和楽器バンドの夢専用の名前になります♪
細雪
君の名前は?
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夕闇に包まれた境内。
ライブが始まると人の熱気で一気に暖かくなる。
千本桜に暁の糸。
盛り上がる中、俺は時々、特別席に目を向けてしまう。
そこには来賓や、今回のイベントの参加者が座っている席で。
もちろん、そこにはずっと求めていた人。
浅葱の姿がある。
二人で戻ってから浅葱は着替えてそこで見てると約束してくれた。
ちゃんと居る。
嬉しそうにこちらを見てて、必ず目が合う。
それだけで俺も嬉しくて。
いつも以上にパフォーマンスしてしまう。
「みんな!楽しんでくれてる?
今日はアンコールは2曲の予定だったんだけど、まっちがどぉ~してもやりたい曲があるそうなので、最後にもう1曲やっちゃいます! ね、まっち~?」
ゆう子がニヤニヤと含み笑いでこちらを見る。
「まぁ、ずっとここでやりたかった曲ですから。最後にこの曲で締めましょう!」
その声と共に 山葵のドラムが動き出す。
「では、細雪~♪」
綾なす木々に降る細雪~
満ちては欠けてゆく月の光
遠くへ行かないでと泣いてる
今日もまた………
薄紫のライトで照らし出されるステージで奏でる音楽。
この曲は、浅葱と過ごした後、浅葱を思って作った曲だった。
(きっと、浅葱はわかってないだろうけど。)
最後の少し前、俺とゆう子で掛け合いで謡う所がある。
スタンドマイクに向かいお客に気づかれないように浅葱を見つめると、潤んだ瞳の浅葱と目が合う。
もう一度巡り会えたら
伝えたいことばかりだよ
「海を越えて見えた景色を語り合いたかった」
歌詞を理解した浅葱からは一気に涙が溢れだし、嬉しそうにこちらを泣きながら見ていてくれる。
(あ~……ダメだ。早く抱き締めたい。)
このライブが終われば浅葱を抱き締めることができる。
それが嬉しくていつも以上に笑ってた。
ライブが終わってステージから引けると各々汗を拭いたり、スタッフと話したり。
キョロキョロと周りを見回すと、目的の人物がはしっこに大人しく居た。
スタッフにギターを渡し、足早に近寄ると気付いた浅葱の表情が明るくなった。
「お疲れ様。スゴかった!」
「ありがとう。今日も頑張った(笑)」
すぐにでも抱き締めて乱したかったけど、そこは我慢して。
「お~細雪の君だ~♪」
汗を拭きながら話してると不意に後ろから羽交い締めされた。
振り替えるとそこには黒流がいて。
「細雪の君って(笑)」
「そうだろ?あんなにしっくりくる歌詞は浅葱ちゃんにしか向けないだろ?」
誰に話したことはないけど。
細雪の歌詞は本当に浅葱を思って作った曲だから、実際気付かれると少し恥ずかしくて。
「あんまり言わないでくれよ(笑)」
「でも~(笑)」
「あ!!龍笛の狐さんだ!!」
こんどはべにが嬉しそうに駆け寄ってくる。
そしてそれを期に大さんも。
「あ、あの動画の子!!」
ドクターがあげた動画のことだと気付いた浅葱はちょっと恥ずかしそうにしてたけど。
最後に近づいてきたゆう子は浅葱を見るなり
「あれ?この子の声って………まっちがクロネコの動画あげた時歌ってた子だよね?」
あ、まずい(笑)
内緒で撮ってた浅葱の歌うクロネコを動画であげていたことを忘れていた。
「何のこと?」
まわりが頷く中一人わからないといった表情の浅葱を連れて
「わるい。今日は俺先に帰るから。後よろしく!」
足早に会場を出ることにした。
今日は浅葱が車だって言うから停めてある駐車場に向かい、荷物と鍵を受けとる。
「やっぱり疲れてるし、私運転するよ?」
気を使ってくれる浅葱には嬉しいけど、今は早く二人になりたいから。
「いいよ。大丈夫。
早く乗って?」
おとなしく助手席に座る浅葱を確認するとエンジンをかけて深呼吸する。
「眞?」
「………ちょっと、ごめん。」
ふいに助手席のシートを倒すと浅葱に覆い被さり、貪るようにキスをする。
「うん…………し、眞………」
落ち着かせようと一生懸命俺の体を触るけどその手は俺に捕まり。
しばらくお互いを確認するかのように続いたキスは息切れにより中断されて。
「………眞?落ち着いた?」
少し落ち着いた俺を見計らって話してきた浅葱の顔は真っ赤で。
一緒に帰ろう。
もう、二度とこの手は離さないから。
覚悟していてね………?
―おわり―
ライブが始まると人の熱気で一気に暖かくなる。
千本桜に暁の糸。
盛り上がる中、俺は時々、特別席に目を向けてしまう。
そこには来賓や、今回のイベントの参加者が座っている席で。
もちろん、そこにはずっと求めていた人。
浅葱の姿がある。
二人で戻ってから浅葱は着替えてそこで見てると約束してくれた。
ちゃんと居る。
嬉しそうにこちらを見てて、必ず目が合う。
それだけで俺も嬉しくて。
いつも以上にパフォーマンスしてしまう。
「みんな!楽しんでくれてる?
今日はアンコールは2曲の予定だったんだけど、まっちがどぉ~してもやりたい曲があるそうなので、最後にもう1曲やっちゃいます! ね、まっち~?」
ゆう子がニヤニヤと含み笑いでこちらを見る。
「まぁ、ずっとここでやりたかった曲ですから。最後にこの曲で締めましょう!」
その声と共に 山葵のドラムが動き出す。
「では、細雪~♪」
綾なす木々に降る細雪~
満ちては欠けてゆく月の光
遠くへ行かないでと泣いてる
今日もまた………
薄紫のライトで照らし出されるステージで奏でる音楽。
この曲は、浅葱と過ごした後、浅葱を思って作った曲だった。
(きっと、浅葱はわかってないだろうけど。)
最後の少し前、俺とゆう子で掛け合いで謡う所がある。
スタンドマイクに向かいお客に気づかれないように浅葱を見つめると、潤んだ瞳の浅葱と目が合う。
もう一度巡り会えたら
伝えたいことばかりだよ
「海を越えて見えた景色を語り合いたかった」
歌詞を理解した浅葱からは一気に涙が溢れだし、嬉しそうにこちらを泣きながら見ていてくれる。
(あ~……ダメだ。早く抱き締めたい。)
このライブが終われば浅葱を抱き締めることができる。
それが嬉しくていつも以上に笑ってた。
ライブが終わってステージから引けると各々汗を拭いたり、スタッフと話したり。
キョロキョロと周りを見回すと、目的の人物がはしっこに大人しく居た。
スタッフにギターを渡し、足早に近寄ると気付いた浅葱の表情が明るくなった。
「お疲れ様。スゴかった!」
「ありがとう。今日も頑張った(笑)」
すぐにでも抱き締めて乱したかったけど、そこは我慢して。
「お~細雪の君だ~♪」
汗を拭きながら話してると不意に後ろから羽交い締めされた。
振り替えるとそこには黒流がいて。
「細雪の君って(笑)」
「そうだろ?あんなにしっくりくる歌詞は浅葱ちゃんにしか向けないだろ?」
誰に話したことはないけど。
細雪の歌詞は本当に浅葱を思って作った曲だから、実際気付かれると少し恥ずかしくて。
「あんまり言わないでくれよ(笑)」
「でも~(笑)」
「あ!!龍笛の狐さんだ!!」
こんどはべにが嬉しそうに駆け寄ってくる。
そしてそれを期に大さんも。
「あ、あの動画の子!!」
ドクターがあげた動画のことだと気付いた浅葱はちょっと恥ずかしそうにしてたけど。
最後に近づいてきたゆう子は浅葱を見るなり
「あれ?この子の声って………まっちがクロネコの動画あげた時歌ってた子だよね?」
あ、まずい(笑)
内緒で撮ってた浅葱の歌うクロネコを動画であげていたことを忘れていた。
「何のこと?」
まわりが頷く中一人わからないといった表情の浅葱を連れて
「わるい。今日は俺先に帰るから。後よろしく!」
足早に会場を出ることにした。
今日は浅葱が車だって言うから停めてある駐車場に向かい、荷物と鍵を受けとる。
「やっぱり疲れてるし、私運転するよ?」
気を使ってくれる浅葱には嬉しいけど、今は早く二人になりたいから。
「いいよ。大丈夫。
早く乗って?」
おとなしく助手席に座る浅葱を確認するとエンジンをかけて深呼吸する。
「眞?」
「………ちょっと、ごめん。」
ふいに助手席のシートを倒すと浅葱に覆い被さり、貪るようにキスをする。
「うん…………し、眞………」
落ち着かせようと一生懸命俺の体を触るけどその手は俺に捕まり。
しばらくお互いを確認するかのように続いたキスは息切れにより中断されて。
「………眞?落ち着いた?」
少し落ち着いた俺を見計らって話してきた浅葱の顔は真っ赤で。
一緒に帰ろう。
もう、二度とこの手は離さないから。
覚悟していてね………?
―おわり―
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