和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
ハロ/ハワユ
君の名前は?
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[十字架のピアス]
休みなんて、結局あっという間に終わってしまい、日々は過ぎて今日は京都に向かい、和楽器バンドのCMの視察に行く日。
気が重いのを振り払い、資料と荷物を持って駅に向かう。
結局、服を返した後も眞から連絡が来ることはなかった。
本当に本人に渡ったのかさえ不明。
(でも、三郷さん良い人そうだったし、大丈夫だよね。)
早めに駅に着き、課長達が来るのを待つ。
視察とはいえ、部長と一緒に移動なんて嫌だったけど、こればかりはしかたない。
自分が作った企画なんだから………。
「浅葱、すまない。待たせたか?」
聞きなれた声に振り返れば。
課長がキャリーバックを引きながら近付いてくる。
「おはようございます。私も今来たところですから、大丈夫ですよ。」
課長と部長は京都で視察が終わった後も一泊してあちらの上司と観光するらしく、荷物が多い。
私はとくに付き合う理由もないから日帰りさせてもらうことにしていた。
「そういえば、浅葱、最近ピアス変えたのか?」
今日は動きやすいように髪を束ねてるせいで、耳が見えて、課長が疑問を投げかける。
「あ………。」
ピアス………。
実は、眞に拾われたあの日、どこかで無くしたらしく。
帰ってきてから片方無いことには気づいていた。
でも、片方しかしてないのも不恰好だから、外して違うものを付けていた。
初めて自分に買ったご褒美のダイヤで飾られた十字架のピアスは気に入っていたけど。
「今日は動きやすいようにシンプルなものにしてきたんです。」
笑って耳を触ったけど。
いつものピアスじゃないからなんだか物足りなかった。
それから。
部長も合流して新幹線で京都へ向かった。
移動中は常に部長の横は課長が付いてくれて、私も余計なことを言われずに済んで良かった。
あっという間に風景は変わり、すんなりと京都まで到着した。
課長達は泊まるホテルに荷物を預けて、撮影が行われるスタジオに向かう。
もう少しで眞と会えると思うと、嬉しい半面、何も連絡を取っていない分、不安も増していた。
私に気付いてくれるだろうか?
気付いても、私を嫌がりはしないだろうか?
そんなことばかり考えてしまう。
スタジオに到着すると、スタッフさんが撮影現場に案内してくれる。
「和楽器バンドの皆様は楽屋ですか?
ご挨拶をしたいのですが。」
課長がスタッフさんと話をして、楽屋に挨拶に行くことになった。
私は、ただ後ろから着いていくだけだけど。
「失礼します。
ゆう子さん、企画会社の方がお見えです。」
ノックをして楽屋が開けられると、マネージャーだと思われる方が顔を出してくれる。
部屋の奥までは見えないけど、なんだか楽しそうな話声や、ギターのような音も聞こえる。
(この部屋に、眞がいる………。)
高鳴る胸を押さえながら、冷静を装う。
「はーい!まっちも来てー!」
一際元気なゆう子さんの声に、面倒そうな眞の返事が続く。
課長と部長が部屋に入り、私は入り口から覗き込むようにご挨拶をする。
「いやぁ、初めまして。今回のCMの企画をさせて頂きました。本日はよろしくお願いいたします!」
さも、自分が先陣きって企画したかのように、堂々と話す部長に、ゆう子さんたちも挨拶して話している。
「今回のCMの段取りなどは、ここにいる椎名浅葱が担当します。椎名、入ってこい。」
課長に促されて部屋に入る。
「初めまして。今回担当させて頂きます、椎名と申します。よろしくお願いいたします。」
ペコリと挨拶して顔を上げると。
ゆう子さんと挨拶していた眞が一瞬目を開いたのが見えた。
とても驚いた顔をしてたけど。
それは一瞬で、すぐに普通に戻った。
「初めまして!ご存知かとは思いますが、鈴華ゆう子です!」
「………初めまして。町屋です。」
初めましての言葉に少しだけ胸がチクリとしたけど………。
「初めまして。本日はよろしくお願いします。」
冷静に、笑って対応した。
やっぱり、眞はこうゆう世界の人だから。
私と知り合いなんて素振り見せるわけがない。
部長はとても楽しそうにメンバーと話だし、眞もすぐにそっちに行ってしまった。
「椎名さん、段取りの確認したいのでスタジオの方にお願いできますか?」
裏からスタッフさんに声をかけられて。
「あ………。はい。今行きます。」
では、先に行きます。と、課長に告げて楽屋を後にした。
眞に会えたことは嬉しかったけど。
きっと話せることなんてない。
私は、私なりに仕事をしなくちゃ………。
ふぅ、と息を吐くと、背筋を伸ばしてスタジオに向かった。
休みなんて、結局あっという間に終わってしまい、日々は過ぎて今日は京都に向かい、和楽器バンドのCMの視察に行く日。
気が重いのを振り払い、資料と荷物を持って駅に向かう。
結局、服を返した後も眞から連絡が来ることはなかった。
本当に本人に渡ったのかさえ不明。
(でも、三郷さん良い人そうだったし、大丈夫だよね。)
早めに駅に着き、課長達が来るのを待つ。
視察とはいえ、部長と一緒に移動なんて嫌だったけど、こればかりはしかたない。
自分が作った企画なんだから………。
「浅葱、すまない。待たせたか?」
聞きなれた声に振り返れば。
課長がキャリーバックを引きながら近付いてくる。
「おはようございます。私も今来たところですから、大丈夫ですよ。」
課長と部長は京都で視察が終わった後も一泊してあちらの上司と観光するらしく、荷物が多い。
私はとくに付き合う理由もないから日帰りさせてもらうことにしていた。
「そういえば、浅葱、最近ピアス変えたのか?」
今日は動きやすいように髪を束ねてるせいで、耳が見えて、課長が疑問を投げかける。
「あ………。」
ピアス………。
実は、眞に拾われたあの日、どこかで無くしたらしく。
帰ってきてから片方無いことには気づいていた。
でも、片方しかしてないのも不恰好だから、外して違うものを付けていた。
初めて自分に買ったご褒美のダイヤで飾られた十字架のピアスは気に入っていたけど。
「今日は動きやすいようにシンプルなものにしてきたんです。」
笑って耳を触ったけど。
いつものピアスじゃないからなんだか物足りなかった。
それから。
部長も合流して新幹線で京都へ向かった。
移動中は常に部長の横は課長が付いてくれて、私も余計なことを言われずに済んで良かった。
あっという間に風景は変わり、すんなりと京都まで到着した。
課長達は泊まるホテルに荷物を預けて、撮影が行われるスタジオに向かう。
もう少しで眞と会えると思うと、嬉しい半面、何も連絡を取っていない分、不安も増していた。
私に気付いてくれるだろうか?
気付いても、私を嫌がりはしないだろうか?
そんなことばかり考えてしまう。
スタジオに到着すると、スタッフさんが撮影現場に案内してくれる。
「和楽器バンドの皆様は楽屋ですか?
ご挨拶をしたいのですが。」
課長がスタッフさんと話をして、楽屋に挨拶に行くことになった。
私は、ただ後ろから着いていくだけだけど。
「失礼します。
ゆう子さん、企画会社の方がお見えです。」
ノックをして楽屋が開けられると、マネージャーだと思われる方が顔を出してくれる。
部屋の奥までは見えないけど、なんだか楽しそうな話声や、ギターのような音も聞こえる。
(この部屋に、眞がいる………。)
高鳴る胸を押さえながら、冷静を装う。
「はーい!まっちも来てー!」
一際元気なゆう子さんの声に、面倒そうな眞の返事が続く。
課長と部長が部屋に入り、私は入り口から覗き込むようにご挨拶をする。
「いやぁ、初めまして。今回のCMの企画をさせて頂きました。本日はよろしくお願いいたします!」
さも、自分が先陣きって企画したかのように、堂々と話す部長に、ゆう子さんたちも挨拶して話している。
「今回のCMの段取りなどは、ここにいる椎名浅葱が担当します。椎名、入ってこい。」
課長に促されて部屋に入る。
「初めまして。今回担当させて頂きます、椎名と申します。よろしくお願いいたします。」
ペコリと挨拶して顔を上げると。
ゆう子さんと挨拶していた眞が一瞬目を開いたのが見えた。
とても驚いた顔をしてたけど。
それは一瞬で、すぐに普通に戻った。
「初めまして!ご存知かとは思いますが、鈴華ゆう子です!」
「………初めまして。町屋です。」
初めましての言葉に少しだけ胸がチクリとしたけど………。
「初めまして。本日はよろしくお願いします。」
冷静に、笑って対応した。
やっぱり、眞はこうゆう世界の人だから。
私と知り合いなんて素振り見せるわけがない。
部長はとても楽しそうにメンバーと話だし、眞もすぐにそっちに行ってしまった。
「椎名さん、段取りの確認したいのでスタジオの方にお願いできますか?」
裏からスタッフさんに声をかけられて。
「あ………。はい。今行きます。」
では、先に行きます。と、課長に告げて楽屋を後にした。
眞に会えたことは嬉しかったけど。
きっと話せることなんてない。
私は、私なりに仕事をしなくちゃ………。
ふぅ、と息を吐くと、背筋を伸ばしてスタジオに向かった。