お礼まとめ
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Full of you
探していた本を持って席に戻ろうとすると、***が座っていた。
腕を枕にした姿勢でこちらをじっと見ているので、目を合わせながら戻って隣に座る。見つめ合ったまま長いこと何も言わないのでほっぺたをつつくと、押すと音が鳴るおもちゃみたいな声を出した。
「ぐぇー」
「なにその音」
「ん〜〜〜」
眉を寄せてぐずり声だけ出す様子にこれは何をしても無駄と悟って腕を広げると、嬉しそうに飛び込んできた。思った通り、全力で甘えたいくせに口には出せない天邪鬼。背中をとんとん叩いて頭を撫でると大きく深呼吸をして、体が離れた。
「…ありがと」
そのまま立ち去ろうとするので腕を掴んで引き留める。その名残惜しそうな顔は見逃せない。
「まってまって」
「…忙しいでしょ」
「さっきのは***の分でしょ、オレにもちょうだい」
「……」
何を、と言うとよくわからないが、たぶん癒しだ。
***は逆再生みたいに席に戻ってきて、今度はオレの背中を優しく叩いてくれる。オレも***の背中に手を回して、長いこと黙って抱きしめ合っていた。
しばらくして、自然と体が離れた。手だけゆるく握って目を合わせる。
「ありがと、ラビ」
「うん、オレも、ありがと」
さっきとは大違いの、フル充電、という顔だった。
きっとオレも同じ顔をしているんだろう。触れるだけのキスをして、書庫を出ていく***の軽い足取りを見ていると自然と頬が緩んだ。
(***楽しそうね、何かいいことあった?)
(んーふふ、なんでもない)
探していた本を持って席に戻ろうとすると、***が座っていた。
腕を枕にした姿勢でこちらをじっと見ているので、目を合わせながら戻って隣に座る。見つめ合ったまま長いこと何も言わないのでほっぺたをつつくと、押すと音が鳴るおもちゃみたいな声を出した。
「ぐぇー」
「なにその音」
「ん〜〜〜」
眉を寄せてぐずり声だけ出す様子にこれは何をしても無駄と悟って腕を広げると、嬉しそうに飛び込んできた。思った通り、全力で甘えたいくせに口には出せない天邪鬼。背中をとんとん叩いて頭を撫でると大きく深呼吸をして、体が離れた。
「…ありがと」
そのまま立ち去ろうとするので腕を掴んで引き留める。その名残惜しそうな顔は見逃せない。
「まってまって」
「…忙しいでしょ」
「さっきのは***の分でしょ、オレにもちょうだい」
「……」
何を、と言うとよくわからないが、たぶん癒しだ。
***は逆再生みたいに席に戻ってきて、今度はオレの背中を優しく叩いてくれる。オレも***の背中に手を回して、長いこと黙って抱きしめ合っていた。
しばらくして、自然と体が離れた。手だけゆるく握って目を合わせる。
「ありがと、ラビ」
「うん、オレも、ありがと」
さっきとは大違いの、フル充電、という顔だった。
きっとオレも同じ顔をしているんだろう。触れるだけのキスをして、書庫を出ていく***の軽い足取りを見ていると自然と頬が緩んだ。
(***楽しそうね、何かいいことあった?)
(んーふふ、なんでもない)