葉を言ってほしくて。
ハロ/ハワユの歌詞を歌うと。
「なんて面倒くさい生き物でしょう、人間と言うのは(笑)」
苦笑いをしながら続きを歌ってくれる。
「初めて恋人居ないか聞いたとき、先を話したがらなかったから、何かあったとは思ったけど。
でも、亜沙にも、他の男にも取られたくないって思うくらい、惚れてる。
今浅葱の心が欲しいよ。」
苦しそうな眞のストレートな言葉に、返せる言葉を探す前に。
ポロポロと涙がこぼれ始めた。
「えっ?えっ?」
急に泣き出した私に眞は驚いていて。
「私、強くないよ?弱いよ?」
泣きながらか細く喋ると、笑ってくれる。
「……知ってる。誰にも見せたくない泣き虫。」
そう言ってまた頭を撫でてくれる。
「仕事忙しかったら、会えない……」
「俺も忙しい時あるから。その時は一緒に暮らすから。」
弱い私の一言一言を否定して、優しい言葉で返してくれる。
それだけで、私の胸が痛くなる。
「俺は、気持ち伝えたよ?
浅葱の気持ちは?」
もう、わかってるくせに。
ポロポロ泣きながら、顔を眞に向けると。
精一杯の勇気を出して口付ける。
「断ることなんて考えられないほど、好きになってます………。」
それだけ言ってまた顔を胸に埋めれば。
大きなため息が聞こえる。
そう言えば………。
「眞、仕事あるんじゃなかったの?
邪魔したくないから、帰るよ?」
仕事があるからって接待でも、亜沙さん達の呑みも断ってた。
思い出して顔を上げれば。
嬉しそうに煙を吐き出す眞の顔。
「無いよ?」
悪戯っぽい笑顔に、私の頭は『??』だらけになる。
「浅葱と一緒に居たいの早くここに来たかったし、仕事って言えば何でも通るでしょ?」
あー!明日休みでよかった!
と、嬉しそうにベッドで伸びをする眞に呆れる。
私をここに連れてくる為に嘘ついてたなんて………。
「浅葱も明日休みでしょ?」
はい、と、体を起こしてメイク落としを渡される。
「やっと手に入ったのに帰れると思うなよ?
俺、けっこう独占欲強いから。」
そう言うと、スーツのボタンを外しはじめる。
「ちょ、ちょっと、眞!!」
さすがに恥ずかしくて止めようとすると。
「浅葱も、もう仕事モードは終わり。」
もう、俺の物の時間。そう言うと、ボタンを外したシャツから覗く首筋に顔を埋める。
何があっても、貴方に抵抗なんてできない。
そんなこと、出会った時から知ってたことなのに………。
熱を持った手が私を撫でる。
もう、負けでいい………。
泣き虫でも
貴方しか見ないなら
それでいい…………。
-おわり-
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