第6章 待ち望んだ未来

ルエリーヌはすり寄るジャックを撫でてから、学校長と共に学校を支えたいと思い空を見上げた。


青空から差し込む光は、まるで……。

暗黒時代よりも長く続くであろうこの世界の平和を待ち望んでいるようにキラキラと輝いていた。




………その後。

正式に卒業試験を終え、先生となったルエリーヌは、ラフィがひっそり見守る中、中庭に植えられていた木に更に大きくなるよう魔法をかけ、ジャックがそこに住めるようにと、大きなツリーハウスを造り上げた。



その光景を窓から、微笑ましく見ていた学校長は未来を透視した。


近い将来、あの頃とは違う……。

温かな尊敬の意味を込めて"煙突の下のルエリーヌ"と呼ばれ、動物の心が分かり癒やしの力を持つ魔法使いがこの学校に居ると、長く語り継がれるのであろうとー。


                    完。
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