これは入学早々、掃除から始めないといけないなと、心の底から思ったルエリーヌは１度部屋の扉を閉め……。


隣の長細い扉(ここには掃除道具が入っている)の中から、バケツや布、箒などをとりだしてからへやの中へ足を踏み入れ、窓を開け放ち掃除を始めた。





ーこうして。部屋の穴を直し、隅から隅まで綺麗にした後、汚れていたシーツや汚れた衣類などを洗い終わる頃には、すっかり夕方になっていた。


お風呂に入り終え違う服に着替えたルエリーヌは、机の横にトランクを置くと、ようやくすっきりしたように、ベッドに腰を下ろした。




と。その時。

部屋の呼び鈴(各部屋の扉には呼び鈴が付いてある)を鳴らし、小人のジェイが入ってきた。


「…ルエリーヌ・トゥエラフですかな?」

「…はい、そうです」

部屋の扉の前まで行ったルエリーヌがそう答えると、ジェイは教科書や筆記用具が入った分厚い包を渡した。


「…明日は、早速授業があります。1時間目は8時30より始まるので、遅刻しないように」

受け取った荷物を机の上に置いたルエリーヌに言い、最後に透明の袋に入ったマゼラブ魔法学校の制服を渡すと、扉を閉め去って行った。



袋に入っていた制服は濃い水色の制服で、胸元には白地に制服の色と同じ色の線が入ったネクタイがかかってあった。


スカートの長さは、足首が見えるくらいの長さで、ドレスのようなデザインをしている。(男子は同じ色のズボン、女子はドレススカート)


それを物干し掛に吊るした後、早速授業の準備を整え、ベッドに入るとまもなく訪れた深い眠りへと誘われていったのであったー。