ファメルは光に包まれながら灰となり消えていったー。

と、同時に黒い岩肌もその黒さを剥がすように塵へとなってゆく。



……ファメルが消えた今、暗黒時代は終わりを告げるように、空からは光が差し込んだ。

学校長にかけられた魔法もファメルがいなくなった事で消え、2人は来た時と同じように、ルエリーヌは手を乗せる。

そして、そこから離れる前にそこにも幻がかかっているのを知っていたように、ルエリーヌは魔法をかけた。


「…ジチュラ!」"本来の姿に戻れ"

学校へと無事に戻った2人は1週間も不在にしていた事を知った。


そして、学校長は再び生徒全員を大広間に集め、ファメルがいなくなり暗黒時代が終わりを告げた事ー。

ルエリーヌを名指しし、ファメルを倒した事、更に皆を守りたいという強い思いが、闇の力を払ったと讃えた。

「……ルエリーヌ、酷いじゃない。私に隠してたの?」

隣に座っていたクテラに攻め寄られたルエリーヌは素直に謝った。

「…そういう訳じゃないわ。クテラも皆も巻き込みたくなかったから…」

ルエリーヌの発言に拍手した学校長は、ルエリーヌを前に呼び、学校長はこの学校の先生になって欲しい事を伝えた。


「…え!?わ……私が先生ですか?」

「…君はもうこの学校を卒業したも同じだ」

「…そうよルエリーヌ!白い魔法使いだったなんて!ずるいじゃないの!」

クテラが立ち上がって発言すると、次から次へと、ルエリーヌにこの学校に居てくれたらもっとより良くなるに違いない!という声が大きくなっていく。


ルエリーヌは涙ぐみながらも、先生になる事、そしてこれからは皆の良き相談相手になれたら嬉しい事を伝えた。