和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
風に舞う
君の名前は?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「よっしゃ、行くぞー!」
夜になり、外の空気も少し温くなる頃、相変わらず楽しげに公園ではしゃぐタケミッチやマイキー。
傍らで座りながら見ていると、マイキーが戻ってきた。
「来週の祭り、タケミッチ達は行くみたいだな!」
ジュースを飲みながら横に座った。
「そうなのか。お前は行かねぇんだろ?」
この前マイキーは用事あるから祭りは行かないって言っていたのを思い出す。
「あぁ、エマ達も行きたがってたし、ケンチンも楽しんでこい。」
そう言えばエマ達も行くって言ってたっけ。
天気予報では夜には雨って言ってたし、本降りになる前に帰れば良いかと。
「さて、そろそろ解散すっかー。」
時計を見れば深夜11時を過ぎていて。
そろそろ帰ることになった。
「タケミッチ、またなー♪」
タケミッチ達と別れてマイキーを送る為にチャリに乗る。
「でもさ、ケンチン、あの子と話さなくて良かったの?」
後ろに乗るマイキーが聞いてきて、浅葱を思い出す。
昨日は橋に居たけど。
「あ~………、タケミッチの中学に居るならそのうち話せることもあるからいいんじゃねぇ?」
気にはなったけど。
無理やり話しかけても浅葱が話したくないなら話せないだろうし。
「そっか!じゃあ、またタケミッチの所いこーな!!」
そう言って笑うと、マイキーはチャリから飛び降りた。
「んじゃ、またな。」
マイキーの家に到着して、マイキーに手を振ると、チャリを漕ぎだす。
なんとなく、昨日浅葱が居た橋に足が向いたけど。
「………居るわけないか………。」
昨日座っていた橋の欄干には、浅葱の姿は無かった。
内心ホッとして、家に帰る事にした。
月が夜空の真上まで上がってて、外を歩く人なんて居ない。
さっきまで遊んでいた公園すら、静まり返ってる。
「ニャー………」
ふと、どこからともなく猫の鳴き声が聞こえて立ち止まる。
さっき遊んでいた時は猫なんて見なかったけど。
「良いよ。お腹空いてるんだろ?食べな。」
猫に話しかける声にハッとした。
聞き覚えのある、落ち着いた声。
(まさか……)
こんな夜中にまさかとは思ったけど。
そっと公園を覗けば、ベンチに腰掛けて横に座る猫にパンをあげながら、自分も食べている後ろ姿。
(夜中だぞ?なんでこんな所に。)
昼間見た制服のまま、フードを被っているけど。
間違いなく浅葱。
そっと近づいて行くと、先に気付いた猫が鳴きながら足元に擦り寄ってきた。
「………。」
俺に気づいた浅葱は座ったまま俺を見上げて固まっている。
「よぉ、よく会うな。」
たぶん警戒されているだろう、相変わらずの無表情。
「俺も猫にやってもいいか?」
嬉しそうに擦り寄る猫を抱き上げると、ゆっくりと浅葱に近づく。
喋ろうとはしないけど。
そっとパンを少しちぎって渡してきた。
「サンキュ。」
警戒はされてるけど、逃げる様子は無いから。
横に座って猫にパンをあげていると。
目を逸らして自分もパンを食べ始める浅葱。
少しずつパンを美味しそうに食べる猫を無言で撫でてみる。
浅葱も無言でパンを食べている。
「これ、お前の猫?」
喉を鳴らす猫を撫でながら、視線は向けずに聞けば。
「………捨て猫………」
ポソりと単語の返事だけが返ってくる。
「へぇ………」
深く聞くことなく。
沈黙と猫を撫でるだけ。
「お前、帰らねぇの?」
もしかしたらまた無視されるかもとは思ったけど。
視線を上げれば、浅葱は猫を撫で始めた。
(また、無視か……)
そう諦めた時。
「帰ったら殴られるから………。
まだ帰らない………。」
猫しか見てない浅葱の言葉に目を見開いた。
「………は?」
帰ると、殴られる?
返事に驚いたけど。
浅葱は気にする様子もなく猫を抱えて撫でている。
浅葱は満足して膝から降りた猫を見送り、荷物を持って立ち上がった。
「……そういう家だから。
気にしないで。」
それだけ呟くと、背中を向けて歩いていった。
「…………お、おいっ!!」
思わず浅葱の腕を引き止めてしまった。
浅葱は無表情のままこちらを見ている。
「さすがにこの時間にその格好で歩いてたら補導されんだろ。
時間潰したいならうちに来い。」
たぶん、浅葱は深く聞けばまた逃げ出す。
だからって、放っておく気にもなれない。
「いや、いい………。」
もちろん拒否されるのは分かっていたけど。
このまま帰すわけにもいかない。
「深くは聞かねぇから安心しろ。
ついてこい。」
そう言って歩き出せば。
さすがに着いてこないだろうと思っていたのに。
諦めたのか、浅葱は無言で後ろから歩いてきた。
夜になり、外の空気も少し温くなる頃、相変わらず楽しげに公園ではしゃぐタケミッチやマイキー。
傍らで座りながら見ていると、マイキーが戻ってきた。
「来週の祭り、タケミッチ達は行くみたいだな!」
ジュースを飲みながら横に座った。
「そうなのか。お前は行かねぇんだろ?」
この前マイキーは用事あるから祭りは行かないって言っていたのを思い出す。
「あぁ、エマ達も行きたがってたし、ケンチンも楽しんでこい。」
そう言えばエマ達も行くって言ってたっけ。
天気予報では夜には雨って言ってたし、本降りになる前に帰れば良いかと。
「さて、そろそろ解散すっかー。」
時計を見れば深夜11時を過ぎていて。
そろそろ帰ることになった。
「タケミッチ、またなー♪」
タケミッチ達と別れてマイキーを送る為にチャリに乗る。
「でもさ、ケンチン、あの子と話さなくて良かったの?」
後ろに乗るマイキーが聞いてきて、浅葱を思い出す。
昨日は橋に居たけど。
「あ~………、タケミッチの中学に居るならそのうち話せることもあるからいいんじゃねぇ?」
気にはなったけど。
無理やり話しかけても浅葱が話したくないなら話せないだろうし。
「そっか!じゃあ、またタケミッチの所いこーな!!」
そう言って笑うと、マイキーはチャリから飛び降りた。
「んじゃ、またな。」
マイキーの家に到着して、マイキーに手を振ると、チャリを漕ぎだす。
なんとなく、昨日浅葱が居た橋に足が向いたけど。
「………居るわけないか………。」
昨日座っていた橋の欄干には、浅葱の姿は無かった。
内心ホッとして、家に帰る事にした。
月が夜空の真上まで上がってて、外を歩く人なんて居ない。
さっきまで遊んでいた公園すら、静まり返ってる。
「ニャー………」
ふと、どこからともなく猫の鳴き声が聞こえて立ち止まる。
さっき遊んでいた時は猫なんて見なかったけど。
「良いよ。お腹空いてるんだろ?食べな。」
猫に話しかける声にハッとした。
聞き覚えのある、落ち着いた声。
(まさか……)
こんな夜中にまさかとは思ったけど。
そっと公園を覗けば、ベンチに腰掛けて横に座る猫にパンをあげながら、自分も食べている後ろ姿。
(夜中だぞ?なんでこんな所に。)
昼間見た制服のまま、フードを被っているけど。
間違いなく浅葱。
そっと近づいて行くと、先に気付いた猫が鳴きながら足元に擦り寄ってきた。
「………。」
俺に気づいた浅葱は座ったまま俺を見上げて固まっている。
「よぉ、よく会うな。」
たぶん警戒されているだろう、相変わらずの無表情。
「俺も猫にやってもいいか?」
嬉しそうに擦り寄る猫を抱き上げると、ゆっくりと浅葱に近づく。
喋ろうとはしないけど。
そっとパンを少しちぎって渡してきた。
「サンキュ。」
警戒はされてるけど、逃げる様子は無いから。
横に座って猫にパンをあげていると。
目を逸らして自分もパンを食べ始める浅葱。
少しずつパンを美味しそうに食べる猫を無言で撫でてみる。
浅葱も無言でパンを食べている。
「これ、お前の猫?」
喉を鳴らす猫を撫でながら、視線は向けずに聞けば。
「………捨て猫………」
ポソりと単語の返事だけが返ってくる。
「へぇ………」
深く聞くことなく。
沈黙と猫を撫でるだけ。
「お前、帰らねぇの?」
もしかしたらまた無視されるかもとは思ったけど。
視線を上げれば、浅葱は猫を撫で始めた。
(また、無視か……)
そう諦めた時。
「帰ったら殴られるから………。
まだ帰らない………。」
猫しか見てない浅葱の言葉に目を見開いた。
「………は?」
帰ると、殴られる?
返事に驚いたけど。
浅葱は気にする様子もなく猫を抱えて撫でている。
浅葱は満足して膝から降りた猫を見送り、荷物を持って立ち上がった。
「……そういう家だから。
気にしないで。」
それだけ呟くと、背中を向けて歩いていった。
「…………お、おいっ!!」
思わず浅葱の腕を引き止めてしまった。
浅葱は無表情のままこちらを見ている。
「さすがにこの時間にその格好で歩いてたら補導されんだろ。
時間潰したいならうちに来い。」
たぶん、浅葱は深く聞けばまた逃げ出す。
だからって、放っておく気にもなれない。
「いや、いい………。」
もちろん拒否されるのは分かっていたけど。
このまま帰すわけにもいかない。
「深くは聞かねぇから安心しろ。
ついてこい。」
そう言って歩き出せば。
さすがに着いてこないだろうと思っていたのに。
諦めたのか、浅葱は無言で後ろから歩いてきた。