和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Strong Fate
君の名前は?
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【血を吐き歪む声】
「ここです。」
キョロキョロと、誰か着いてきていないか、慎重に周囲を確認しながら、俺を家まで案内する蓮。
「周りに何かあるの?」
そう聞くと
スタッフの中では、俺に近づくと事故が起こるって噂があるらしく。
それを気にしてるらしい。
案内されるままにエレベーターに乗り込むと。
手に持っていた携帯をポケットにしまった。
「ちょっと、片付けをしてきますのでコーヒー飲んで待っててください。」
部屋に案内され、アイスコーヒーを出すと、蓮は隣の部屋に入っていった。
女子らしい普通の部屋。
でも、何かおかしい。
部屋には芳香剤もあり、普通の香りなのだが。
その奥に
鉄の錆びた臭いが微かにする………。
(血の匂い……?)
緊張で乾いた喉にアイスコーヒーを流し込み、静かに辺りを見渡してみた。
特に、変わった様子はない。
その時。
ふと、目についた、キッチンの近くにある引き出しの一番下。
白い紙が、ほんの少しだけはみ出している。
嫌な予感がする………。
静かに近づき、引き出しを開けて目に入ったもの。
それは…………
浅葱にずっと送りつけられていた白い封筒と
無くなったハズの浅葱の
ピアスと
画面の割れた携帯。
(これって………。)
ピアスを手に取り。
ピアスにも携帯にも、生々しく血がこびりつき、乾いて赤茶になっている。
血の匂いに胸焼けがする。
「………何してるんですか。」
声に驚き振り返ると
そこには無表情の蓮の姿。
「お前………やっぱり………。」
そこまで言いかけて。
-ガタンッ-
急に膝から力が抜けて壁に背を当てたまま座り込んでしまった。
「なっ………なんでっ………」
何が起きてるのかわからない。
視界が歪み、体から力が抜けて入らない。
「………よかった。薬、効いたんですね。」
顔を上げて、蓮の顔を見ると。
嬉しそうに笑いながら、横の引き出しを閉めて目線を合わせるように座り込んだ。
「町屋さん、痛みに強いから、病院の鎮静剤を人の倍使ってみたんです。
良かった。ちゃんと効いたんですね。」
それは、楽しむように。
そっと、俺の頬を撫でる。
「触………るなっ………。」
「だめじゃないですか。女の子の部屋を勝手に荒らしちゃ。」
こちらの話なんて聞いてないように。
一人で楽しそうに話続ける。
「何でしたっけ?
あ、あの日の事、知りたかったんですよね。」
髪を触ったり、肩を触ったり、鼻歌混じりに楽しんでいる。
「本当のこと、教えましょうか………?」
ゴクリと、自分の喉が鳴る。
力が入らない事で、蓮を払うこともできない。
「浅葱に………何をした………。」
ピクリと。
浅葱の名前を出すと、反応したが。
またニヤリと楽しそうに笑った。
「アイツが悪いんですよ?
こっちが忠告したのに、町屋さんに近付いて。
ガラス浴びせても全然離れないし。
だから神永さんも怪我したし。」
少しだけ寂しそうに、でも、どこか楽しそうに。
話続ける。
「私は、ずっと町屋さんだけ見て、守ってきたのに。
アイツは、あっさりと私から町屋さん奪って、一番欲しかった物まで手に入れて………。」
そう言うと、肩を押されてフローリングに倒される。
蓮は、笑いなら俺の上に乗る。
「あの日………アイツは産婦人科から出てきた。
この世で一番幸せですって顔して。
………悔しかったな………。
だから、アイツが町屋さんの近くに居ちゃいけないと思って、子供ごと殺してやろうって思ったんです。」
ゆっくりと、首筋をなぞられる手に、背中が寒くなる。
「………退けよ………。」
睨みながら、力の入らない手で振りほどこうとすると、あっさりと手を掴まれて。
「アイツは死ななかったけど、良いんです。
町屋さんが、私に一番欲しいものをくれれば。
無い事実なら、作ってしまえば良いんです………。
安心してください。町屋さんは眠っていれば全て終わりますから。」
全く話を聞かない蓮は、人形とでも遊ぶように。
笑いならゆっくりと、俺のシャツのボタンをはずし始める。
一番欲しいもの………
子供のことだろう………
「やめろっ………!!」
必死に抵抗しようとしてるのに。
薬が効いて力は入らず、視界がどんどん霞み………
(本当に、ヤバい………。)
ずっと笑って続きをしようとしている蓮に、鳥肌が立つ。
気持ち悪い。
-ピンポーン-
本当にこれ以上はマズイと思った瞬間。
インターフォンが鳴った。
一瞬、蓮の動きは止まったのに、無視して続けようとすると。
連続して鳴らされる音に、一瞬舌打ちしたかと思うと、立ち上がった。
「………はい?」
「あ!蓮ちゃんいたー!!!呑みに行くよ!
迎えに来たよ!!」
それは、元気いっぱいな、ゆう子の声。
「ゆう子さん!呑みですか………?」
急な来客に、明らかに蓮は慌てる。
「そだよ!楓さんとこ行くよ!」
拒否は許さないゆう子の誘いに、蓮は断れるハズもなく。
「じゃあ、用意するので、待っててもらって良いですか?」
そう言うと。
「あ、じゃあ悪いんだけど玄関入れて~♪
風強くて化粧がぁ~!!」
蓮は渋っていたけど、諦めて玄関に行った。
しばらくすると。
玄関が騒がしくなった。
「やめてください!!入らないで!」
「はいはい、話は後から聞くから。」
声の主は黒さん。
良かった。間に合った。
バタバタと、廊下を歩く音がしたと思ったらリビングのドアが勢いよく開いた。
「まっち発見!!」
俺と目があって早々、黒さんはゆう子に向かって叫ぶ。
玄関では、蓮を押さえてるゆう子の声。
「だいぶセクシーな格好ですね(笑)」
しゃがみこむと体を起こして、持っていた水を渡してくれる。
「ナイスタイミング。」
もらった水をがぶ飲みして、残りを頭にかける。
少しだけ、脳がすっきりする。
バタバタと、ゆう子を振り切った蓮は走ってきた。
「急に来て何なんですか!?」
明らかに怒ってる様子。
俺の状態を見た黒さんはため息をついた。
「君が、今までやってきたことを話してくれてありがとう。
あとは、警察が来るからそっちで話して。
君は、浅葱ちゃんも、スタッフの子も、殺そうとしたね。」
「な、なんでそれを………。」
蓮の不審な表情に、黒さんはポケットから、俺の携帯と通話中の自分の携帯を見せる。
「全部聞いてたし、録音してあるから。諦めて。」
そう言うと、携帯を奪おうと向かってきたけど。
男の力に敵うわけもなく。
あっさりと抑えられてた。
俺は、ゆう子に手伝ってもらい、トイレまで行くと、警察が来るまでに何度も水を飲み、薬を吐き出した。
しばらくして。
到着した警察に蓮は逮捕され、黒さんの証拠も渡され、事情聴取が終わったのは夕方だった。
黒さんにも事情聴取が、あったので、その間に眠らせてもらい、終わった後、浅葱の病院に送ってもらった。
浅葱に全て終わったことを伝えると、ホッとした顔をしていた。
「でも、眞まで危ない目に合わなくても………。」
今回の事で相当危ない目に合ったのは確かだったけど。
たぶん、自分が動かなかったら何も解らなかったし、浅葱に何をしたかったのか、知りたかったのもあった。
だから、今回の行動を悔やんでない。
「本当に何もされてないの?」
心配そうに、ペタペタと頬に触れる浅葱の手の温もりが愛しい。
「危なかったけどね。
ギリギリの所で黒さんが突撃してくれて(笑)」
思い出しても、少し面白くて。
「浅葱は?痛くない?」
極力、薬は使えないから。
痛みは強いだろうと心配していた。
「どこも痛いけど………。でも、眞が居てくれるから我慢できる。」
そう言って笑った。
本当に、終わったことが信じられなかったけど。
浅葱が心から笑ってくれることが、嬉しくて。
そっと引き寄せると、キスをした。
強く抱き締めたかったけど。
痛そうだから。
我慢することにした。
久しぶりに、心から安心して、眠れるだろう………。
「ここです。」
キョロキョロと、誰か着いてきていないか、慎重に周囲を確認しながら、俺を家まで案内する蓮。
「周りに何かあるの?」
そう聞くと
スタッフの中では、俺に近づくと事故が起こるって噂があるらしく。
それを気にしてるらしい。
案内されるままにエレベーターに乗り込むと。
手に持っていた携帯をポケットにしまった。
「ちょっと、片付けをしてきますのでコーヒー飲んで待っててください。」
部屋に案内され、アイスコーヒーを出すと、蓮は隣の部屋に入っていった。
女子らしい普通の部屋。
でも、何かおかしい。
部屋には芳香剤もあり、普通の香りなのだが。
その奥に
鉄の錆びた臭いが微かにする………。
(血の匂い……?)
緊張で乾いた喉にアイスコーヒーを流し込み、静かに辺りを見渡してみた。
特に、変わった様子はない。
その時。
ふと、目についた、キッチンの近くにある引き出しの一番下。
白い紙が、ほんの少しだけはみ出している。
嫌な予感がする………。
静かに近づき、引き出しを開けて目に入ったもの。
それは…………
浅葱にずっと送りつけられていた白い封筒と
無くなったハズの浅葱の
ピアスと
画面の割れた携帯。
(これって………。)
ピアスを手に取り。
ピアスにも携帯にも、生々しく血がこびりつき、乾いて赤茶になっている。
血の匂いに胸焼けがする。
「………何してるんですか。」
声に驚き振り返ると
そこには無表情の蓮の姿。
「お前………やっぱり………。」
そこまで言いかけて。
-ガタンッ-
急に膝から力が抜けて壁に背を当てたまま座り込んでしまった。
「なっ………なんでっ………」
何が起きてるのかわからない。
視界が歪み、体から力が抜けて入らない。
「………よかった。薬、効いたんですね。」
顔を上げて、蓮の顔を見ると。
嬉しそうに笑いながら、横の引き出しを閉めて目線を合わせるように座り込んだ。
「町屋さん、痛みに強いから、病院の鎮静剤を人の倍使ってみたんです。
良かった。ちゃんと効いたんですね。」
それは、楽しむように。
そっと、俺の頬を撫でる。
「触………るなっ………。」
「だめじゃないですか。女の子の部屋を勝手に荒らしちゃ。」
こちらの話なんて聞いてないように。
一人で楽しそうに話続ける。
「何でしたっけ?
あ、あの日の事、知りたかったんですよね。」
髪を触ったり、肩を触ったり、鼻歌混じりに楽しんでいる。
「本当のこと、教えましょうか………?」
ゴクリと、自分の喉が鳴る。
力が入らない事で、蓮を払うこともできない。
「浅葱に………何をした………。」
ピクリと。
浅葱の名前を出すと、反応したが。
またニヤリと楽しそうに笑った。
「アイツが悪いんですよ?
こっちが忠告したのに、町屋さんに近付いて。
ガラス浴びせても全然離れないし。
だから神永さんも怪我したし。」
少しだけ寂しそうに、でも、どこか楽しそうに。
話続ける。
「私は、ずっと町屋さんだけ見て、守ってきたのに。
アイツは、あっさりと私から町屋さん奪って、一番欲しかった物まで手に入れて………。」
そう言うと、肩を押されてフローリングに倒される。
蓮は、笑いなら俺の上に乗る。
「あの日………アイツは産婦人科から出てきた。
この世で一番幸せですって顔して。
………悔しかったな………。
だから、アイツが町屋さんの近くに居ちゃいけないと思って、子供ごと殺してやろうって思ったんです。」
ゆっくりと、首筋をなぞられる手に、背中が寒くなる。
「………退けよ………。」
睨みながら、力の入らない手で振りほどこうとすると、あっさりと手を掴まれて。
「アイツは死ななかったけど、良いんです。
町屋さんが、私に一番欲しいものをくれれば。
無い事実なら、作ってしまえば良いんです………。
安心してください。町屋さんは眠っていれば全て終わりますから。」
全く話を聞かない蓮は、人形とでも遊ぶように。
笑いならゆっくりと、俺のシャツのボタンをはずし始める。
一番欲しいもの………
子供のことだろう………
「やめろっ………!!」
必死に抵抗しようとしてるのに。
薬が効いて力は入らず、視界がどんどん霞み………
(本当に、ヤバい………。)
ずっと笑って続きをしようとしている蓮に、鳥肌が立つ。
気持ち悪い。
-ピンポーン-
本当にこれ以上はマズイと思った瞬間。
インターフォンが鳴った。
一瞬、蓮の動きは止まったのに、無視して続けようとすると。
連続して鳴らされる音に、一瞬舌打ちしたかと思うと、立ち上がった。
「………はい?」
「あ!蓮ちゃんいたー!!!呑みに行くよ!
迎えに来たよ!!」
それは、元気いっぱいな、ゆう子の声。
「ゆう子さん!呑みですか………?」
急な来客に、明らかに蓮は慌てる。
「そだよ!楓さんとこ行くよ!」
拒否は許さないゆう子の誘いに、蓮は断れるハズもなく。
「じゃあ、用意するので、待っててもらって良いですか?」
そう言うと。
「あ、じゃあ悪いんだけど玄関入れて~♪
風強くて化粧がぁ~!!」
蓮は渋っていたけど、諦めて玄関に行った。
しばらくすると。
玄関が騒がしくなった。
「やめてください!!入らないで!」
「はいはい、話は後から聞くから。」
声の主は黒さん。
良かった。間に合った。
バタバタと、廊下を歩く音がしたと思ったらリビングのドアが勢いよく開いた。
「まっち発見!!」
俺と目があって早々、黒さんはゆう子に向かって叫ぶ。
玄関では、蓮を押さえてるゆう子の声。
「だいぶセクシーな格好ですね(笑)」
しゃがみこむと体を起こして、持っていた水を渡してくれる。
「ナイスタイミング。」
もらった水をがぶ飲みして、残りを頭にかける。
少しだけ、脳がすっきりする。
バタバタと、ゆう子を振り切った蓮は走ってきた。
「急に来て何なんですか!?」
明らかに怒ってる様子。
俺の状態を見た黒さんはため息をついた。
「君が、今までやってきたことを話してくれてありがとう。
あとは、警察が来るからそっちで話して。
君は、浅葱ちゃんも、スタッフの子も、殺そうとしたね。」
「な、なんでそれを………。」
蓮の不審な表情に、黒さんはポケットから、俺の携帯と通話中の自分の携帯を見せる。
「全部聞いてたし、録音してあるから。諦めて。」
そう言うと、携帯を奪おうと向かってきたけど。
男の力に敵うわけもなく。
あっさりと抑えられてた。
俺は、ゆう子に手伝ってもらい、トイレまで行くと、警察が来るまでに何度も水を飲み、薬を吐き出した。
しばらくして。
到着した警察に蓮は逮捕され、黒さんの証拠も渡され、事情聴取が終わったのは夕方だった。
黒さんにも事情聴取が、あったので、その間に眠らせてもらい、終わった後、浅葱の病院に送ってもらった。
浅葱に全て終わったことを伝えると、ホッとした顔をしていた。
「でも、眞まで危ない目に合わなくても………。」
今回の事で相当危ない目に合ったのは確かだったけど。
たぶん、自分が動かなかったら何も解らなかったし、浅葱に何をしたかったのか、知りたかったのもあった。
だから、今回の行動を悔やんでない。
「本当に何もされてないの?」
心配そうに、ペタペタと頬に触れる浅葱の手の温もりが愛しい。
「危なかったけどね。
ギリギリの所で黒さんが突撃してくれて(笑)」
思い出しても、少し面白くて。
「浅葱は?痛くない?」
極力、薬は使えないから。
痛みは強いだろうと心配していた。
「どこも痛いけど………。でも、眞が居てくれるから我慢できる。」
そう言って笑った。
本当に、終わったことが信じられなかったけど。
浅葱が心から笑ってくれることが、嬉しくて。
そっと引き寄せると、キスをした。
強く抱き締めたかったけど。
痛そうだから。
我慢することにした。
久しぶりに、心から安心して、眠れるだろう………。