和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
風に舞う
君の名前は?
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全てを諦めていた。
あんな所で兄貴に会うなんて思ってなかった。
家の外なら安全だと思ってたのに。
そして、猫に餌をあげていただけなのに。
兄貴だけじゃなく、一緒に居た男の人達にも殴られて、痛くて。
動けなくて。
諦めていた時、貴方はあらわれた。
自分よりガタイのいい兄貴なんてものともせず、どんどん倒していった。
(すごい人………。)
薄れゆく意識の中。
笑いながら暴れる貴方は誰よりもカッコ良いと思ってしまった…………。
「……………。」
(ここは………。)
ぼんやりと目が覚めると、見覚えのある壁が目に入る。
「目、覚めたか?」
薄明かりが差し込む部屋でベッドに腰をかけてこちらを見る、私を助けてくれた人の姿。
「………ドラケンさん………。」
体を起こそうとすると、体中に痛みが走り、顔をしかめてしまう。
「あんだけボロボロになったんだ。そのまま寝てろ。」
肩をそっと押されてベッドに戻る。
ぶっきらぼうなのに優しい扱いに、力が抜ける。
「初めて名前呼んだな。
悪ぃな、お前の兄貴、潰した。」
あんまり悪いことをした感じのない、嬉しそうな笑顔。
あんなに恐怖だった存在を、あっさりと倒してしまった。
電気の消えてる部屋なのに外のネオンに照らされて、ほとんど傷もないドラケンさん。
本当に凄いと思う。
「…………ありがとう………。」
ポソりと言えば、ため息をついてジュースを飲んでいる。
「もう少し早くお前の事聞いておくんだったな。
………すまねぇ。」
傷だらけの顔をそっと撫でながら、申し訳無さそうに謝るドラケンさんはさっき見た人とは違うみたいで。
胸が痛くなる。
「大丈夫。
誰も………助けてくれる人なんて居ないって諦めてたから………。」
それからゆっくりと、今までの事を話した。
兄貴が中学で族に入ってからどんどん問題をおこし、謝罪ばかりで疲れた母は蒸発。
それから父親がアル中になり、父親にも兄貴にもことある事に殴られて。
兄貴のこともあり、仲良かった友達もどんどん居なくなり、中学に上がってからは誰とも関わらなかったこと。
「………そうか………。」
何も言わず、ただ聞いてくれていたドラケンさんはまたため息をついてこちらを向いた。
「水、飲むか?」
頷けば、体を抱えて起こしてくれる。
水を貰って飲もうとした時、自分の服が変わっていることに気付いた。
「服………。」
そういえば、殴られてボロボロだったな。
「あー………。制服、ボロボロだったから、三ツ谷に直して貰うのに預けた。」
着替えが終わってると言うことは、裸を見られたって事で………。
思わず水を飲んだままドラケンさんを見つめてフリーズしてしまう。
「まぁ………、見慣れてるから気にすんな(笑)」
ニヤリと笑ってかわされたけど。
ドラケンさんが見慣れてても、私は恥ずかしい訳で。
ペットボトルを返しながら無言でベッドに潜り込む。
顔まで隠すと、頭を撫でられた。
「悪かったよ。」
困ったような声があまりに可笑しくて。
そっと顔を出してドラケンさんを見ると。
優しく笑ってる。
「浅葱の兄貴のチームは俺達東卍の傘下になったけど、しばらくはここに居ろ。
お前は俺が守ってやる。」
そう言って笑うドラケンさんはやっぱりカッコよくて。
恥ずかしいからまた顔を隠す。
「………ありがとう。」
ポソりと言うと。
安心したのか、ゴロリと横に入ってきた。
「あー、疲れた。俺も寝るわ。」
そう言うと、当たり前のように抱きしめてくる。
「この前も思ったけど、恥ずかしい………。」
誰かに抱きしめられた事なんて無かったから。
この前目覚めた時は思わず慌てて帰ってしまった。
「ベッド小せぇんだからしょうがねぇだろ。
諦めろ。」
そう呟くと、優しく抱えられた。
暖かくて、心音が心地良くて。
ウツウツと再び眠気が襲ってくる。
「………勝手にどっか行くんじゃねぇ………。」
ドラケンさんは小さな声でそう囁くと、力が抜けて眠りに落ちていった。
「…………うん………。」
ドラケンさんが聞いてはいないと思うけど。
そっと頷いて、ドラケンさんの胸に顔を埋めた………。
あんな所で兄貴に会うなんて思ってなかった。
家の外なら安全だと思ってたのに。
そして、猫に餌をあげていただけなのに。
兄貴だけじゃなく、一緒に居た男の人達にも殴られて、痛くて。
動けなくて。
諦めていた時、貴方はあらわれた。
自分よりガタイのいい兄貴なんてものともせず、どんどん倒していった。
(すごい人………。)
薄れゆく意識の中。
笑いながら暴れる貴方は誰よりもカッコ良いと思ってしまった…………。
「……………。」
(ここは………。)
ぼんやりと目が覚めると、見覚えのある壁が目に入る。
「目、覚めたか?」
薄明かりが差し込む部屋でベッドに腰をかけてこちらを見る、私を助けてくれた人の姿。
「………ドラケンさん………。」
体を起こそうとすると、体中に痛みが走り、顔をしかめてしまう。
「あんだけボロボロになったんだ。そのまま寝てろ。」
肩をそっと押されてベッドに戻る。
ぶっきらぼうなのに優しい扱いに、力が抜ける。
「初めて名前呼んだな。
悪ぃな、お前の兄貴、潰した。」
あんまり悪いことをした感じのない、嬉しそうな笑顔。
あんなに恐怖だった存在を、あっさりと倒してしまった。
電気の消えてる部屋なのに外のネオンに照らされて、ほとんど傷もないドラケンさん。
本当に凄いと思う。
「…………ありがとう………。」
ポソりと言えば、ため息をついてジュースを飲んでいる。
「もう少し早くお前の事聞いておくんだったな。
………すまねぇ。」
傷だらけの顔をそっと撫でながら、申し訳無さそうに謝るドラケンさんはさっき見た人とは違うみたいで。
胸が痛くなる。
「大丈夫。
誰も………助けてくれる人なんて居ないって諦めてたから………。」
それからゆっくりと、今までの事を話した。
兄貴が中学で族に入ってからどんどん問題をおこし、謝罪ばかりで疲れた母は蒸発。
それから父親がアル中になり、父親にも兄貴にもことある事に殴られて。
兄貴のこともあり、仲良かった友達もどんどん居なくなり、中学に上がってからは誰とも関わらなかったこと。
「………そうか………。」
何も言わず、ただ聞いてくれていたドラケンさんはまたため息をついてこちらを向いた。
「水、飲むか?」
頷けば、体を抱えて起こしてくれる。
水を貰って飲もうとした時、自分の服が変わっていることに気付いた。
「服………。」
そういえば、殴られてボロボロだったな。
「あー………。制服、ボロボロだったから、三ツ谷に直して貰うのに預けた。」
着替えが終わってると言うことは、裸を見られたって事で………。
思わず水を飲んだままドラケンさんを見つめてフリーズしてしまう。
「まぁ………、見慣れてるから気にすんな(笑)」
ニヤリと笑ってかわされたけど。
ドラケンさんが見慣れてても、私は恥ずかしい訳で。
ペットボトルを返しながら無言でベッドに潜り込む。
顔まで隠すと、頭を撫でられた。
「悪かったよ。」
困ったような声があまりに可笑しくて。
そっと顔を出してドラケンさんを見ると。
優しく笑ってる。
「浅葱の兄貴のチームは俺達東卍の傘下になったけど、しばらくはここに居ろ。
お前は俺が守ってやる。」
そう言って笑うドラケンさんはやっぱりカッコよくて。
恥ずかしいからまた顔を隠す。
「………ありがとう。」
ポソりと言うと。
安心したのか、ゴロリと横に入ってきた。
「あー、疲れた。俺も寝るわ。」
そう言うと、当たり前のように抱きしめてくる。
「この前も思ったけど、恥ずかしい………。」
誰かに抱きしめられた事なんて無かったから。
この前目覚めた時は思わず慌てて帰ってしまった。
「ベッド小せぇんだからしょうがねぇだろ。
諦めろ。」
そう呟くと、優しく抱えられた。
暖かくて、心音が心地良くて。
ウツウツと再び眠気が襲ってくる。
「………勝手にどっか行くんじゃねぇ………。」
ドラケンさんは小さな声でそう囁くと、力が抜けて眠りに落ちていった。
「…………うん………。」
ドラケンさんが聞いてはいないと思うけど。
そっと頷いて、ドラケンさんの胸に顔を埋めた………。