第5章 忍び寄る闇
「…ありがとうラフィー。お陰で目が覚めたわ。でも、失敗したらごめんね?」
1言謝った上で、ルエリーヌは杖を振り呪文を唱えた。
「…ヴィゼップ!」"浮け"
ラフィーに発せられた呪文は見事……。その体を宙に浮かばせた。
「……こりゃ驚いた……」
普通以上の魔法を使えた事に嬉しくなったルエリーヌはラフィーを抱きしめた。
恥ずかしさのあまり暴れるラフィー。
そんなラフィーの頭を指で撫でたルエリーヌはお礼を言った。
「…ありがとう私に勇気をくれて」
「…ふ、ふん!たまたまだ、たまたま!」
照れたようにそっぽを向いてはいたが、ラフィーの言葉に自信をもらったルエリーヌはぐっすりと眠る事ができたー。
翌朝。今日は久しぶりに生物学があり、魔法を使った授業だ。
ワクワクした気分で、ベルケット先生が植物の苗を配り終わるのを待つルエリーヌ。
「…今日はこの苗を木に成長させる魔法をかけます。……久々の授業ですから、皆さんに課題です。この教科書のどこかにこの植物について書いてある所があります。そこに書いてある呪文を見つけ、唱えて成長させるのです。友達と相談しても構いません。さあ、始めて下さい」
その言葉に、友達に聞きにいく者、教科書をめくり調べる者がいる中。
ルエリーヌはじっくりと植物を観察した。
……葉は緑で大きく艶があり、根は太く、つるが絡んでいる。
その葉を優しく擦り、匂いを嗅ぐと爽やかな柑橘系の匂いがした。
それがミザエバーナの木である事を見抜いたルエリーヌは教科書のとあるページを開いた。
1言謝った上で、ルエリーヌは杖を振り呪文を唱えた。
「…ヴィゼップ!」"浮け"
ラフィーに発せられた呪文は見事……。その体を宙に浮かばせた。
「……こりゃ驚いた……」
普通以上の魔法を使えた事に嬉しくなったルエリーヌはラフィーを抱きしめた。
恥ずかしさのあまり暴れるラフィー。
そんなラフィーの頭を指で撫でたルエリーヌはお礼を言った。
「…ありがとう私に勇気をくれて」
「…ふ、ふん!たまたまだ、たまたま!」
照れたようにそっぽを向いてはいたが、ラフィーの言葉に自信をもらったルエリーヌはぐっすりと眠る事ができたー。
翌朝。今日は久しぶりに生物学があり、魔法を使った授業だ。
ワクワクした気分で、ベルケット先生が植物の苗を配り終わるのを待つルエリーヌ。
「…今日はこの苗を木に成長させる魔法をかけます。……久々の授業ですから、皆さんに課題です。この教科書のどこかにこの植物について書いてある所があります。そこに書いてある呪文を見つけ、唱えて成長させるのです。友達と相談しても構いません。さあ、始めて下さい」
その言葉に、友達に聞きにいく者、教科書をめくり調べる者がいる中。
ルエリーヌはじっくりと植物を観察した。
……葉は緑で大きく艶があり、根は太く、つるが絡んでいる。
その葉を優しく擦り、匂いを嗅ぐと爽やかな柑橘系の匂いがした。
それがミザエバーナの木である事を見抜いたルエリーヌは教科書のとあるページを開いた。