第4章 もう落ちこぼれとは呼ばせない

ようやくはっきした頭わや回転させながら自分が今いる部屋に違和感を覚えながら訪ねた。

「…えっと……ここは?」

「…私の部屋だ」

「…学校長の!?も、申し訳ありません!私……」

ルエリーヌはここが学校長の部屋だと知り、恐れ多くなり慌てて起き上がった。


「…ああ。まだ横になっていなさい。ここに連れてきたのは私なのだから。君に報告する事があってね」

「…そうでした!私…試験を受けてまた…」

「…君はよくやった。全ての魔力を使い魔法を使ったのだから。…しかもまだ融合しきれていなかった為に、急激に魔力が高まったのが耐えられなかったのだろう」

「…それで試験は……試験はどうなったのですか?」

正直、結果を聞くのが怖かったがどうなったか知りたかった。

「…安心しなさい。君は合格だ。それに、全ての魔力を使い切った事で、完全に魔力は融合されたみたいだ。……まあ、君は覚えていないかも知れないが」

試験に合格したのと、融合した魔力のおかげで正しく魔法が使えるようになったのを知ったルエリーヌは、ほっと胸を撫で下ろした。



「…先生、ありがとうございます」

「…気にしないで良い。私も君にと同じ歳の頃、君と同じ呪いをかけられ一時期、魔法が使えなくなってしまってね。……それからだ。私が魔法というものに更に興味を持ち、詳しく勉強するようになったのは。……そのおかげで今の私があるのだがね」

過去をどこか懐かしいんでいるように言った学校長を見たルエリーヌは、温かい気持ちになり微笑んだ。

「…貴重なお話、ありがとうございました。…もう大丈夫なので、そろそろ失礼します」

「……またゆっくり君と話がしたい。きっと君はー。いや、何でもない。さあ、ゆっくり休むと良い」

「…はい、失礼します」

何かを言いたげな学校長に首を傾げたルエリーヌだったが、いつか話してくれる日がくるだろう…と思い、宿舎部屋へ戻りもうひと眠りしたのであった。
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