和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Strong Fate
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【龍笛の音】
アルバムのレコーディングが始まり、毎日慌ただしくしていた。
レーベルが変わったのに旧レーベルからベストも出ることになり、それの打ち合わせに動いたり、毎日時間が足りないくらいで。
「まっち~!ここの言い回しなんだけど~」
譜面とにらめっこをしてると、ゆう子が歌詞のメモを持って近づいてくる。
決まった歌詞でも、急に変わることはよくあることだから。
「うん。それで良いと思うよ?」
「了解~♪あ、そだ、今日って浅葱ちゃん来るんじゃなかったの?」
メモを取り終わり、立ち去ろうとしたゆう子は思い出したように振り返った。
「あぁ、来るよ?午前中仕事してから来るからもう少しじゃないかな?」
新しいアルバムの曲を選ぶ会議の時。
なんとなく8人の音の他に浅葱に手伝ってもらって龍笛も入れてみた。
それがことの他好評で。
初めはそんな実力ないからって断ってた浅葱だけど、ゆう子や他のメンバーがどんどん引っ張ってくれて、
「ライブとか人前に出ない、アルバムだけなら……」
って約束で入ってくれることになった。
俺としては、ライブに特別出演してくれても良かったんだけど。
仕事してるから目立つことしたくないって。
-コンコン-
「失礼します。あ、町屋さん、浅葱さんがいらっしゃいました。」
ドアから覗くスタッフに促され、浅葱がヒョコッと入ってくる。
「こんにちは♪遅れちゃってすみません。」
ぺこりと頭を下げてる所にゆう子が飛んでくる。
「浅葱ちゃん来た~♪変な人にナンパされなかった(笑)?」
俺の方が抱き締めたかったのに、ゆう子は嬉しそうに抱きついて浅葱の心配をしてくれる。
ゆう子曰く、浅葱は可愛いから危ないらしく。
「気を抜くと変なおじさんに拐われる!」
だそうだ。
「大丈夫ですよ(笑)拐われるほど気抜けてませんから♪」
そんなやり取りを見てると、女の子って良いなと思ってしまう。
一頻りじゃれ合いが終わるとさっそく合わせるために用意を始める。
「迷わなかった?」
龍笛を出して音を確認する浅葱の横に行き、水を渡すと、緊張の中にも楽しそうなキラキラした目がこちらに向く。
「町屋さんがこれでもかってくらい細かく説明してくれたからね♪迷子になれなかったよ(笑)」
そう。
前日に浅葱が道に迷わないようにスタジオまでの道をメモに書いてた。
仕事終わったら迎えに行くって言ったのに、浅葱は「子供じゃないんだから(笑)」と、笑っていた。
順調にメンバーの録音も続き、撮ってない時はべにの三味線と浅葱の龍笛を合わせてゆう子が歌ってるとか、何かと楽しそうで。
「町屋さん、ギターの録音入りましょう。」
「あ、はい。」
スタッフに呼ばれて立ち上がると、気付いた浅葱は行ってらっしゃいと手を振ってくれる。
やっぱり、浅葱が見えるところに居るって言うのは安心する。
スタッフとして居て欲しいって冗談で言ったとき、浅葱は
「いつも近くに居ちゃうと、他のスタッフさんも気使っちゃうし、私も女の子と仲良くしてるの見てたらヤキモチ妬いちゃいそうだから。」
と、断られた。
確かにそのとうりなんだけど。
それでも、居られる時間は幸せだから。
手を振りギターを手にするとキーを確認する。
うん。良い音がする。
部屋の外で聞いてくれてる浅葱の為に集中することにした。
どれくらい経ったかな?
気になるところを直したり、アレンジしたり。
あと少しって所。
集中して演奏を続けてると、不意に音が一瞬途切れ、次の瞬間、頬に痛みが走った。
「………っ!!」
驚いて手を止めると、ギターの弦が見事に一本切れてぶら下がっている。
「町屋さん!大丈夫ですか!?」
ハプニングに驚いたスタッフが中止して入ってきた。
「すみません~。弦切れちゃった(笑)」
頬に走った痛みは切れた弦が反動で頬に当たったせい。
頬を撫でると微かに血が出ていて、スタッフが持ってきた絆創膏を貼り、弦を張り直して録音は再開した。
(あれ………?弦、一昨日交換したばっかりじゃなかったっけ………?)
確か、レコーディングあるからって切れそうな弦を交換したばかりだった。
不思議に思ったけど、まぁ、弦が劣化してたっってこともあるから。
気にしないことにした。
そして、1日レコーディングを無事に終えて、今日の分は終わり。
「お疲れ様~♪ねぇ、浅葱ちゃん来てるなら呑み行こ~♪」
ゆう子は上機嫌で帰る用意をしながらこちらに来た。
「良いんじゃない?最近忙しくて呑んでないし。」
大さんも片付けが終わったらしく、返事をする。
「ね?浅葱ちゃん!良いお店あるんだ!!行こ~♪」
浅葱を離すまいと抱きつくゆう子に、浅葱は困った顔をこちらに向けた。
「良いと思うよ?良い店って、例のとこ(笑)?」
最近メンバーが行く「良い店」って言うの、浅葱も連れていきたいってのは、あったから。
「もちろんそこに決まってる~♪浅葱ちゃん連れていきたかったんだ~♪」
やった~!!
と、大喜びなゆう子とべにに引っ張られながら、浅葱はオレの手を引き、スタジオを後にした。
アルバムのレコーディングが始まり、毎日慌ただしくしていた。
レーベルが変わったのに旧レーベルからベストも出ることになり、それの打ち合わせに動いたり、毎日時間が足りないくらいで。
「まっち~!ここの言い回しなんだけど~」
譜面とにらめっこをしてると、ゆう子が歌詞のメモを持って近づいてくる。
決まった歌詞でも、急に変わることはよくあることだから。
「うん。それで良いと思うよ?」
「了解~♪あ、そだ、今日って浅葱ちゃん来るんじゃなかったの?」
メモを取り終わり、立ち去ろうとしたゆう子は思い出したように振り返った。
「あぁ、来るよ?午前中仕事してから来るからもう少しじゃないかな?」
新しいアルバムの曲を選ぶ会議の時。
なんとなく8人の音の他に浅葱に手伝ってもらって龍笛も入れてみた。
それがことの他好評で。
初めはそんな実力ないからって断ってた浅葱だけど、ゆう子や他のメンバーがどんどん引っ張ってくれて、
「ライブとか人前に出ない、アルバムだけなら……」
って約束で入ってくれることになった。
俺としては、ライブに特別出演してくれても良かったんだけど。
仕事してるから目立つことしたくないって。
-コンコン-
「失礼します。あ、町屋さん、浅葱さんがいらっしゃいました。」
ドアから覗くスタッフに促され、浅葱がヒョコッと入ってくる。
「こんにちは♪遅れちゃってすみません。」
ぺこりと頭を下げてる所にゆう子が飛んでくる。
「浅葱ちゃん来た~♪変な人にナンパされなかった(笑)?」
俺の方が抱き締めたかったのに、ゆう子は嬉しそうに抱きついて浅葱の心配をしてくれる。
ゆう子曰く、浅葱は可愛いから危ないらしく。
「気を抜くと変なおじさんに拐われる!」
だそうだ。
「大丈夫ですよ(笑)拐われるほど気抜けてませんから♪」
そんなやり取りを見てると、女の子って良いなと思ってしまう。
一頻りじゃれ合いが終わるとさっそく合わせるために用意を始める。
「迷わなかった?」
龍笛を出して音を確認する浅葱の横に行き、水を渡すと、緊張の中にも楽しそうなキラキラした目がこちらに向く。
「町屋さんがこれでもかってくらい細かく説明してくれたからね♪迷子になれなかったよ(笑)」
そう。
前日に浅葱が道に迷わないようにスタジオまでの道をメモに書いてた。
仕事終わったら迎えに行くって言ったのに、浅葱は「子供じゃないんだから(笑)」と、笑っていた。
順調にメンバーの録音も続き、撮ってない時はべにの三味線と浅葱の龍笛を合わせてゆう子が歌ってるとか、何かと楽しそうで。
「町屋さん、ギターの録音入りましょう。」
「あ、はい。」
スタッフに呼ばれて立ち上がると、気付いた浅葱は行ってらっしゃいと手を振ってくれる。
やっぱり、浅葱が見えるところに居るって言うのは安心する。
スタッフとして居て欲しいって冗談で言ったとき、浅葱は
「いつも近くに居ちゃうと、他のスタッフさんも気使っちゃうし、私も女の子と仲良くしてるの見てたらヤキモチ妬いちゃいそうだから。」
と、断られた。
確かにそのとうりなんだけど。
それでも、居られる時間は幸せだから。
手を振りギターを手にするとキーを確認する。
うん。良い音がする。
部屋の外で聞いてくれてる浅葱の為に集中することにした。
どれくらい経ったかな?
気になるところを直したり、アレンジしたり。
あと少しって所。
集中して演奏を続けてると、不意に音が一瞬途切れ、次の瞬間、頬に痛みが走った。
「………っ!!」
驚いて手を止めると、ギターの弦が見事に一本切れてぶら下がっている。
「町屋さん!大丈夫ですか!?」
ハプニングに驚いたスタッフが中止して入ってきた。
「すみません~。弦切れちゃった(笑)」
頬に走った痛みは切れた弦が反動で頬に当たったせい。
頬を撫でると微かに血が出ていて、スタッフが持ってきた絆創膏を貼り、弦を張り直して録音は再開した。
(あれ………?弦、一昨日交換したばっかりじゃなかったっけ………?)
確か、レコーディングあるからって切れそうな弦を交換したばかりだった。
不思議に思ったけど、まぁ、弦が劣化してたっってこともあるから。
気にしないことにした。
そして、1日レコーディングを無事に終えて、今日の分は終わり。
「お疲れ様~♪ねぇ、浅葱ちゃん来てるなら呑み行こ~♪」
ゆう子は上機嫌で帰る用意をしながらこちらに来た。
「良いんじゃない?最近忙しくて呑んでないし。」
大さんも片付けが終わったらしく、返事をする。
「ね?浅葱ちゃん!良いお店あるんだ!!行こ~♪」
浅葱を離すまいと抱きつくゆう子に、浅葱は困った顔をこちらに向けた。
「良いと思うよ?良い店って、例のとこ(笑)?」
最近メンバーが行く「良い店」って言うの、浅葱も連れていきたいってのは、あったから。
「もちろんそこに決まってる~♪浅葱ちゃん連れていきたかったんだ~♪」
やった~!!
と、大喜びなゆう子とべにに引っ張られながら、浅葱はオレの手を引き、スタジオを後にした。