和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Strong Fate
君の名前は?
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【雪月花へようこそ】
「楓さぁ~ん!!可愛い子連れてきたよ~♪♪」
スナックやバーが入るビルの一室。
入り口には【雪月花】と入った看板があるだけ。
一見さんお断りな雰囲気が漂い、落ち着いた雰囲気のバーに、元気いっぱいな女子達が入っていく。
後ろから大さんと黒流、オレが着いていく形で。
「はぁ~。あんた達は入ってくる前から騒がしいわね!下の通路から声響いてわかったわよ!!」
カウンターから呆れたように響く低めの声に浅葱がキョトンとする。
今話した主。
それは見た目はバッチリ格闘でもしてそうな筋肉に身を包むイケメン。
もちろん声も太いテノール。
しかし。
喋り方は見事に女。
そう。
楓さんと呼ばれたバーのマスターは、いわゆる「オネェ」さん。
ゆう子とべにがたまたまスタッフと呑みに行った時に教えられて、気に入ってしまい、たまにメンバーで呑みにくるようになってた。
「だってー!今日は浅葱ちゃん連れてこられるからめっちゃ嬉しくて!!
楓さん、見てみて!可愛いでしょ!!」
ゆう子は、腕を組んでる浅葱を紹介すると、びっくりしたままの浅葱が、オドオドと挨拶してた。
そりゃ驚くだろうな。
見た目はちゃんと男だもん。
浅葱の反応が面白くて観察していると、楓さんは上から下まで浅葱を見た後、浅葱の顎をクイッと持ち左右に向けてシゲシゲと品定めしていた。
「…………ふうん。大和撫子な感じね。
この子が前に言ってたまっちの彼女?」
楓さんは、心が一応女の子だから、女を見る目はある。
嫌な女は基本的に店にすら入れてもらえない。
「そなの!こんな可愛いのにまっちのなんだよ!ズルいよね~!!」
そんな事を言われながらカウンターに並んで座ると、一人一人おしぼりとつまみが出される。
呑むのは大体決まってるから特に注文もしないでいい。
この店で呑むようになってから周りの視線とかも気にしなくて良くなり、自分としてはありがたい限りで。
「びっくりした?」
隣に座り、カシスオレンジを頼んだ浅葱に含み笑いで話しかけると苦笑いをしていた。
「びっくりしたけど、面白い♪楓さんて、一人でお店やってるの?」
ビールが届き、乾杯をして一口。
「そうだよ。だから、あれもこれも注文するとめっちゃ怒られる(笑)」
「あら!私が怒るわけないでしょ~!!黒ちゃん、何か言ってあげて!!」
二人の会話にナチュラルに入ってきては、お気に入りの黒流に絡む。
「まぁ~………お疲れ様(笑)」
さすが大人。
交わすのが上手いと思いながら、ワイワイ話が盛り上がり、今日の曲についてとか、色々話をしていた。
「眞、ほっぺ、大丈夫?」
浅葱が、不意に心配そうに頬の絆創膏に触れる。
血は止まったからいつの間にか忘れていたくらいで。
「大丈夫だよ。びっくりしたけどね♪」
心配してくれることが嬉しくて、手を握ると、楓さんは呆れたようにこちらを見る。
「まっちってば、愛してるがダダ漏れよ~(笑)
暑いからやるならあっち行きなさい!」
まったく、と、呆れながら構ってくる。
「しゃーないじゃん?大切な人なんだから。」
ハイハイ、とあしらわれていると、入り口のベルが鳴り、また新たにお客が入ってきた。
「楓さんこんばんは~♪」
声に聞き覚えがあり、振り返ると、そこには見覚えのある顔が揃っていた。
「いらっしゃい。まぁ、今日は揃いも揃って。ここは和楽器バンドの溜まり場じゃないのよ!」
楓さんの声に入ってきた和楽器バンドのスタッフはカウンターに座るメンツを見て駆け寄ってきた。
「ゆう子さん!べにさん!皆さん来てたんですね~!!」
嬉しそうに駆け寄ってきたのは女子のメイクを担当している子。
他にも何人かスタッフが居たけど、軽く挨拶をして奥のボックス席に入っていく。
「ごめん、ちょっとスタッフに挨拶してくる。」
楓さんにスタッフの酒を頼み、浅葱にそう告げると席を立った。
さすがに関係者来てるのに知らんふりして呑んでるわけにもいかないから。
「お疲れ様~♪」
ゆう子とスタッフの所に行くと、男子スタッフとグータッチで挨拶する。
「町屋さん、お疲れ様です。最後に使ってたギタースタジオに置いてありましたけど良いんですか?」
中には今日居たスタッフも居たから軽く話をする。
「明日も使うから大丈夫だよ。」
ふと見渡すと、女子の話が盛り上がる中にこの前浅葱と一緒にガラスを浴びた子も居た。
「あ、君、この前ガラス浴びてたよね?
大丈夫だった?
えっと、確か…………蓮(れん)ちゃんだっけ?」
その子は、ヘアメイクで前から居る女の子だった。
他の子達より大人しいのもあり、あんまり話したことはなかったけど。
「あ………はい。大したことないので大丈夫です。」
ポソッと話すとまたお酒を呑みだす。
「そっか。なら良かった。俺たちもそうだけど、スタッフもあっての和楽器バンドだから、くれぐれも事故、怪我注意してね?」
そう言うと、オレからの労い!と、ボトルを一本プレゼントして戻ることにした。
「浅葱、ただいま。楓さんに虐められなかった?」
席に戻り肩を寄せて話すと、楓さんと話していた浅葱は笑いながら、「おかえり♪」と対応してくれた。
「まったく、まっちは失礼ね!!私が苛めるわけないでしょ!
私が苛めるのは自分を知らないアホな女に対してだけよ!」
「ふふっ(笑)
苛められてないよ?楓さんが黒流さんに捧げる愛情を深く深く聞いてた(笑)」
それはとても深いようで、軽く涙目になりながらも笑いを堪えながら話を聞いていて。
その話に混ざりながら、密着して腰に手を回すと、浅葱は優しく手を重ねてくれて。
見てるのはスタッフだから良いやと、甘えながらのんびりした時間を過ごした。
その日は、久しぶりに気持ちよく酔えた。
まだレコーディングは終わってないから、明日からまた頑張っていかなきゃ。
この時、まだ自分ではこの幸せしか見えて居なくて。
自分と浅葱の周りで起こり始めてる異変に気付かなかった………。
「楓さぁ~ん!!可愛い子連れてきたよ~♪♪」
スナックやバーが入るビルの一室。
入り口には【雪月花】と入った看板があるだけ。
一見さんお断りな雰囲気が漂い、落ち着いた雰囲気のバーに、元気いっぱいな女子達が入っていく。
後ろから大さんと黒流、オレが着いていく形で。
「はぁ~。あんた達は入ってくる前から騒がしいわね!下の通路から声響いてわかったわよ!!」
カウンターから呆れたように響く低めの声に浅葱がキョトンとする。
今話した主。
それは見た目はバッチリ格闘でもしてそうな筋肉に身を包むイケメン。
もちろん声も太いテノール。
しかし。
喋り方は見事に女。
そう。
楓さんと呼ばれたバーのマスターは、いわゆる「オネェ」さん。
ゆう子とべにがたまたまスタッフと呑みに行った時に教えられて、気に入ってしまい、たまにメンバーで呑みにくるようになってた。
「だってー!今日は浅葱ちゃん連れてこられるからめっちゃ嬉しくて!!
楓さん、見てみて!可愛いでしょ!!」
ゆう子は、腕を組んでる浅葱を紹介すると、びっくりしたままの浅葱が、オドオドと挨拶してた。
そりゃ驚くだろうな。
見た目はちゃんと男だもん。
浅葱の反応が面白くて観察していると、楓さんは上から下まで浅葱を見た後、浅葱の顎をクイッと持ち左右に向けてシゲシゲと品定めしていた。
「…………ふうん。大和撫子な感じね。
この子が前に言ってたまっちの彼女?」
楓さんは、心が一応女の子だから、女を見る目はある。
嫌な女は基本的に店にすら入れてもらえない。
「そなの!こんな可愛いのにまっちのなんだよ!ズルいよね~!!」
そんな事を言われながらカウンターに並んで座ると、一人一人おしぼりとつまみが出される。
呑むのは大体決まってるから特に注文もしないでいい。
この店で呑むようになってから周りの視線とかも気にしなくて良くなり、自分としてはありがたい限りで。
「びっくりした?」
隣に座り、カシスオレンジを頼んだ浅葱に含み笑いで話しかけると苦笑いをしていた。
「びっくりしたけど、面白い♪楓さんて、一人でお店やってるの?」
ビールが届き、乾杯をして一口。
「そうだよ。だから、あれもこれも注文するとめっちゃ怒られる(笑)」
「あら!私が怒るわけないでしょ~!!黒ちゃん、何か言ってあげて!!」
二人の会話にナチュラルに入ってきては、お気に入りの黒流に絡む。
「まぁ~………お疲れ様(笑)」
さすが大人。
交わすのが上手いと思いながら、ワイワイ話が盛り上がり、今日の曲についてとか、色々話をしていた。
「眞、ほっぺ、大丈夫?」
浅葱が、不意に心配そうに頬の絆創膏に触れる。
血は止まったからいつの間にか忘れていたくらいで。
「大丈夫だよ。びっくりしたけどね♪」
心配してくれることが嬉しくて、手を握ると、楓さんは呆れたようにこちらを見る。
「まっちってば、愛してるがダダ漏れよ~(笑)
暑いからやるならあっち行きなさい!」
まったく、と、呆れながら構ってくる。
「しゃーないじゃん?大切な人なんだから。」
ハイハイ、とあしらわれていると、入り口のベルが鳴り、また新たにお客が入ってきた。
「楓さんこんばんは~♪」
声に聞き覚えがあり、振り返ると、そこには見覚えのある顔が揃っていた。
「いらっしゃい。まぁ、今日は揃いも揃って。ここは和楽器バンドの溜まり場じゃないのよ!」
楓さんの声に入ってきた和楽器バンドのスタッフはカウンターに座るメンツを見て駆け寄ってきた。
「ゆう子さん!べにさん!皆さん来てたんですね~!!」
嬉しそうに駆け寄ってきたのは女子のメイクを担当している子。
他にも何人かスタッフが居たけど、軽く挨拶をして奥のボックス席に入っていく。
「ごめん、ちょっとスタッフに挨拶してくる。」
楓さんにスタッフの酒を頼み、浅葱にそう告げると席を立った。
さすがに関係者来てるのに知らんふりして呑んでるわけにもいかないから。
「お疲れ様~♪」
ゆう子とスタッフの所に行くと、男子スタッフとグータッチで挨拶する。
「町屋さん、お疲れ様です。最後に使ってたギタースタジオに置いてありましたけど良いんですか?」
中には今日居たスタッフも居たから軽く話をする。
「明日も使うから大丈夫だよ。」
ふと見渡すと、女子の話が盛り上がる中にこの前浅葱と一緒にガラスを浴びた子も居た。
「あ、君、この前ガラス浴びてたよね?
大丈夫だった?
えっと、確か…………蓮(れん)ちゃんだっけ?」
その子は、ヘアメイクで前から居る女の子だった。
他の子達より大人しいのもあり、あんまり話したことはなかったけど。
「あ………はい。大したことないので大丈夫です。」
ポソッと話すとまたお酒を呑みだす。
「そっか。なら良かった。俺たちもそうだけど、スタッフもあっての和楽器バンドだから、くれぐれも事故、怪我注意してね?」
そう言うと、オレからの労い!と、ボトルを一本プレゼントして戻ることにした。
「浅葱、ただいま。楓さんに虐められなかった?」
席に戻り肩を寄せて話すと、楓さんと話していた浅葱は笑いながら、「おかえり♪」と対応してくれた。
「まったく、まっちは失礼ね!!私が苛めるわけないでしょ!
私が苛めるのは自分を知らないアホな女に対してだけよ!」
「ふふっ(笑)
苛められてないよ?楓さんが黒流さんに捧げる愛情を深く深く聞いてた(笑)」
それはとても深いようで、軽く涙目になりながらも笑いを堪えながら話を聞いていて。
その話に混ざりながら、密着して腰に手を回すと、浅葱は優しく手を重ねてくれて。
見てるのはスタッフだから良いやと、甘えながらのんびりした時間を過ごした。
その日は、久しぶりに気持ちよく酔えた。
まだレコーディングは終わってないから、明日からまた頑張っていかなきゃ。
この時、まだ自分ではこの幸せしか見えて居なくて。
自分と浅葱の周りで起こり始めてる異変に気付かなかった………。