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死にたがりの君に捧ぐ華

君の名前は?

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和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
名前を教えて?

お前、名は?
夢主は刀剣女士となります。
お前、名は?

目が覚めると、そこは今までいた暗くて寒い空間ではなく、明るく綺麗に整えられた部屋だった。

「ここは………どこ……?」
視線を動かすと不自然さを覚える。
視線が動く………。

起き上がり、両手を見つめる。
手がある。
今までは刀として飾られていて、視線を動かす事なんてなかった。
まして手があるということは………

「刀剣士として生まれてしまったのか………。また………。」


人に生まれたのは初めてじゃない。
だから驚きはしなかったけど。

生まれるということは、また近々死が待っているということ。


自分はいつも長くは生きられないから………。


「よう、紅蓮丸。目が覚めたか?」
襖が開き、自分の名を呼びながら入室してきた人に目を向ける。
赤い羽織りに長い髪を高めに結っている男。
見覚えがある………。

「和泉守………」

「久しいな。」
和泉は自分の横に腰を下ろすと、盆に持ってきたお茶を差し出した。

「浄めの酒じゃなくて悪いが、茶でも飲めよ。」
嫌みなのか………。
妖刀と言われた自分を浄めたいのか。


お茶を受けとると一口飲む。
渋みのないまろやかな味。
味がわかることすら、驚くほどでもなかった。


「なんで、自分はここにいるんだ………?」
一番の疑問。
屋敷に居るということは主が居るということ。


「昨日の出陣でお前が見つかった。ただそれだけだ。」

「そうか………。主は居るのか?」

「あぁ。今は内番やってる連中の手伝いやってるんじゃねぇか?
お前はどうなんだ?」

どうとは……
きっと、昔のようにいきなり狂うのかということだろう。
何度主が代わっても、狂い、暴れ、刀解をされてきた。
それの一部を、和泉は見てきたのだから。


「わからない。目が覚めるまでは暗闇にずっといた。それがどれだけの期間なのかもわからない。」


「そうか。じゃあ、主に会ってもらおう。
お前がどうなるかは主が決めることだからな。」

そう言うと、立ち上がり踵を返した。

「主の用意が整ったら呼びに来る。
それまでこの部屋から出るなよ?」


「あぁ………。わかった………。」

ぬるくなったお茶に自分を写し、また刀剣士になってしまった顔を見つめる。


「またか…………」
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