和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
風に舞う
君の名前は?
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部屋に帰ってきて、浅葱を抱きしめて。
やっと、生きて帰って来た事を実感した。
今まで、喧嘩も負けたことがねぇから。
殺されるかもしれないなんて考えたことなかったし。
でも。
浅葱の泣き顔は見たくねぇ………。
「なぁ、浅葱~。」
風呂場から呼べば、特服を綺麗に片付けていた浅葱が近づいてくる。
「どうしたの?」
久々にちゃんと風呂に入りたくて入ったは良いけど。
「悪ぃんだけど、頭洗ってくんねぇ?」
まだ抜糸をしてない傷口は、皮膚を突っ張らせて。
腕を上げると痛い。
シャンプーハットを持って浅葱を呼ぶと、それを見た浅葱はクスリと笑う。
「子供じゃないんだから。」
まったく。
そう言いながら狭いユニットバスに入ってきて。
イスに座る俺の後ろにあるバスタブに腰をかけると、
「はい、膝に頭乗せて。」
そう言ってシャンプーハットを置いて肩を引き寄せた。
目にシャンプーが入るのが怖い俺は常にシャンプーハット使ってたのに。
膝に頭を乗せると。
「目、つぶっててね?」
そう言ってシャワーを優しくかけてくれる。
顔にかからないように気を使いながら丁寧に濡らして。
いい匂いのシャンプーを取ると、ワシャワシャと髪を泡立て始める。
(やべぇ。気持ちいい……。)
優しく髪を洗う浅葱の指先が、あまりにも気持ち良くて。
今、どんな顔してんだろ?
悪戯に目を開けたくなる。
でも、泡が入ったら痛ぇし。
悩んでると。
そっとシャワーで泡を流される。
久しぶりちゃんと頭を洗えてサッパリする。
「はい、終わり。」
目を開けると、浅葱は手の泡を流している。
「サンキュ。………どうかしたか?」
振り返れば、少し恥ずかしそうに顔を背ける浅葱。
裸なんて見慣れてるはずなのに。
「恥ずかしいからこっち見ないで。」
顔を赤くしながら出ていこうとするから。
思わず腕を掴んだ。
「………!!」
不意打ちに驚いて体が跳ねるのが面白くて。
思わずイタズラしたくなる。
「背中、洗って。」
ニヤリと笑うと。
「………もぉ………」
恥ずかしがってるのに、嫌がりはしない。
無言のままゴシゴシと背中を乱暴に洗うと、前を見ないようにスポンジを渡してくる。
「前は自分でできるでしょっっ。」
恥ずかしそうに泡を流すと、さっさと出てってしまった。
(面白ぇ奴(笑))
さっきまであんなに抱きしめてたのに。
緩む口元を抑えながら前を洗うと。
俺も早めに風呂を出る。
上半身裸でスウェットを履いて出ていけば。
座ってテレビを見る浅葱がこちらを見上げる。
「久しぶりにちゃんと風呂入れたからサッパリした。」
サンキュな、と頭を撫でながらベッドに横になれば。
浅葱ベッドの足元でこちらに体を向けて。
じっと体を見つめる。
「浅葱、お前さっき俺の体見るの恥ずかしくて出てったんじゃねぇの?」
あまりにもしっかり見てるから。
イタズラに言ってやると。
「上半身は見慣れたけど………。
これ、まだ痛い?」
そっと伸ばされた手は、優しく縫合した傷口を撫でる。
痛くないように優しく撫でてるのは分かるんだけど、逆にその仕草がエロく感じる。
「………痛くねぇよ。擽ってぇ。」
手を掴んでベッドに引き上げれば。
俺の横にちょこんと座る。
優しく笑う浅葱は感触を楽しむように顔や首を撫でていく。
それが、どれほど俺を煽る行為なのか分かってないみたいに。
「しばらく、洗ってあげるね………。」
恥ずかしいけど、諦めたのか。
優しく笑う浅葱。
「……そうだな。頼むわ。」
そう言って浅葱を引き寄せれば。
抵抗すること無く近づく瞳。
「夕方、マイキーの所行くから。
その前に少しだけ寝る。」
そっとキスをして、目を閉じると。
「分かった。」
浅葱は微かに笑いながら俺に身を預けてくれて。
久しぶりに一緒に居られる時間はゆったりと過ぎていった………。