第5章 忍び寄る闇
その日の夜明け。
ルエリーヌは宿舎部屋で寝ていたのだが、異変が起こった。
ルエリーヌは夢を見ていた。どこかを歩いているような……そんな夢。
その夢は、前とは違い鮮明でそこに自分が立って歩いている、そんな感覚だった。
足を進めると、緑色の深い霧のようなものがルエリーヌの体を包む。
そして、そこにはフードを深く被った人影があった。
「……誰……?誰かいるの?」
ルエリーヌは問いかけた。
「……おやまあ、珍しいお客人だこと。………迷子かえ?」
「……迷子?これは夢の中よ?」
ひしがれた声にその人物が老婆だと気付いたルエリーヌは、変な事を言う人だなと思い笑った。
「……そうさなぁ。人によっては夢。だが、それが現実の世界だという事もある」
「……どういう意味です?」
「…まあまあ、そこにおかけなさいな」
顔も名も知らないその人は指をさした。
……すると、どこからともなく椅子が2つ現れた。
……魔法使いではない。
普通、魔法使いは呪文を唱えて魔法を使うが、エルフや魔女は呪文を唱えなくてもまを使えるのだ。
「……貴方…………魔女なの?」
「…おや、魔女に見えるかえ?まあ、無理もない。わしはエルフだ。古くから薬を作っておる。……さあ、これをお飲み。さすれば、そなたの悪夢は消えよう」
夢……それも予知夢を見る事なんて話してはいない。
何故、そんな事を知っているのか不審感を抱くルエリーヌ。
だが、頑なに渡された得体の知れない飲み物を飲むよう促してくるので、ルエリーヌは渋々、一口飲んだ。
ルエリーヌは宿舎部屋で寝ていたのだが、異変が起こった。
ルエリーヌは夢を見ていた。どこかを歩いているような……そんな夢。
その夢は、前とは違い鮮明でそこに自分が立って歩いている、そんな感覚だった。
足を進めると、緑色の深い霧のようなものがルエリーヌの体を包む。
そして、そこにはフードを深く被った人影があった。
「……誰……?誰かいるの?」
ルエリーヌは問いかけた。
「……おやまあ、珍しいお客人だこと。………迷子かえ?」
「……迷子?これは夢の中よ?」
ひしがれた声にその人物が老婆だと気付いたルエリーヌは、変な事を言う人だなと思い笑った。
「……そうさなぁ。人によっては夢。だが、それが現実の世界だという事もある」
「……どういう意味です?」
「…まあまあ、そこにおかけなさいな」
顔も名も知らないその人は指をさした。
……すると、どこからともなく椅子が2つ現れた。
……魔法使いではない。
普通、魔法使いは呪文を唱えて魔法を使うが、エルフや魔女は呪文を唱えなくてもまを使えるのだ。
「……貴方…………魔女なの?」
「…おや、魔女に見えるかえ?まあ、無理もない。わしはエルフだ。古くから薬を作っておる。……さあ、これをお飲み。さすれば、そなたの悪夢は消えよう」
夢……それも予知夢を見る事なんて話してはいない。
何故、そんな事を知っているのか不審感を抱くルエリーヌ。
だが、頑なに渡された得体の知れない飲み物を飲むよう促してくるので、ルエリーヌは渋々、一口飲んだ。