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「チーズケーキを食べたかったので作った」
「まじかすげぇ」
「残りの1ピースがこちらです」
「残り…?」
「…あとは自分で食べちゃった…」
「へ、へぇー」
***が部屋でお茶したいと言うから出向いたら、お茶菓子があるのはオレだけだった。見たところ直径15センチはあったような感じだが、全部食べたのか。差し出されたのはたぶん1/6くらい。
「美味しかった?」
「うん!ジェリーに教えてもらってね、すごい理想のチーズケーキになったの!」
「へぇ…え、うま!何これ!すごい…すごいチーズ!」
「でしょー!」
チーズの濃厚さをぎゅっと詰めたような味がした。表面の焦げは失敗じゃなく、こういうケーキなんだそうだ。ちょっと疑ってごめん。嬉しそうにする***に、素朴な疑問をぶつけた。
「何で全部食べなかったの…?」
「ん…?」
「ん?」
「んー?」
可愛い。じゃなくて。
「なんでくれんの?自分で食べるために作ったんじゃないの?」
「美味しくできたらラビにもあげようって、思ってたよ...?」
「そう、なんだ…」
すっかり***の思考の容量を一部占拠してしまっている自分に気付いて、なんだかむず痒い。誰かにとってそうならないように生きてきたのに、今はそれがとても嬉しい。
向かいに座る恋人の口に大きめの一口を放り込んでやれば、なんとも幸せそうな顔をした。
(今度は一緒に作ろ)
(半分こ…する…?)
(いや、好きなだけ食べていいよ…)
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