短編
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Slow burn
「ッ…あっつ!!!」
***の声に弾かれたように顔を向けたら、腕が少し赤くなっていた。
食堂が騒がしいのはいつものことだが、今日はいつにも増してうるさかった。また変なロボが何かをやらかしたらしく、悲鳴と皿が割れる音が響く。そいつは丁度現れたユウに斬られたが、当たりどころが悪かったのか鋭い音を出して真っ二つになった。そんなにデカい機体じゃなかったのは不幸中の幸いだ。
一瞬遅れて***の声が聞こえて、何かと思ったら音に驚いてグラタン皿に腕が当たってしまったようだった。
「もー何あの音…びっくりした…」
「***、おいで」
「え、あ」
反射的に立ち上がって***の手を引く。急いで食堂の洗い場へ向かい、扉を開けた。
「ごめん火傷した、ここで冷やしていい?」
「あぁいいよ、大丈夫か?」
「サンキュー、大したことないさ」
目を白黒させている***を促して洗い場の蛇口へ導く。流水で冷やしていたら赤みも落ち着いてきてほっとした。
「ここって洗い場の扉だったんだ…よく知ってたね」
「まーな、オレに知らないことはないんさ」
「…怒られてバイトしたことあるだけでしょ」
「…うーんどうだったかなー」
意味のない誤魔化しをしたら笑われたが全くその通りだ。意外と皿洗いも楽しかったんだよな、なんて思い出したりする間に火傷の赤みはすっかり治まっていた。
「そろそろいいか…一応医務室行っとこ」
「え、いいよこのくらい…治まったし」
「駄目ダメ、行くよ」
「うーん…あ、ラビ、それ」
「ん…えぇ?!」
***が指差さす先を見たら、オレの白パンの太腿にべっとりとソースが付いていた。ちょうどハンバーグをフォークに刺したところだったのを思い出す。気付かなかったがそのまま落としたんだろうか。
「か…カッコ悪…!」
「カッコ悪くないよ…ちょっと待って」
「あっ***いいから!」
「シミになっちゃうかも、落としとこ」
***が側に置かれたペーパータオルに水を含ませてオレの足元にしゃがみ込む。トントンと叩き込むように拭いてくれてほとんど綺麗に落ちたように見えた。
「情けねェ…」
「名誉の負傷?」
「…そんな良いもんじゃねーだろ」
ちょっとした気まずさに洗い場の扉を勢いよく開けて、渋る***の手を引いて医務室へ急ぐ。すぐ冷やしたおかげで大したことはなく、薄く薬をつけて小さな絆創膏だけで済んで良かった。
「グラタン冷めちゃったかな…」
「つーか残ってんのかな、避難したと思われて片付けられちゃったかも」
食堂に戻ったら謎のロボのせいで床にも清掃が入っていて、やはり一緒に片付けられてしまっていた。全くトラブルを起こすわりに仕事も早い。さっきと同じものを改めて注文して席に着いたら***は念願のグラタンに目を輝かせていて、思わず笑ってしまった。
「この間からずっと食べたかったんだよねーグラタン。美味しかったー」
「んー、よかったねぇ」
食事を終えて廊下を歩く。少し騒がしいと思ったら、真っ二つになったロボの残骸が荷台で運ばれていくところだった。数人のげんなりした顔の科学班員の横でコムイが何やら嘆いているが、本当に、どうにかしてやろうかあの巻き毛。
そう思ったら自然と体が動いてしまって、その一団に近寄ってコムイの肩に手を掛ける。
「なぁ…ちょっといい加減にしてくんない?食堂大変なことになったんですけど」
「…あ、うん、ゴメンねぇ…?」
怒りが伝わったのか、***にも向けて一応謝られたので少し溜飲が下がる。***とまた手を繋いだら、なんだか***がオレの方をじっと見ていることに気付いた。
「…どした?」
「…ラビってさ、怒ってるとき笑うよね」
「え?そう?」
「うん、怒れば怒るほど笑ってる」
「何それ怖…」
「自分のことじゃん」
急に自分の変な生態を知らされて驚いた。怖がられたのかと思ったが、***は何故か嬉しそうな顔をしている。
「なに?」
「ううん、怒ってくれて嬉しかった。あと火傷の心配してくれて嬉しかったし、すぐ動いてくれたのカッコよかったよ」
「う、うん…?その…よかったです…」
「ふふ、大好き」
急に褒められてなんだかすごく照れてしまって、くっついてくる***を部屋に着くまでまともに見られなかった。
(…ちょっとだけソースのいいにおいするね)
(やっべ忘れてた、着替えてくる…)
「ッ…あっつ!!!」
***の声に弾かれたように顔を向けたら、腕が少し赤くなっていた。
食堂が騒がしいのはいつものことだが、今日はいつにも増してうるさかった。また変なロボが何かをやらかしたらしく、悲鳴と皿が割れる音が響く。そいつは丁度現れたユウに斬られたが、当たりどころが悪かったのか鋭い音を出して真っ二つになった。そんなにデカい機体じゃなかったのは不幸中の幸いだ。
一瞬遅れて***の声が聞こえて、何かと思ったら音に驚いてグラタン皿に腕が当たってしまったようだった。
「もー何あの音…びっくりした…」
「***、おいで」
「え、あ」
反射的に立ち上がって***の手を引く。急いで食堂の洗い場へ向かい、扉を開けた。
「ごめん火傷した、ここで冷やしていい?」
「あぁいいよ、大丈夫か?」
「サンキュー、大したことないさ」
目を白黒させている***を促して洗い場の蛇口へ導く。流水で冷やしていたら赤みも落ち着いてきてほっとした。
「ここって洗い場の扉だったんだ…よく知ってたね」
「まーな、オレに知らないことはないんさ」
「…怒られてバイトしたことあるだけでしょ」
「…うーんどうだったかなー」
意味のない誤魔化しをしたら笑われたが全くその通りだ。意外と皿洗いも楽しかったんだよな、なんて思い出したりする間に火傷の赤みはすっかり治まっていた。
「そろそろいいか…一応医務室行っとこ」
「え、いいよこのくらい…治まったし」
「駄目ダメ、行くよ」
「うーん…あ、ラビ、それ」
「ん…えぇ?!」
***が指差さす先を見たら、オレの白パンの太腿にべっとりとソースが付いていた。ちょうどハンバーグをフォークに刺したところだったのを思い出す。気付かなかったがそのまま落としたんだろうか。
「か…カッコ悪…!」
「カッコ悪くないよ…ちょっと待って」
「あっ***いいから!」
「シミになっちゃうかも、落としとこ」
***が側に置かれたペーパータオルに水を含ませてオレの足元にしゃがみ込む。トントンと叩き込むように拭いてくれてほとんど綺麗に落ちたように見えた。
「情けねェ…」
「名誉の負傷?」
「…そんな良いもんじゃねーだろ」
ちょっとした気まずさに洗い場の扉を勢いよく開けて、渋る***の手を引いて医務室へ急ぐ。すぐ冷やしたおかげで大したことはなく、薄く薬をつけて小さな絆創膏だけで済んで良かった。
「グラタン冷めちゃったかな…」
「つーか残ってんのかな、避難したと思われて片付けられちゃったかも」
食堂に戻ったら謎のロボのせいで床にも清掃が入っていて、やはり一緒に片付けられてしまっていた。全くトラブルを起こすわりに仕事も早い。さっきと同じものを改めて注文して席に着いたら***は念願のグラタンに目を輝かせていて、思わず笑ってしまった。
「この間からずっと食べたかったんだよねーグラタン。美味しかったー」
「んー、よかったねぇ」
食事を終えて廊下を歩く。少し騒がしいと思ったら、真っ二つになったロボの残骸が荷台で運ばれていくところだった。数人のげんなりした顔の科学班員の横でコムイが何やら嘆いているが、本当に、どうにかしてやろうかあの巻き毛。
そう思ったら自然と体が動いてしまって、その一団に近寄ってコムイの肩に手を掛ける。
「なぁ…ちょっといい加減にしてくんない?食堂大変なことになったんですけど」
「…あ、うん、ゴメンねぇ…?」
怒りが伝わったのか、***にも向けて一応謝られたので少し溜飲が下がる。***とまた手を繋いだら、なんだか***がオレの方をじっと見ていることに気付いた。
「…どした?」
「…ラビってさ、怒ってるとき笑うよね」
「え?そう?」
「うん、怒れば怒るほど笑ってる」
「何それ怖…」
「自分のことじゃん」
急に自分の変な生態を知らされて驚いた。怖がられたのかと思ったが、***は何故か嬉しそうな顔をしている。
「なに?」
「ううん、怒ってくれて嬉しかった。あと火傷の心配してくれて嬉しかったし、すぐ動いてくれたのカッコよかったよ」
「う、うん…?その…よかったです…」
「ふふ、大好き」
急に褒められてなんだかすごく照れてしまって、くっついてくる***を部屋に着くまでまともに見られなかった。
(…ちょっとだけソースのいいにおいするね)
(やっべ忘れてた、着替えてくる…)
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