和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
Blue Tears
君の名前は?
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マイキーと武蔵神社に着けば。
集まる仲間が道を開けて頭を下げる。
「「「お疲れ様です!総長!!」」」
揃う声を聞きながら、エンジンを切り見渡せば。
浅葱の姿が見当たらない。
「三ツ谷、浅葱はまだ来てねぇの?」
いつもなら三ツ谷と話してる姿があるのに。
三ツ谷も今日はまだ見てないと言う。
(アイツが遅れるとか、何かあったのか。)
たまに1人でふらっと何処かに行くのは知ってたけど。
それは、いつも決まって浅葱の両親の墓参りだってのも知ってた。
一緒に行きたがらないのは、本当の自分をひた隠しにしてるから。
今日もそんなとこだろうと思ってたけど。
携帯を取り出して見るが連絡は無い。
「集会始めるぞ!!」
浅葱1人のために遅らせるわけにもいかない。
声を上げれば整列する隊員。
張り詰めた空気の中、マイキーが話そうと顔を上げた瞬間。
遠くから聞こえる聞き慣れたマフラー音。
どんどん近づくそれはまさに浅葱のゼファーで。
神社に入ってきてエンジンを止めると。
浅葱は一瞬俺を見て、ゼファーから降りた。
「浅葱!!もう集会始まってるぞ!」
気にもせずのんびりと歩いて三ツ谷の横に立った浅葱に声を荒らげると。
「悪い悪い。迷子のばぁちゃん助けてたわ。」
すぐに分かる嘘で笑ってごまかす。
何かあった。
そんな時は必ず浅葱は笑う。
でも。
今は聞けない。
「ケンチン、良いよ。続けよう。」
マイキーの言葉に我に返る。
話し出すマイキーに集中する視線の中、こっそりと浅葱を見れば。
伏せ目がちにマイキーの話を聞いてるように見えるが。
何かを秘めた冷たい目。
(浅葱………。)
まるで獲物を見据える猛禽類のように。
今まで感じることの無かった冷たい目。
集会が終わり、いつもなら浅葱は皆とワイワイやってるのに。
今日は終わるなりゼファーに歩き出す。
「………浅葱。」
ゼファーに乗ろうとした浅葱に話しかけると。
「なぁに?」
いつもと変わらない表情の浅葱。
「今日は帰るのか?」
いつもならマイキーと流しに行ったりするのに。
少しだけ考えた後。
「ちょっとゼファーの調子悪いからさ、先帰るよ。
今日は遅れてごめんね。」
疲れたような、落ち込んでるような。
そんな表情にも見えたけど。
いつもと変わらない苦笑いで答えるから。
「また調子悪いのか?
んじゃ、帰りに寄るわ。」
ゼファーのエンジンをかける浅葱の様子を見ながら言えば。
「………わかった。じゃあね。」
少しの沈黙の後、俺を見上げて笑うと。
浅葱はそのまま帰って行った。
「あれ?浅葱、帰ったの?」
浅葱のゼファーの音が離れていったのに気づいたマイキーが横に並ぶ。
「あぁ。
今日はゼファーの調子悪いから帰るって。
あいつのゼファー見てやりたいから、俺も帰るわ。」
もうしばらく居ても良いかと思ったけど。
浅葱の様子が気になるから。
コンビニに寄り、飯を買って浅葱の家に着くと、月明かりに照らされて胡座をかきバイクを眺める浅葱。
「浅葱、バイクどうだ?」
近づいて気づく。
浅葱の足元に置かれたビールの缶。
「………あぁ、堅。お疲れ~。
今、終わったとこ。」
工具を持ったままこちらに視線を向け汚れた顔で笑う浅葱。
「………お前、酔ってんのか?」
袋を傍らに置いてビールの缶を掴むと、月明かりに照らされた浅葱の頬が少しだけ赤いのがわかる。
「ちょっとだけね。
もうすぐ命日だったからさ。
お父さん達に特服見せてきたんだ。」
満足そうにまたビールを飲む浅葱は、まるでそこに親父がいるように月を見上げる。
「そーいや、来週だったな。
今の姿みたら、親父はぶっ倒れるかもな。」
浅葱をお姫様のように大切にしていた親父だから。
居たら、きっと俺も怒られる。
そんなことを考えると笑えてくる。
「うん。私もそう思った。」
珍しく自分の事を私なんて言う浅葱は本当に酔ってるんだろうと思う。
工具を片付けて手を洗う浅葱を見ながら、リビングに上がると。
壁に掛けられた特服が目にはいる。
昔は親父の特服が飾ってあったのに。
あの頃の思い出は全て焼けてしまった。
「ねぇ、堅……。」
壁に飾られた写真を眺めてると、顔を洗ってきた浅葱が戻ってきて呼んだ。
「なんだ?」
振り返り、浅葱を見れば。
不安を含む視線と交差する。
「ずっと、半間のこと殺したいって思ってたんだ………。
でも、いざとなると………」
そこまで話して、ハッとした浅葱は笑顔になった。
「………いや、なんでもない。
何買ってきたの?」
話題を変えてコンビニ袋を漁る浅葱だったけど。
そっとその手を掴んで顔を上げさせる。
「半間を見つけて、焦る気持ちはわかる。
殺したいほど憎いのも。
でも、それをして本当に親父達が喜ぶのか?」
たぶん。
浅葱の親父はそんなこと望んでない。
浅葱が幸せに生きてくれればいい。
きっとそう考える人だって思う。
「………わかってる。」
それでも。
そう答える浅葱の瞳は躊躇してるように思えて。
そっと腕の中に引き込む。
「1人で抱えるな。
俺はお前の親父にお前を守るって約束したんだ。
どんな形であれ、仇は取る。」
いつもなら抱きしめることを嫌がる浅葱なのに。
今日は大人しく俺の肩に頭を預けてる。
「…………うん。
堅、ありがとう………。」
小さな声で呟く浅葱を抱きしめたまま、しばらくいたけど。
不意に体にかかる重さに気がつく。
「………浅葱?」
名前を呼んでも返事は無く。
体にもたれ掛かる浅葱からは規則正しい寝息が聞こえてくる。
(………うそだろ(笑))
さっきまで普通に話していたのに。
呆れるけれど。
それだけ俺に気を許してる証拠でもあると思う。
「………っしょっと。」
浅葱を抱き上げてベッドに連れていき、寝かせる。
安心しきった顔で眠る浅葱の髪を撫でると。
微かに笑う浅葱。
「お前は、1人で間違えた道に行くなよ………。」
そっと頬を撫でてキスをする。
浅葱 が知ったらきっと困惑するだろうから、ずっと言わないつもりだけど。
お前をずっと好きだから。
俺は浅葱を守るために隣にいる。
「………今日はここで寝るか。」
無防備に眠る浅葱の横に転がると。
浅葱の首の下に腕を差し込み、抱き寄せる。
(明日、叩き起されるんだろな(笑))
そんなことを考えながら。
押し寄せる睡魔に身を任せた。
集まる仲間が道を開けて頭を下げる。
「「「お疲れ様です!総長!!」」」
揃う声を聞きながら、エンジンを切り見渡せば。
浅葱の姿が見当たらない。
「三ツ谷、浅葱はまだ来てねぇの?」
いつもなら三ツ谷と話してる姿があるのに。
三ツ谷も今日はまだ見てないと言う。
(アイツが遅れるとか、何かあったのか。)
たまに1人でふらっと何処かに行くのは知ってたけど。
それは、いつも決まって浅葱の両親の墓参りだってのも知ってた。
一緒に行きたがらないのは、本当の自分をひた隠しにしてるから。
今日もそんなとこだろうと思ってたけど。
携帯を取り出して見るが連絡は無い。
「集会始めるぞ!!」
浅葱1人のために遅らせるわけにもいかない。
声を上げれば整列する隊員。
張り詰めた空気の中、マイキーが話そうと顔を上げた瞬間。
遠くから聞こえる聞き慣れたマフラー音。
どんどん近づくそれはまさに浅葱のゼファーで。
神社に入ってきてエンジンを止めると。
浅葱は一瞬俺を見て、ゼファーから降りた。
「浅葱!!もう集会始まってるぞ!」
気にもせずのんびりと歩いて三ツ谷の横に立った浅葱に声を荒らげると。
「悪い悪い。迷子のばぁちゃん助けてたわ。」
すぐに分かる嘘で笑ってごまかす。
何かあった。
そんな時は必ず浅葱は笑う。
でも。
今は聞けない。
「ケンチン、良いよ。続けよう。」
マイキーの言葉に我に返る。
話し出すマイキーに集中する視線の中、こっそりと浅葱を見れば。
伏せ目がちにマイキーの話を聞いてるように見えるが。
何かを秘めた冷たい目。
(浅葱………。)
まるで獲物を見据える猛禽類のように。
今まで感じることの無かった冷たい目。
集会が終わり、いつもなら浅葱は皆とワイワイやってるのに。
今日は終わるなりゼファーに歩き出す。
「………浅葱。」
ゼファーに乗ろうとした浅葱に話しかけると。
「なぁに?」
いつもと変わらない表情の浅葱。
「今日は帰るのか?」
いつもならマイキーと流しに行ったりするのに。
少しだけ考えた後。
「ちょっとゼファーの調子悪いからさ、先帰るよ。
今日は遅れてごめんね。」
疲れたような、落ち込んでるような。
そんな表情にも見えたけど。
いつもと変わらない苦笑いで答えるから。
「また調子悪いのか?
んじゃ、帰りに寄るわ。」
ゼファーのエンジンをかける浅葱の様子を見ながら言えば。
「………わかった。じゃあね。」
少しの沈黙の後、俺を見上げて笑うと。
浅葱はそのまま帰って行った。
「あれ?浅葱、帰ったの?」
浅葱のゼファーの音が離れていったのに気づいたマイキーが横に並ぶ。
「あぁ。
今日はゼファーの調子悪いから帰るって。
あいつのゼファー見てやりたいから、俺も帰るわ。」
もうしばらく居ても良いかと思ったけど。
浅葱の様子が気になるから。
コンビニに寄り、飯を買って浅葱の家に着くと、月明かりに照らされて胡座をかきバイクを眺める浅葱。
「浅葱、バイクどうだ?」
近づいて気づく。
浅葱の足元に置かれたビールの缶。
「………あぁ、堅。お疲れ~。
今、終わったとこ。」
工具を持ったままこちらに視線を向け汚れた顔で笑う浅葱。
「………お前、酔ってんのか?」
袋を傍らに置いてビールの缶を掴むと、月明かりに照らされた浅葱の頬が少しだけ赤いのがわかる。
「ちょっとだけね。
もうすぐ命日だったからさ。
お父さん達に特服見せてきたんだ。」
満足そうにまたビールを飲む浅葱は、まるでそこに親父がいるように月を見上げる。
「そーいや、来週だったな。
今の姿みたら、親父はぶっ倒れるかもな。」
浅葱をお姫様のように大切にしていた親父だから。
居たら、きっと俺も怒られる。
そんなことを考えると笑えてくる。
「うん。私もそう思った。」
珍しく自分の事を私なんて言う浅葱は本当に酔ってるんだろうと思う。
工具を片付けて手を洗う浅葱を見ながら、リビングに上がると。
壁に掛けられた特服が目にはいる。
昔は親父の特服が飾ってあったのに。
あの頃の思い出は全て焼けてしまった。
「ねぇ、堅……。」
壁に飾られた写真を眺めてると、顔を洗ってきた浅葱が戻ってきて呼んだ。
「なんだ?」
振り返り、浅葱を見れば。
不安を含む視線と交差する。
「ずっと、半間のこと殺したいって思ってたんだ………。
でも、いざとなると………」
そこまで話して、ハッとした浅葱は笑顔になった。
「………いや、なんでもない。
何買ってきたの?」
話題を変えてコンビニ袋を漁る浅葱だったけど。
そっとその手を掴んで顔を上げさせる。
「半間を見つけて、焦る気持ちはわかる。
殺したいほど憎いのも。
でも、それをして本当に親父達が喜ぶのか?」
たぶん。
浅葱の親父はそんなこと望んでない。
浅葱が幸せに生きてくれればいい。
きっとそう考える人だって思う。
「………わかってる。」
それでも。
そう答える浅葱の瞳は躊躇してるように思えて。
そっと腕の中に引き込む。
「1人で抱えるな。
俺はお前の親父にお前を守るって約束したんだ。
どんな形であれ、仇は取る。」
いつもなら抱きしめることを嫌がる浅葱なのに。
今日は大人しく俺の肩に頭を預けてる。
「…………うん。
堅、ありがとう………。」
小さな声で呟く浅葱を抱きしめたまま、しばらくいたけど。
不意に体にかかる重さに気がつく。
「………浅葱?」
名前を呼んでも返事は無く。
体にもたれ掛かる浅葱からは規則正しい寝息が聞こえてくる。
(………うそだろ(笑))
さっきまで普通に話していたのに。
呆れるけれど。
それだけ俺に気を許してる証拠でもあると思う。
「………っしょっと。」
浅葱を抱き上げてベッドに連れていき、寝かせる。
安心しきった顔で眠る浅葱の髪を撫でると。
微かに笑う浅葱。
「お前は、1人で間違えた道に行くなよ………。」
そっと頬を撫でてキスをする。
浅葱 が知ったらきっと困惑するだろうから、ずっと言わないつもりだけど。
お前をずっと好きだから。
俺は浅葱を守るために隣にいる。
「………今日はここで寝るか。」
無防備に眠る浅葱の横に転がると。
浅葱の首の下に腕を差し込み、抱き寄せる。
(明日、叩き起されるんだろな(笑))
そんなことを考えながら。
押し寄せる睡魔に身を任せた。