翌日。
試験の結果が出たので、ルエリーヌは掲示板の前に居た。

それは、自分の点数を知るためだが、、書かれていた点数に目を疑った。

と、いうのは。96点はルエリーヌただ１人で、バリマースは83点だったからだ。


自分の点数に納得いかないような気持ちになったルエリーヌだったが、そこに嫌味たっぷりな声が聞こえてきた。

「……あら"煙突の下のルエリーヌ"…今回は初めて不正したのね?」

「…え?……不正!?」

そこには笑みを浮かべたバリマースが居た。


「…あらあら。とぼけるのが上手ね?まあ、もう先生には私から話させてもらったわ?だいたい落ちこぼれのくせに、こんな点数取るから疑われるのよ?」

「…わ、私……本当に不正なんてしてないわ。そんなのもう1度、試験を受ければはっきりするわ?」

「…ふーん。生意気ね?それは私に対する挑戦状かしら?」

冷たく言うバリマースに対し、ルエリーヌは怯まなかった。

「…そう捉えてもらって結構よ」

「…"煙突の下のルエリーヌ"のくせに言うわね?まあ良いわ。私には到底敵わない事を教えてあげるわ?」

それだけ言うとバリマースはルエリーヌの横を通り過ぎて行った。



その日の夕方。
再度試験を行ったルエリーヌは直ぐに試験の点数と不正ではない事をアレブレッソ先生より伝えられた。

だが、ルエリーヌは点数よりもバリマースに宣戦布告のようなものを言ってしまったので、何かされるのではないかという……不安の方が大きかった。


明日からは、２年生だというのに宿舎部屋に戻ったルエリーヌはなかなか眠れないまま朝を迎えたのだったー。