和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Strong Fate
君の名前は?
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【迷子の子猫(貴方様side)】
こんなことになるなんて思ってなかった………。
最近は眞とすれ違いの生活をしているせいで危ないからと、たまに黒流さんが仕事帰りに送ってくれたりしていた。
それを、眞は見ていた。
浮気をしていると思っただろう。
否定したかったけど。
あそこまでキレた眞に、今何かを言ってもきっと聞いてもらえない。
それに。
会っていた理由を話すには全て話さなきゃならない。
今は、それができない………。
壁に当たり、割れたグラスが床に散らばっている。
(………片付けなきゃ……。)
今さら泣いても遅い。
頬に流れた涙を拭い、床に散らばったガラスを片付ける。
せめて、眞が怪我しないように。
もう、この部屋には居られないから。
コートとバックを持って外に出た。
防音室をそっと見たけど。
眞はうずくまっていた。
(ごめんなさい………。)
きっと、眞は私を最低な女だと思ってるだろう。
ちょうどいい………。
眞と居たら、また眞に何か危害が加えられる。
私が居なくて収まるなら、それでいい。
ずっと考えていたけど。
私が離れられなかった。
眞と一緒に居たかった。
でも。
それではきっとこの先も嫌なことは起こる。
溢れる涙を拭いながら闇雲に歩くと、駅前に出た。
少しだけ休憩がしたくてベンチに座り携帯を取り出す。
【すみません。しばらく、眞と離れます。
私が離れればバンドの方に何かされることはなくなると思いますが、眞に何かあったら、守ってください。】
黒流さんに、それだけメールをすると、携帯の電源を切った。
きっと黒流さんは電話してくるのわかってるから。
(これから、どうしよう………)
バックに携帯をしまい、ぼんやりと仕事帰りの人たちを眺めていた。
まるで現実から切り離されたみたい。
周りだけが忙しなく動いてる………。
「どしたの~?こんな所に一人?」
ぼんやりしてると、目の前に酔って上機嫌な男の人が二人立っていた。
「寂しそうな顔して大丈夫?俺たちが慰めてあげるよ?」
そう言うと、がっしりと腕を捕まれた。
「いや、やめてください!!」
「大丈夫だって!優しくしてあげるから~(笑)」
「優しくってなんだよ(笑)」
腕を振りほどこうと思っても、相手は大人の男が二人。ぐいぐい引っ張られる。
「本当に、やめてください!」
お酒臭い男の体温が気持ち悪くて、泣きそうになる。
なんでこんな人達に絡まれなきゃならないの………。
「なぁ………俺の女に、何か用?」
不意に後ろから聞こえた男性の声。
眞の声ではなかったけど。
その声の主は歩いてくると私を引き寄せて、男達の腕をほどいた。
「なんだよ、男居たのかよ!」
「だったらこんな所に一人でいるんじゃねぇよ!」
明らかに体格のいい声の主を見た男達は慌てた様子で帰っていった。
「あ、ありがとうございました…………!?」
お礼を言うために顔をあげてびっくりした。
「か、楓さん!?」
そこには、コンビニ袋を持った楓さんがやっほ♪と笑いながら立ってた。
「見覚えのある子が絡まれてると思ったら浅葱ちゃんじゃないの!こんな所でなにやってるのよ!」
女の子が全く!
と怒りながらも、さっきまでと全く口調が違っていて驚く。
「楓さんこそ!口調違いすぎて誰かと思いましたよ!」
顔を見るまでは、本当に男性だと思っていた。
「だって、あんなアホ達にいつもの口調でいったらナメられるじゃない?
あら?浅葱ちゃん、顔どうしたの?」
話している最中に、ふと頬を撫でられる。
鏡を見てなかったからわからなかったけど、触られた所が少しだけ痛い。
「何かなってます?痛いんですけど。」
「顔、切れてるわよ。ちょっといらっしゃい!」
思い付いたように、楓さんは腕を掴むとズンズン歩き出す。
びっくりしたけど、引っ張られる形でついていくことになった。
しばらく歩くと。
到着したのは楓さんのお店。
店内に案内されると、そこに座ってなさい!と、ソファーに座るように言われ、楓さんはキッチンに向かうとカチャカチャと何かを始めた。
しばらくすると、コーヒーと救急箱を持って帰ってきた。
「はい、どーぞ。今日はお店お休みだからお酒は出してあげない(笑)」
目の前にコーヒーを置いて楓さんは救急箱から消毒液を出すと、ガーゼを頬に当てて消毒してくれた。
たぶん、家を出る前に眞が投げたグラスの破片が当たったんだろう………。
ヒリヒリする痛みに顔を歪めると、絆創膏を貼ってくれた。
「はい、終了。」
「ありがとうございます………。」
楓さんはテキパキとゴミと救急箱を片付けると、私の横に座った。
「さて、なんであんな所に一人で居たのかしら?まっちは?」
いきなり核心をつくことを聞かれ、言葉に詰まる。
「………家を、出てきたんです………。」
あれだけ仲良かったのに、びっくりしただろう。
なんでよ?
と、コーヒーを飲みながら聞かれる。
「眞に、私が浮気をしたと思われてしまって………。
私が悪いんですけど………。」
それから、ぽそりぽそりと、眞に近寄るなと脅迫を受けたこと。和楽器バンドに被害がでるかもしれないこと、眞に言えなかったこと、それを黒流さんに相談してたこと、全てを話した。
時々思い出して悲しくて、泣きながら話す言葉にも、楓さんはゆったりと聞いてくれた。
「…………そうゆうこと。」
ポケットからタバコを取り出し、火をつけると、驚くでもなく、納得してくれた。
「それは、気付かないまっちも悪いけど、結果、言えなかった浅葱ちゃんも悪いわね。」
はい………。
返す言葉も無くて頷く。
もらったコーヒーを飲み、暖かいカップで両手を暖める。
「まぁ、今すぐにどうこうできる話じゃないわね~。これからどうするの?」
煙を吐き出して楓さんは腕を組む。
確かに。
家を出たんだから、寝れる場所を作らなきゃ………。
「…………どう、しましょうね………。」
思い付きで出てきちゃったから、先の事なんて考えてなかった。
苦笑いで楓さんを見ると
「私は自宅に帰るし、うちの店は一部屋しか空いてないわよ。」
知らないわよ。
とでも言うように言いきった。
一瞬何を言ってるかわからなかったけど、それは「店なら部屋あるわよ」って意味だと気付いた。
「いや、でも、お邪魔になるし………。」
ここに泊めてもらうのも、気が引ける。
慌てて断ろうとすると。
「別に、タダで居させるなんて言ってないわよ?」
ニヤリと笑いながら私が持ってたコーヒーを取り上げてテーブルに置くと、私の腰を引き寄せた。
「お礼は体で払えって、常識だろ………?」
さっきまでとは違う、男性の声と真剣な瞳が、唇が触れるほど近くまで寄る。
「あのっ…………」
これから起こることに恐怖を覚えてぎゅっと目を瞑る。
一瞬の間。
-ペチンッ-
「いったぁ………!!」
痛みに目を開けると、そこにはニヤニヤした楓さんの手。
いわゆる「デコピン」ってやつをされた。
「あはははは(笑)
どんだけピュアよ!!」
びっくりしてブリーズする私を他所に、楓さんはお腹を抱えて笑っている。
「残念ね、私、女に興味無いって言ってるでしょ!!私が興味あるのは黒ちゃんだけよ(笑)」
あー!お腹痛い!
と、またコーヒーを飲みながら笑ってる。
「楓さん、意地悪すぎです!」
ちょっとムッとしながら、私もコーヒーを飲む。
「私は意地悪よ(笑)
どっか知らない所に行って何かあったら私が黒ちゃんに怒られちゃうから居させてあげるわよ。
ご飯もお風呂も与えてあげる。
その代わり、仕事がない時はお店手伝いなさいよ?」
私を助ける理由が黒流さんなのはちょっと腑に落ちなかったけど。
それでも楓さんの優しさは充分ありがたくて。
「楓さん、ありがとう。」
ぽそりと言うと、楓さんはパチンッと手を打って立ち上がった。
「それじゃ、ご飯作りましょ♪
浅葱ちゃん、嫌いな物は?」
切り替えの早い楓さんに着いて行けるか不安だったけど。
「美味しい物は何でも好きです!」
これから、しばらく楓さんの所でお世話になることになった………。
こんなことになるなんて思ってなかった………。
最近は眞とすれ違いの生活をしているせいで危ないからと、たまに黒流さんが仕事帰りに送ってくれたりしていた。
それを、眞は見ていた。
浮気をしていると思っただろう。
否定したかったけど。
あそこまでキレた眞に、今何かを言ってもきっと聞いてもらえない。
それに。
会っていた理由を話すには全て話さなきゃならない。
今は、それができない………。
壁に当たり、割れたグラスが床に散らばっている。
(………片付けなきゃ……。)
今さら泣いても遅い。
頬に流れた涙を拭い、床に散らばったガラスを片付ける。
せめて、眞が怪我しないように。
もう、この部屋には居られないから。
コートとバックを持って外に出た。
防音室をそっと見たけど。
眞はうずくまっていた。
(ごめんなさい………。)
きっと、眞は私を最低な女だと思ってるだろう。
ちょうどいい………。
眞と居たら、また眞に何か危害が加えられる。
私が居なくて収まるなら、それでいい。
ずっと考えていたけど。
私が離れられなかった。
眞と一緒に居たかった。
でも。
それではきっとこの先も嫌なことは起こる。
溢れる涙を拭いながら闇雲に歩くと、駅前に出た。
少しだけ休憩がしたくてベンチに座り携帯を取り出す。
【すみません。しばらく、眞と離れます。
私が離れればバンドの方に何かされることはなくなると思いますが、眞に何かあったら、守ってください。】
黒流さんに、それだけメールをすると、携帯の電源を切った。
きっと黒流さんは電話してくるのわかってるから。
(これから、どうしよう………)
バックに携帯をしまい、ぼんやりと仕事帰りの人たちを眺めていた。
まるで現実から切り離されたみたい。
周りだけが忙しなく動いてる………。
「どしたの~?こんな所に一人?」
ぼんやりしてると、目の前に酔って上機嫌な男の人が二人立っていた。
「寂しそうな顔して大丈夫?俺たちが慰めてあげるよ?」
そう言うと、がっしりと腕を捕まれた。
「いや、やめてください!!」
「大丈夫だって!優しくしてあげるから~(笑)」
「優しくってなんだよ(笑)」
腕を振りほどこうと思っても、相手は大人の男が二人。ぐいぐい引っ張られる。
「本当に、やめてください!」
お酒臭い男の体温が気持ち悪くて、泣きそうになる。
なんでこんな人達に絡まれなきゃならないの………。
「なぁ………俺の女に、何か用?」
不意に後ろから聞こえた男性の声。
眞の声ではなかったけど。
その声の主は歩いてくると私を引き寄せて、男達の腕をほどいた。
「なんだよ、男居たのかよ!」
「だったらこんな所に一人でいるんじゃねぇよ!」
明らかに体格のいい声の主を見た男達は慌てた様子で帰っていった。
「あ、ありがとうございました…………!?」
お礼を言うために顔をあげてびっくりした。
「か、楓さん!?」
そこには、コンビニ袋を持った楓さんがやっほ♪と笑いながら立ってた。
「見覚えのある子が絡まれてると思ったら浅葱ちゃんじゃないの!こんな所でなにやってるのよ!」
女の子が全く!
と怒りながらも、さっきまでと全く口調が違っていて驚く。
「楓さんこそ!口調違いすぎて誰かと思いましたよ!」
顔を見るまでは、本当に男性だと思っていた。
「だって、あんなアホ達にいつもの口調でいったらナメられるじゃない?
あら?浅葱ちゃん、顔どうしたの?」
話している最中に、ふと頬を撫でられる。
鏡を見てなかったからわからなかったけど、触られた所が少しだけ痛い。
「何かなってます?痛いんですけど。」
「顔、切れてるわよ。ちょっといらっしゃい!」
思い付いたように、楓さんは腕を掴むとズンズン歩き出す。
びっくりしたけど、引っ張られる形でついていくことになった。
しばらく歩くと。
到着したのは楓さんのお店。
店内に案内されると、そこに座ってなさい!と、ソファーに座るように言われ、楓さんはキッチンに向かうとカチャカチャと何かを始めた。
しばらくすると、コーヒーと救急箱を持って帰ってきた。
「はい、どーぞ。今日はお店お休みだからお酒は出してあげない(笑)」
目の前にコーヒーを置いて楓さんは救急箱から消毒液を出すと、ガーゼを頬に当てて消毒してくれた。
たぶん、家を出る前に眞が投げたグラスの破片が当たったんだろう………。
ヒリヒリする痛みに顔を歪めると、絆創膏を貼ってくれた。
「はい、終了。」
「ありがとうございます………。」
楓さんはテキパキとゴミと救急箱を片付けると、私の横に座った。
「さて、なんであんな所に一人で居たのかしら?まっちは?」
いきなり核心をつくことを聞かれ、言葉に詰まる。
「………家を、出てきたんです………。」
あれだけ仲良かったのに、びっくりしただろう。
なんでよ?
と、コーヒーを飲みながら聞かれる。
「眞に、私が浮気をしたと思われてしまって………。
私が悪いんですけど………。」
それから、ぽそりぽそりと、眞に近寄るなと脅迫を受けたこと。和楽器バンドに被害がでるかもしれないこと、眞に言えなかったこと、それを黒流さんに相談してたこと、全てを話した。
時々思い出して悲しくて、泣きながら話す言葉にも、楓さんはゆったりと聞いてくれた。
「…………そうゆうこと。」
ポケットからタバコを取り出し、火をつけると、驚くでもなく、納得してくれた。
「それは、気付かないまっちも悪いけど、結果、言えなかった浅葱ちゃんも悪いわね。」
はい………。
返す言葉も無くて頷く。
もらったコーヒーを飲み、暖かいカップで両手を暖める。
「まぁ、今すぐにどうこうできる話じゃないわね~。これからどうするの?」
煙を吐き出して楓さんは腕を組む。
確かに。
家を出たんだから、寝れる場所を作らなきゃ………。
「…………どう、しましょうね………。」
思い付きで出てきちゃったから、先の事なんて考えてなかった。
苦笑いで楓さんを見ると
「私は自宅に帰るし、うちの店は一部屋しか空いてないわよ。」
知らないわよ。
とでも言うように言いきった。
一瞬何を言ってるかわからなかったけど、それは「店なら部屋あるわよ」って意味だと気付いた。
「いや、でも、お邪魔になるし………。」
ここに泊めてもらうのも、気が引ける。
慌てて断ろうとすると。
「別に、タダで居させるなんて言ってないわよ?」
ニヤリと笑いながら私が持ってたコーヒーを取り上げてテーブルに置くと、私の腰を引き寄せた。
「お礼は体で払えって、常識だろ………?」
さっきまでとは違う、男性の声と真剣な瞳が、唇が触れるほど近くまで寄る。
「あのっ…………」
これから起こることに恐怖を覚えてぎゅっと目を瞑る。
一瞬の間。
-ペチンッ-
「いったぁ………!!」
痛みに目を開けると、そこにはニヤニヤした楓さんの手。
いわゆる「デコピン」ってやつをされた。
「あはははは(笑)
どんだけピュアよ!!」
びっくりしてブリーズする私を他所に、楓さんはお腹を抱えて笑っている。
「残念ね、私、女に興味無いって言ってるでしょ!!私が興味あるのは黒ちゃんだけよ(笑)」
あー!お腹痛い!
と、またコーヒーを飲みながら笑ってる。
「楓さん、意地悪すぎです!」
ちょっとムッとしながら、私もコーヒーを飲む。
「私は意地悪よ(笑)
どっか知らない所に行って何かあったら私が黒ちゃんに怒られちゃうから居させてあげるわよ。
ご飯もお風呂も与えてあげる。
その代わり、仕事がない時はお店手伝いなさいよ?」
私を助ける理由が黒流さんなのはちょっと腑に落ちなかったけど。
それでも楓さんの優しさは充分ありがたくて。
「楓さん、ありがとう。」
ぽそりと言うと、楓さんはパチンッと手を打って立ち上がった。
「それじゃ、ご飯作りましょ♪
浅葱ちゃん、嫌いな物は?」
切り替えの早い楓さんに着いて行けるか不安だったけど。
「美味しい物は何でも好きです!」
これから、しばらく楓さんの所でお世話になることになった………。