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「...ケーキ、予約する?」
「えっ!」
あまりに嬉しそうだったので、悪いと思いつつ笑ってしまった。***がちょっと拗ねた顔でオレのコートを引っ張るので余計に可愛かったが、今度は噴き出すのを何とか耐えた。
「ごめんって。どうする?予約」
「...する」
「じゃーこの辺のパンフ持ってこ。帰ったら一緒に見よっか」
「うん」
街は早くも1ヶ月前からクリスマスモードだったが、12月に入ると一層気合が入っていた。***と一緒にいられればケーキなんか何でもよくて、毎年その辺で各々好みのピースケーキを買っていた。***が喜んでいたのであまり気にしてなかったが、言い出せなかっただけでやっぱりホールケーキがよかったのかもしれない。集めたパンフレットの束を嬉しそうに鞄に入れる***を見ていたら愛しくて、どんなグレードのケーキでも料金はオレが出そうと決めた。
「ねぇ、ドーナツ食べながらケーキ選ぼ」
「お〜贅沢〜」
***とすることは何だって楽しい。伸びてきた冷たい手を握って自分のポケットに招き入れ、近くのドーナツ屋に向かって歩き出した。何食べようかなぁと既にほわほわしている顔を見ながら、クリスマス当日はもっとほわほわさせてやると用意したプレゼントのことを考えて、オレも自然と顔が緩んだ。
12月の幸福