和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
風に舞う
君の名前は?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夜通しバイクで走ったり、ケンカを吹っかけてくる奴らを潰すのは楽しかった。
毎日が祭りみたいで派手だった。
なのに。
昨日、パーが捕まった。
親友が愛美愛主(メビウス)にやられて、やり返すのか話し合っていた時。
メビウスの総長、長内達が殴り込んできた。
パーがやられたけど。
マイキーが出たことで形勢逆転。
東卍の傘下に下ることで話は決まったのに、パーが長内を刺してしまった。
パーは自首。
それで話は終わった。
納得いかない奴は多いけど。
そして。
俺はあの日から、時々ふとした瞬間に浅葱を思い出してしまう。
アイツは今日もどこかで楽しくない時間を過ごしてるのか………。
俺はいつもどうり、他愛ない話をしながら三ツ谷とスマイリーとバイクで流してる。
(そういや、昨日は居なかったな。)
公園の横に差し掛かり、信号待ちでふと公園を見る。
浅葱が時計を置いてった日、帰りに公園を通ってみたけど。
小さな猫だけがそこに居て、浅葱の姿は無かった。
公園からはチンピラの騒ぐ声が聞こえてくる。
「またどっかのヤツらがケンカしてんな。」
公園の方を見ながら三ツ谷に話しかける。
ケンカを横取りすることも日常茶飯事だから、悪くは無い。
「………あれ、やられてるの一人じゃねぇ?」
近くで見てた三ツ谷が、何かに気づいて。
暗闇で騒ぐ奴らをよく見れば、1人が何人にも蹴られて横たわっている。
「つまんねーことやってんな。行く?」
一緒に見ていたスマイリーは楽しそうにバイクを歩道に乗り上げて止める。
「………面白そうじゃん。」
ゼファーを止めて公園に入っていく。
「なぁ、こいつもう気絶してんじゃん(笑)
そろそろ回さねぇ?」
男の一人が、楽しそうに笑って話している。
周りの男達もガヤガヤと。
15人てところか?
近づくにつれて、見えてくるのはチンピラに囲まれて力なく横たわる女の姿。
「………あれ、やられてるの女だよな?」
三ツ谷が眉間にシワを寄せて連中を睨む。
「………あ?」
よくよく見れば。
見た事のある上着に、千切られて前がはだけたブラウス。
髪を掴まれても動けない状態までボロボロな浅葱の姿。
「浅葱!!」
叫べば、囲んでいたチンピラが一斉にこちらを向く。
「なんだぁ?中坊かよ(笑)」
一人がこちらに向かってこようとした時、1人の男がそれを遮った。
「なんだ、お前ら浅葱の友達か?」
面白そうに笑いながら、ガタイの良い男は歩いて近づいてくる。
「………お前ら、浅葱に何した?」
やってる事くらい見りゃわかるけど。
目の前の男の高笑いがムカついて睨みつける。
「何って、見りゃわかんだろ?
こんな公園で野良猫なんかに餌やってっから猫と一緒に駆除してやろうと思ってよ。
妹の躾は兄貴の仕事だからな!!」
笑いながら話すその声を聞いた瞬間、俺の中で何かが切れる音がした。
「……そぉかよ。お前が浅葱殴ってたやつか。家族も大切に出来ねぇような奴こそ駆除してやるよ!!」
叫びながら拳を振り抜けば、さっきまでニヤついていた男はそれを避けて鳩尾にカウンターを入れてくる。
「…………くそっ。」
浅葱を一瞬でも気にしてしまったせいで対応が遅れたことがムカつく。
「おぉ、威勢がいいじゃねぇか。
楽しませてくれよ。」
外野が騒ぎ出したせいで、男も乗り気になる。
「………三ツ谷、スマイリー、全員俺がやっていいか?」
ニヤリと笑い、男に背を向けて三ツ谷達に聞けば。
「はいはい。ご自由に。」
俺がキレてるのがわかったのか、諦めて腕を組んで見物をはじめた。
「よそ見してんじゃねェよ!!」
裏から聞こえる罵声と殴り掛かる気配を避けて顔面にストレートを喰らわす。
「よそ見もすんだろが。
あんなぬるいパンチくらいじゃ何ともねぇかんな!!」
不意に食らったパンチがモロに顎に入り男はあっさりと倒れる。
ソイツの襟を掴み、引きずりながら向かっていけば、浅葱を放り投げて向かってくる団体。
笑いながら一人ずつ伸していく。
「なんだ、つまんねぇな。
5分もかかってねぇじゃねぇか。」
殴られた時に切れた口の中の血を吐き出しながら最後の一人に歩いていけば。
「こ、コイツがどうなっても良いのかよ!?」
慌てながら浅葱の頭を掴み、ナイフを突き付ける。
「あー、めんどくせぇ!!」
浅葱にナイフが掛かる前にソイツを蹴り上げて。
放された浅葱は地面に力なく転がる。
「おい!浅葱!!」
抱き上げて顔を見れば、治ってないアザの上にまた殴られた傷。
切れた目元は腫れているが、気絶してるだけだった。
ブラウスも破かれてスカートも切れている。
「やっぱりドラケン出るとオレらの出番ねぇな(笑)」
スマイリーが文句を言いながら倒れたやつに蹴りを入れて近づいてきた。
「コイツら………」
三ツ谷は冷静に観察しながら。
男の何人かが着ていた特服には
『愛美愛主』の文字。
昨日のやつらの残党か………。
「その子、この前言ってた子?」
三ツ谷が覗き込み、傷を見る。
「あぁ。帰りたくないって思う理由はわかった。
コイツは俺が連れて帰る。
三ツ谷、悪ぃんだけど、浅葱の制服直せるか?」
さすがにボロボロの制服のまま連れて帰るには気が引ける。
上着を浅葱に掛けて抱き上げると。
「構わねぇよ。」
笑いながら抱えた浅葱のスカートを触る。
「あちぃ。……帰るか。」
浅葱を背負って歩いてると、茂みからはこの前の猫が出てきた。
「よぉ。変なのに絡まれるからお前も違う所行けよ。」
頭を撫でてやると、小さく鳴いてどこかに走っていってしまった。
浅葱が帰りたくないと言ったのは、兄貴から毎回受ける暴力を怖がっていたからなのか。
それなら帰る必要もねぇんじゃねぇかって。
傷だらけの浅葱を見た瞬間、今まで感じたこと無いくらいムカついたし、生きてたことにホッとした。
弱いから放っておけないんじゃない。
気になるから放っておきたくない。
そう思ってしまった………。
温もりを背中に感じながら、オレはゼファーを走らせた………。
毎日が祭りみたいで派手だった。
なのに。
昨日、パーが捕まった。
親友が愛美愛主(メビウス)にやられて、やり返すのか話し合っていた時。
メビウスの総長、長内達が殴り込んできた。
パーがやられたけど。
マイキーが出たことで形勢逆転。
東卍の傘下に下ることで話は決まったのに、パーが長内を刺してしまった。
パーは自首。
それで話は終わった。
納得いかない奴は多いけど。
そして。
俺はあの日から、時々ふとした瞬間に浅葱を思い出してしまう。
アイツは今日もどこかで楽しくない時間を過ごしてるのか………。
俺はいつもどうり、他愛ない話をしながら三ツ谷とスマイリーとバイクで流してる。
(そういや、昨日は居なかったな。)
公園の横に差し掛かり、信号待ちでふと公園を見る。
浅葱が時計を置いてった日、帰りに公園を通ってみたけど。
小さな猫だけがそこに居て、浅葱の姿は無かった。
公園からはチンピラの騒ぐ声が聞こえてくる。
「またどっかのヤツらがケンカしてんな。」
公園の方を見ながら三ツ谷に話しかける。
ケンカを横取りすることも日常茶飯事だから、悪くは無い。
「………あれ、やられてるの一人じゃねぇ?」
近くで見てた三ツ谷が、何かに気づいて。
暗闇で騒ぐ奴らをよく見れば、1人が何人にも蹴られて横たわっている。
「つまんねーことやってんな。行く?」
一緒に見ていたスマイリーは楽しそうにバイクを歩道に乗り上げて止める。
「………面白そうじゃん。」
ゼファーを止めて公園に入っていく。
「なぁ、こいつもう気絶してんじゃん(笑)
そろそろ回さねぇ?」
男の一人が、楽しそうに笑って話している。
周りの男達もガヤガヤと。
15人てところか?
近づくにつれて、見えてくるのはチンピラに囲まれて力なく横たわる女の姿。
「………あれ、やられてるの女だよな?」
三ツ谷が眉間にシワを寄せて連中を睨む。
「………あ?」
よくよく見れば。
見た事のある上着に、千切られて前がはだけたブラウス。
髪を掴まれても動けない状態までボロボロな浅葱の姿。
「浅葱!!」
叫べば、囲んでいたチンピラが一斉にこちらを向く。
「なんだぁ?中坊かよ(笑)」
一人がこちらに向かってこようとした時、1人の男がそれを遮った。
「なんだ、お前ら浅葱の友達か?」
面白そうに笑いながら、ガタイの良い男は歩いて近づいてくる。
「………お前ら、浅葱に何した?」
やってる事くらい見りゃわかるけど。
目の前の男の高笑いがムカついて睨みつける。
「何って、見りゃわかんだろ?
こんな公園で野良猫なんかに餌やってっから猫と一緒に駆除してやろうと思ってよ。
妹の躾は兄貴の仕事だからな!!」
笑いながら話すその声を聞いた瞬間、俺の中で何かが切れる音がした。
「……そぉかよ。お前が浅葱殴ってたやつか。家族も大切に出来ねぇような奴こそ駆除してやるよ!!」
叫びながら拳を振り抜けば、さっきまでニヤついていた男はそれを避けて鳩尾にカウンターを入れてくる。
「…………くそっ。」
浅葱を一瞬でも気にしてしまったせいで対応が遅れたことがムカつく。
「おぉ、威勢がいいじゃねぇか。
楽しませてくれよ。」
外野が騒ぎ出したせいで、男も乗り気になる。
「………三ツ谷、スマイリー、全員俺がやっていいか?」
ニヤリと笑い、男に背を向けて三ツ谷達に聞けば。
「はいはい。ご自由に。」
俺がキレてるのがわかったのか、諦めて腕を組んで見物をはじめた。
「よそ見してんじゃねェよ!!」
裏から聞こえる罵声と殴り掛かる気配を避けて顔面にストレートを喰らわす。
「よそ見もすんだろが。
あんなぬるいパンチくらいじゃ何ともねぇかんな!!」
不意に食らったパンチがモロに顎に入り男はあっさりと倒れる。
ソイツの襟を掴み、引きずりながら向かっていけば、浅葱を放り投げて向かってくる団体。
笑いながら一人ずつ伸していく。
「なんだ、つまんねぇな。
5分もかかってねぇじゃねぇか。」
殴られた時に切れた口の中の血を吐き出しながら最後の一人に歩いていけば。
「こ、コイツがどうなっても良いのかよ!?」
慌てながら浅葱の頭を掴み、ナイフを突き付ける。
「あー、めんどくせぇ!!」
浅葱にナイフが掛かる前にソイツを蹴り上げて。
放された浅葱は地面に力なく転がる。
「おい!浅葱!!」
抱き上げて顔を見れば、治ってないアザの上にまた殴られた傷。
切れた目元は腫れているが、気絶してるだけだった。
ブラウスも破かれてスカートも切れている。
「やっぱりドラケン出るとオレらの出番ねぇな(笑)」
スマイリーが文句を言いながら倒れたやつに蹴りを入れて近づいてきた。
「コイツら………」
三ツ谷は冷静に観察しながら。
男の何人かが着ていた特服には
『愛美愛主』の文字。
昨日のやつらの残党か………。
「その子、この前言ってた子?」
三ツ谷が覗き込み、傷を見る。
「あぁ。帰りたくないって思う理由はわかった。
コイツは俺が連れて帰る。
三ツ谷、悪ぃんだけど、浅葱の制服直せるか?」
さすがにボロボロの制服のまま連れて帰るには気が引ける。
上着を浅葱に掛けて抱き上げると。
「構わねぇよ。」
笑いながら抱えた浅葱のスカートを触る。
「あちぃ。……帰るか。」
浅葱を背負って歩いてると、茂みからはこの前の猫が出てきた。
「よぉ。変なのに絡まれるからお前も違う所行けよ。」
頭を撫でてやると、小さく鳴いてどこかに走っていってしまった。
浅葱が帰りたくないと言ったのは、兄貴から毎回受ける暴力を怖がっていたからなのか。
それなら帰る必要もねぇんじゃねぇかって。
傷だらけの浅葱を見た瞬間、今まで感じたこと無いくらいムカついたし、生きてたことにホッとした。
弱いから放っておけないんじゃない。
気になるから放っておきたくない。
そう思ってしまった………。
温もりを背中に感じながら、オレはゼファーを走らせた………。