和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Strong Fate
君の名前は?
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【覗き込む黒い瞳】
東京から少し離れた郊外にある湖に到着した。
そんなに混む事もなかったから道中はすんなり来れた。
春だけど、少し肌寒く、透き通る水は遠巻きには青く見えて。
ゆう子は浅葱を連れて橋から湖を覗き込む。
「すごーい!魚が見える~♪」
嬉しそうに見てる横に行き、一緒に覗き込めば、小さな魚がチラホラ泳いでる。
空気が綺麗で思わず深呼吸をしてしまう。
「町屋さん、気持ち良いね♪」
浅葱は、こうやって和楽器バンドの仕事でついてくる時は、必ず【町屋】と呼ぶ。
俺的にはどちらでも良いんだけど、スタッフの中にはやはり【桜村眞】に違和感を持つスタッフも居るから。
「こっちは空気が綺麗だからね。
しかし、呼ばれ慣れないな(笑)」
苦笑いをしていると、もう一台到着した車から、またテンションの高いメンバーが降りてきた。
「浅葱ちゃ~ん!!!」
あの厚底ブーツで走ってこれるべにには、本当に感心するけど。
浅葱に抱きついたせいで、浅葱がよろける。
「あっぶなっ!」
慌てて浅葱を抱き止めると、びっくりした浅葱をよそにべには渾身の力で抱き締める。
「会いたかったよ~♪相変わらず可愛い~♪」
私も~!
と、ゆう子もまた浅葱に抱きつき、困った顔はしてたけど、それでも嬉しそうで。
連れてきて良かったと思えた。
撮影が始まり、浅葱が暇してしまうかと思ったけど。
各々撮影してないメンバーが代わる代わる構ってくれて。
休憩中には女子達はシャボン玉で遊んだり、聖志がその光景を写真に撮ってたり。
女子メンバーが撮影に入ると、やっと浅葱が休憩に入れて、桟橋の先で湖に足をつけて遊んでいた。
「お疲れ様。」
缶コーヒーを頬に当てると、
ひゃっ!!
と驚いていた。
「あ、眞。眞もお疲れ様~。みんな元気だね(笑)」
「女子達はいつもね(笑)」
そっと横に座ると少しだけ間を詰める。
スタッフから離れてるから話してる内容は聞かれないだろうし。
「疲れてない?」
コーヒーを飲みながら、俺も湖に足をつけると、嬉しそうに笑った。
「ううん。すごく楽しい。皆さん優しいし。」
えへへ。
と、コーヒーを飲みながら笑ってる。
「皆優しいからって、男メンバーとイチャイチャしないでくださいよ?」
さすがに男相手じゃ嫉妬するから(笑)
敬語で顔を覗き込みながら言うと、
「イチャイチャするのは眞だけにしましょう(笑)」
と、敬語で返される。
しばらく外で遊んだり、撮影したりしていたけど。
パラパラと雨が降りだしてきた。
「みなさーん!!室内で撮影になりますから移動してくださーい!!」
遠くから呼ぶスタッフの声にメンバーが動きだし、近くにある綺麗な洋式の建物に移動する。
衣装も変えることになり、着替えをする。
女子が着替えてる間に、男はヘアメイクしてもらったり、取材されたり。
建物の中には何個かのライトや、機材が並べてあり、危ないから、浅葱にはメンバーが待ってる席の端に座ってて貰うことにした。
女子が戻り、男の着替えになったから、またゆう子達に浅葱を預けて控え室に向かう。
「しかし、相変わらず浅葱ちゃんの龍笛いいなぁ!そろそろライブに出てもらったら?」
一緒に着替えをしながら、さっきゆう子が龍笛に合わせて歌っていたのを見ていた黒さんが話し出す。
何度かライブに浅葱の龍笛出せないかって言われたことはあったけど、「私は和楽器バンドにお手伝いできる実力者じゃないから。」と、毎回断られてた。
「まぁ、何度か誘ってはいるけどね。なかなか。」
「でも、どこかのタイミングでレコーディングの手伝いとか入って一回音合わせやってみたら?」
バンドの中でも、浅葱の腕は認められてるから、どこかのタイミングでやれたら良いけど。
そんな話をしてるうちに着替えも終わり、スタジオに戻りながら話をしていた。
スタジオのドアに手をかけようとした瞬間。
-ガシャン!!-
「きゃぁぁ!!」
びっくりするくらい大きな、何かが割れる音と、それに伴い女子の悲鳴が響いた。
「どうした!?」
ドアを開けて見たものは、目を疑う光景だった……。
粉々に割れたガラスの真ん中に横たわる浅葱。
「………おい!浅葱!!」
「まっち、ストップ!!」
慌てて駆け出そうとした瞬間。
黒流に腕を掴まれ止められた。
「なんだよ!!」
「まっち、裸足!!」
慌てて止められた理由。
それは、俺自身が裸足だったから。
粉々に割れたガラスの中に裸足で行ったら、そりゃ二次災害が起こるに決まってる。
ハッとして自分の靴を履くと、起き上がった浅葱に駆け寄った。
「浅葱、大丈夫?」
起き上がった浅葱からは、パラパラと割れたガラスの破片が落ちて。
とてもびっくりしてたけど、視線は俺じゃない方を見てた。
「私は大丈夫なんだけど………。他にもガラス浴びちゃったスタッフさん居るから………。」
心配そうに辺りを見渡してる視線に、スタッフも巻き込まれた事を知る。
辺りを見渡すと、腕を押さえるスタッフや、少しだけパニックになってるスタッフ。
ゆう子とべには撮影に入るとこだったらしく、離れてたから何とも無くて。
「ガラスにライト向けたの誰だ!?」
「わかりません………。すみません、破片片付けます!」
どうやら、撮影用のライトが天井に釣ってあったガラスに当たって熱せられ、割れてしまったらしい。
珍しいことだけど、浅葱に怪我が無かったことが救いで。
その後、ガラスの破片を片付けられ、撮影と取材はなんとか終わった。
怪我をしたスタッフも軽症だったらしい。
「おわった~!!」
んん~!!っと大きく伸びをしながら、着替えを終えたゆう子が出てきた。
「今日は、本当に浅葱ちゃんが怪我無くて良かった~!!」
ゆう子は再び浅葱に抱き付くと頬をペタペタと触っていた。
「私は良いんですけど。スタッフさんが………。」
こんな時でも自分より周りを心配する浅葱には少しだけ呆れるけど。
「まぁ、大したことないみたいだし、良かったんじゃない?」
車に乗り込みながらそっと浅葱の手を握った。
助手席に乗ってるゆう子も、はじめはガラスの割れた原因に怒ってたけど。
次第に疲れはてたのか、眠りに落ちた。
浅葱も、相当疲れたんだろう。
ウトウトし始めたから。
「寝てて良いよ。」
そっと膝掛けをかけると、ごめんね、と謝って眠りについた。
膝掛けの下では、しっかりと手を繋いだまま………。
東京から少し離れた郊外にある湖に到着した。
そんなに混む事もなかったから道中はすんなり来れた。
春だけど、少し肌寒く、透き通る水は遠巻きには青く見えて。
ゆう子は浅葱を連れて橋から湖を覗き込む。
「すごーい!魚が見える~♪」
嬉しそうに見てる横に行き、一緒に覗き込めば、小さな魚がチラホラ泳いでる。
空気が綺麗で思わず深呼吸をしてしまう。
「町屋さん、気持ち良いね♪」
浅葱は、こうやって和楽器バンドの仕事でついてくる時は、必ず【町屋】と呼ぶ。
俺的にはどちらでも良いんだけど、スタッフの中にはやはり【桜村眞】に違和感を持つスタッフも居るから。
「こっちは空気が綺麗だからね。
しかし、呼ばれ慣れないな(笑)」
苦笑いをしていると、もう一台到着した車から、またテンションの高いメンバーが降りてきた。
「浅葱ちゃ~ん!!!」
あの厚底ブーツで走ってこれるべにには、本当に感心するけど。
浅葱に抱きついたせいで、浅葱がよろける。
「あっぶなっ!」
慌てて浅葱を抱き止めると、びっくりした浅葱をよそにべには渾身の力で抱き締める。
「会いたかったよ~♪相変わらず可愛い~♪」
私も~!
と、ゆう子もまた浅葱に抱きつき、困った顔はしてたけど、それでも嬉しそうで。
連れてきて良かったと思えた。
撮影が始まり、浅葱が暇してしまうかと思ったけど。
各々撮影してないメンバーが代わる代わる構ってくれて。
休憩中には女子達はシャボン玉で遊んだり、聖志がその光景を写真に撮ってたり。
女子メンバーが撮影に入ると、やっと浅葱が休憩に入れて、桟橋の先で湖に足をつけて遊んでいた。
「お疲れ様。」
缶コーヒーを頬に当てると、
ひゃっ!!
と驚いていた。
「あ、眞。眞もお疲れ様~。みんな元気だね(笑)」
「女子達はいつもね(笑)」
そっと横に座ると少しだけ間を詰める。
スタッフから離れてるから話してる内容は聞かれないだろうし。
「疲れてない?」
コーヒーを飲みながら、俺も湖に足をつけると、嬉しそうに笑った。
「ううん。すごく楽しい。皆さん優しいし。」
えへへ。
と、コーヒーを飲みながら笑ってる。
「皆優しいからって、男メンバーとイチャイチャしないでくださいよ?」
さすがに男相手じゃ嫉妬するから(笑)
敬語で顔を覗き込みながら言うと、
「イチャイチャするのは眞だけにしましょう(笑)」
と、敬語で返される。
しばらく外で遊んだり、撮影したりしていたけど。
パラパラと雨が降りだしてきた。
「みなさーん!!室内で撮影になりますから移動してくださーい!!」
遠くから呼ぶスタッフの声にメンバーが動きだし、近くにある綺麗な洋式の建物に移動する。
衣装も変えることになり、着替えをする。
女子が着替えてる間に、男はヘアメイクしてもらったり、取材されたり。
建物の中には何個かのライトや、機材が並べてあり、危ないから、浅葱にはメンバーが待ってる席の端に座ってて貰うことにした。
女子が戻り、男の着替えになったから、またゆう子達に浅葱を預けて控え室に向かう。
「しかし、相変わらず浅葱ちゃんの龍笛いいなぁ!そろそろライブに出てもらったら?」
一緒に着替えをしながら、さっきゆう子が龍笛に合わせて歌っていたのを見ていた黒さんが話し出す。
何度かライブに浅葱の龍笛出せないかって言われたことはあったけど、「私は和楽器バンドにお手伝いできる実力者じゃないから。」と、毎回断られてた。
「まぁ、何度か誘ってはいるけどね。なかなか。」
「でも、どこかのタイミングでレコーディングの手伝いとか入って一回音合わせやってみたら?」
バンドの中でも、浅葱の腕は認められてるから、どこかのタイミングでやれたら良いけど。
そんな話をしてるうちに着替えも終わり、スタジオに戻りながら話をしていた。
スタジオのドアに手をかけようとした瞬間。
-ガシャン!!-
「きゃぁぁ!!」
びっくりするくらい大きな、何かが割れる音と、それに伴い女子の悲鳴が響いた。
「どうした!?」
ドアを開けて見たものは、目を疑う光景だった……。
粉々に割れたガラスの真ん中に横たわる浅葱。
「………おい!浅葱!!」
「まっち、ストップ!!」
慌てて駆け出そうとした瞬間。
黒流に腕を掴まれ止められた。
「なんだよ!!」
「まっち、裸足!!」
慌てて止められた理由。
それは、俺自身が裸足だったから。
粉々に割れたガラスの中に裸足で行ったら、そりゃ二次災害が起こるに決まってる。
ハッとして自分の靴を履くと、起き上がった浅葱に駆け寄った。
「浅葱、大丈夫?」
起き上がった浅葱からは、パラパラと割れたガラスの破片が落ちて。
とてもびっくりしてたけど、視線は俺じゃない方を見てた。
「私は大丈夫なんだけど………。他にもガラス浴びちゃったスタッフさん居るから………。」
心配そうに辺りを見渡してる視線に、スタッフも巻き込まれた事を知る。
辺りを見渡すと、腕を押さえるスタッフや、少しだけパニックになってるスタッフ。
ゆう子とべには撮影に入るとこだったらしく、離れてたから何とも無くて。
「ガラスにライト向けたの誰だ!?」
「わかりません………。すみません、破片片付けます!」
どうやら、撮影用のライトが天井に釣ってあったガラスに当たって熱せられ、割れてしまったらしい。
珍しいことだけど、浅葱に怪我が無かったことが救いで。
その後、ガラスの破片を片付けられ、撮影と取材はなんとか終わった。
怪我をしたスタッフも軽症だったらしい。
「おわった~!!」
んん~!!っと大きく伸びをしながら、着替えを終えたゆう子が出てきた。
「今日は、本当に浅葱ちゃんが怪我無くて良かった~!!」
ゆう子は再び浅葱に抱き付くと頬をペタペタと触っていた。
「私は良いんですけど。スタッフさんが………。」
こんな時でも自分より周りを心配する浅葱には少しだけ呆れるけど。
「まぁ、大したことないみたいだし、良かったんじゃない?」
車に乗り込みながらそっと浅葱の手を握った。
助手席に乗ってるゆう子も、はじめはガラスの割れた原因に怒ってたけど。
次第に疲れはてたのか、眠りに落ちた。
浅葱も、相当疲れたんだろう。
ウトウトし始めたから。
「寝てて良いよ。」
そっと膝掛けをかけると、ごめんね、と謝って眠りについた。
膝掛けの下では、しっかりと手を繋いだまま………。