お礼まとめ
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自室で報告書を纏めていたら、ノックの音がした。さっきゴーレムで通信が飛んできたからラビなのはわかっている。返事をしたら疲れた様子の恋人が傾れるように部屋に入ってきて、真っ直ぐこちらにやってきたと思ったら抱き着いていろんな場所にキスされた。加減ができないのかちょっとだけ力が強い。
「あ〜疲れたさ〜」
「お疲れ、終わったの?」
「いや、一旦休憩…ねぇ、ここでちょっと昼寝していい?」
「いいよ」
「さんきゅ〜」
朝からやっていた記録作業はまだまだ終わらないようだ。寝転がってバタバタしながらぐずぐずといろいろ言っている。本当に疲れているようで、喋り方はなんだかふにゃふにゃだ。普段からハキハキしているわけではないけれど、いつにも増して間延びした喋り方になっていてちょっと可愛い。ベッドに転がったラビをしばらく眺めてまた報告書に目を戻したら、視界の端に何かがチラついた。ラビがぱたぱたと手を振っている。気付いてもらって嬉しそうなのがまた可愛い。犬だったらきっと尻尾がぶんぶん揺れているんだろう。
「ねー、***抱っこしたいさ」
「えー?抱き枕じゃないんですけど」
「んむぅ…」
拗ねたような、寂しそうな、子どもみたいな声にちょっと笑ってしまった。代わりにシーツをかき集めて抱き締めるのを見て、どうしようもなく愛しくなる。立ち上がったら露骨に嬉しそうな顔をするから尚更だ。
「しょうがないなー」
「へへ、おいでー」
ふにゃふにゃの顔と声で言われたら、もう全てがどうでも良くなる。用意された腕枕に頭を置いたら、さっきみたいにキスの雨が降ってきた。仕上げみたいにぎゅっと抱き締められる。
「オレが寝落ちたら抜けてっていいからさー」
「うん」
「ふふ、***だいすき」
「…うん。ラビ、大好き」
嬉しそうに笑って、本当に数秒で寝落ちてしまった。力の抜けた顔をしばらく眺めて、自分も休憩のつもりで目を閉じる。ラビの腕の中はやっぱり心地良くて、少し眠ってしまった気がする。このままでいるか迷ったけど、報告書を片付けようと思って腕から抜け出すために少し隙間を作ったら、すぐに抱き締められて阻止される。何度か試していたらついに脚でもホールドされて、本当に寝ているのか疑いたくなった。
「もー、無理じゃん…」
本当は、起こす勢いで動けば抜けられるのかもしれない。そこまでしようと思わないのはラビの腕の中にいるのがあったかくて、嬉しくて、ラビが大好きだからだ。息を吸い込んだらどこか甘い匂いが胸に広がった。諦めて、大きな背中に手を回して脚を絡める。このまま溶けてひとつになってしまうのも悪くないと思いながら、もう一度目を閉じた。
(あ、今何時…?)
(やっべ、寝過ぎた…!)