短編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
青、噛んで
「あれ、そのワンピ初めて見たさ」
「涼しいよこれ」
「かわいー」
***はソファに座ったまま、ワンピースのポケットに手を突っ込んで広げて見せてくれる。鮮やかな色が夏らしくて可愛い。
生地が薄くてゆったりしたワンピースは初めて見るものだった。丈も長いし体型が全然出なくて、露出している首や腕から華奢なんだろうなと想像できる程度だ。軽くてラフな感じは家でのデートにぴったりだった。
ふと、出来心で***の胴体を手で測るように包んでみる。当然それに従ってゆったりしたワンピースが窄まるのを見て、あるものが脳内に過って思わず吹き出してしまった。
「なに…?」
「だって***…あっはは、かわいい!」
「なにが?」
同じことをして笑い続けるオレに首を傾げる***も可愛い。ようやく息が吸えるようになって言葉を吐き出した。
「だって…洗われたポメラニアンみたい…」
「え…え?」
「ほら、ポメラニアンってもふもふだから濡れるとめちゃくちゃ小さくなるじゃん、それと一緒だと思って」
「…あー!…あはは、なにそれ!!」
ちゃんと伝わったようで***も腹を抱えて笑い出した。それからあらゆる濡れて萎んだ動物を検索して一頻り笑い、その流れで動物のドキュメンタリー映画なんかを見てゆっくり過ごした。おやつも食べて落ち着いた頃、リラックスした***の顔を見ていたら腰に思わず手が伸びる。引き寄せたら***も甘えるように寄りかかってくれて嬉しい。自然と顔が近付いて唇が触れた。何度か軽いキスを繰り返すうちに視線がどんどん熱っぽくなってきて、腕を伸ばして胸や背中、太腿にも手のひらを滑らせる。
「…***」
「ん…ラ、ビ」
***も同じように手のひらをオレの体に滑らせて、小さな手が腰から太腿に沿って移動してくる。鼠蹊部のあたりにするりと薄い手のひらが入り込んで、思わず中心が熱くなる。お返しのように***の太腿を下から撫で上げたら裾が大きく捲れて、***が控えめにその手を上から握った。
「…ベッド、行こっか」
「ん…」
リビングからオレの部屋まで、短い距離を手を繋いで歩く。扉を閉めた途端、堰き止めていたものが一気に崩れる感じがして壁に押し付けるようにキスしてしまった。しばらく柔らかい唇を貪って、なんだか面食らっている***をベッドに誘導した。
「ラビ、なんか…興奮、してる…?」
「うん…やだ?」
「や、じゃ、ない…」
「そっか…ごめん、自分の部屋だから我慢することないかと思って…」
「え、あ…そっか…うん、そうだね」
少し乱暴だったかと心配になったが、肯定されてほっとする。***から腕を伸ばされたのが嬉しくて、ギラついた目を誤魔化すように抱きしめ返した。
───────────────────────
薄いワンピースに手を突っ込むと、何かとたくさん着込んでいた。暑そうだが着ないと透けるのだそうで、女の子って大変だ。短パンみたいなインナーを一枚脱がせて露わになった太腿を撫でる。外側を両手でなぞっていくと順調に裾が捲れていき、可愛い下着が見えてきた。女の子らしいふっくらした下半身を過ぎると華奢な腰にたどり着いて、体型を悟らせない服の下にこんな魅力的な体を隠しているなんて反則だと思った。
「あのさぁ***…」
「うん…?」
「着たまましてもいい…?」
「…暑いのに…?」
「えっと…その服、可愛くて…」
敢えて布で隠れた部分を想像しながらするのも悪くない気がする、なんて変態っぽいことは皆まで言わない。自分の部屋だからって全開になっている性欲に少々罪悪感を抱きつつ、暑さを言い訳にされないようにエアコンの温度を一度下げるところは我ながら小賢しい。
ピ、という機械音を聞いて、エアコンに向いた***の視線がオレに戻る。腕が首に回されて耳元で小さく「いいよ」と言われたら、興奮しないわけがなかった。
───────────────────────
よくわからないけど、今日のラビはあんまり脱がずにしたいみたいだ。軽い気持ちでOKしたけど、肌が出ていなければ恥ずかしくないわけじゃないらしいことを途中から思い知る。
「膝立ちになってくれる?」
裾の長いワンピースは、膝立ちでも完全に下半身を隠してくれる。前にいるラビの肩を支えにして、裾から手が入ってゆっくり下着が下げられるのを大人しく待った。膝の近くまでしっかり下ろされて、布の内側で少し広げた脚の間を手のひらが這う。形を確かめるように太腿とお尻を何度も行き来して、マッサージでもされている気分だ。見えないから何をされるかわからなくて、感覚が敏感になっている気がする。
「くすぐった…」
「ごめん、もうちょっとしっかり触るね」
優しすぎる手つきが、宣言通り少ししっかりしたものになる。お尻を揉まれていると思ったらもう一方の手で前から指が差し込まれて、しっかり触るって言ったのにそこに触れるときだけは撫でるくらいの力しかなくなったので思わず変な声が出てしまった。
「あっ!…んっ」
「かわいい声…気持ちいい?」
「ん、きもち、い…」
「とろとろだね、ここ」
「んー…」
優しい声がいつもと違う少し低い場所から聞こえて、あたしのいちばん好きな力加減で撫でるように指が滑る。ラビはニコニコとあたしの様子を楽しんで、この触り方が半分サービス、半分いじわるなのはわかっているけど快感に抗えなくて喘ぐことしかできない。力が抜けて、だんだん脚が閉じてラビに寄りかかってしまう。
「もー、すぐ力抜けちゃうんだから」
「ごめんなさい…」
「ふふ、外からだと見えないけど中ぐちゃぐちゃになってるの、すごーくえっち」
「う…なんか、外でしてるみたい…」
「え?」
「だって…部屋だから別に脱いでもいいのに…」
ラビがじっとこちらを見ている。その目がきらりと光った気がして、あれ、なんか変なこと考えてそう。
「いいかも、それ、そうしよ」
「なに…?」
「しちゃいけないとこで隠れてエッチなことしてるって思うと、ドキドキしない?」
「し、しな…」
い、と言おうとして気付く。もちろん本当に外でするなんて怖いし嫌だけど、ここはラビの家でラビの部屋のベッドだ。安心安全な場所で、そういうことにしてプレイするだけ。
じゃあ、別にいいかも。
「…する……」
「ふふ、かわいい***」
「あ、あっ…んっ」
少し指の動きが早くなってあっさりとイかされてしまった。一度高まるとなかなか熱が冷めない体は厄介だけど、何より、優しく笑うラビに応じない理由なんか何処にもなかった。
───────────────────────
「***おいで」
「ん…あ」
ベッドの縁に腰掛けたラビの膝の上に乗ろうとして、中途半端に引っかかった下着を思い出す。脱ごうとしたらラビが脱がせたいって言うからしてもらったら、脚から抜いたそれを丁寧に畳んで自分のポケットに突っ込んだ。
「なんで…?!」
「だって出る時なくしたら困るじゃん」
何の話かと思ったけど、そっか今ここは部屋じゃないんだった。だからって何処なのかといえばよくわからないけど、なんとなくラビの部屋ではない場所の屋内、という共通認識はある。ちゃんと設定に入り込んでいて面白くなってしまった。解放された脚でラビの膝の上に正面から跨ったら、さっきみたいに裾から手が伸びてきた。顔が近くなったのが嬉しくて、ラビの首に腕を回してキスをする。胸を優しく包むように揉まれていつの間にかホックが外されていたことに気付いた。突起を指で転がされながらお尻の方から既に濡れたところをゆるゆる擦られて、あたしもラビの脚の間に手を伸ばす。手に感じる温度が思ったより熱くてドキドキしながら、手探りでベルトを外して窮屈な場所から解放する。先走りを塗り付けるように擦ったらすぐに硬さを増してきた。無意識なのかラビが手に擦り付けるように腰を揺らして、あたしもラビが欲しくて堪らなくなる。
「ラビ、ほしい」
「うん…あ、」
ラビが一瞬固まったからなんだろうと思ったら、視線を送った先にゴムがあることに気付いた。甘えたように取ってと言われたので膝から降りて箱の中の一つを渡す。
「ありがと…え?」
着ける間ただ待つのもなんだと思って、ちょっとしたイタズラ心でラビの脚の間にしゃがみこむ。地べたといえどラビの部屋の床だから膝をつく抵抗感は特にない。太腿に手を置いて、準備万端の大きくそそり立ったそれを下から上まで舌を伸ばして舐めてみた。ちらりとラビを見上げたら一気に顔が赤くなっていく。
「なんっでそんな煽るの…出るかと思ったじゃん!」
「出してもいいけど…」
「やだ***の中で出したい」
「なにそれ…」
「ったくもう…知らねーかんな…」
言葉とは反対に優しく頭を撫でられて嬉しくなる。ラビがゴムを着けるのをしゃがんだまま悠長に眺めようと思ったら、立ち上がったラビに手を引かれてベッドに上げられた。言われるまま後ろに立つラビにお尻を向けて四つん這いになったら、腰の上までワンピースの裾を捲られる。今日初めて感じる風通しの良さに急に恥ずかしさが込み上げてきて、思わず後ろに片手をやったら掴まれて背中に軽く押し付けられる。簡単に振り解けるような強さだけど、もっと恥ずかしい格好になってしまった気がして動けなくなった。
「ら、ラビ」
「ふふ、可愛い格好だねぇ***」
猫撫で声で名前を呼ばれて、露わになったお尻をゆっくり撫でられる。太腿の間や下腹部にも丁寧に手のひらが滑って、なんだか丸出しになったことを自覚させられているようで余計に恥ずかしかった。
「いま誰かに見られちゃったら恥ずかしいねぇ?」
「ん…ぁんっ」
優しく諭すような言い方が余計に羞恥心を煽る。指先が下から上へ優しく割れ目を撫でるように往復して、だんだん速度を増していく。ぬちゃぬちゃとわざと音を立てるような動かし方で、誰にかわからないけどバレちゃう、と思ってしまった。
「すっごく濡れてきちゃったけど興奮してるの?」
「ぁ、んっ…して、る」
「恥ずかしいのに?…えっち」
「っ、だってぇ…」
「かわいいねぇ***」
頭を撫でられたらそれだけで嬉しくなってしまう。ラビの手が離れたと思ったらビニールの開封音がしたので、少し待ったら脚の間に熱いものが押し当てられる。迎え入れるようにちょっと腰を反らしたらゆっくり先端が滑り込んできて、解放された手でしっかりとシーツを握った。じわじわと奥まで埋められて、どちらともつかないため息が部屋に響く。
「煽ったの***だからね…」
言葉の後、腰をしっかり掴まれてピストンが始まった。いつもと違う少し荒い腰使いに興奮してしまって、突かれる度に喉から出る甲高い声も気にしていられない。もうここが何処だろうがどうでもよくて、ただラビを感じるのに精一杯だ。
少しずつ腰の動きが緩やかになってきて、ラビが背中に覆い被さってくる。キスしたら、さっきのいじわるな態度とは全然違う甘えた顔になっていた。
「ねー、やっぱぎゅーってしたい」
「うん…あたしも」
ラビが嬉しそうに笑って、中からずるりと出ていく。仰向けになろうとお尻をベッドにつけたら、そのままお姫様抱っこみたいに抱えられて枕の位置に運ばれた。ごく短い距離だけどなんだか嬉しくなってしまう。
「きゃーっ」
「へへ、かわいい***」
嬉しそうにキスしてくるのは可愛いのに、上に跨る仕草は獣みたいで心臓がもたない。すぐに中がラビでいっぱいになって、嬉しくて手でも脚でもラビにしがみついた。キスしながらぎゅうぎゅうと抱きついて、くっついてる場所が溶けて混ざってしまうんじゃないかと思うくらいに密着する。
「ラビ、ら、び」
「うん、なぁに***」
「だいすき…」
「うん、オレも、だいすき…***、…ッ」
ラビが切羽詰まったような息を吐いて、限界が近いらしい。揺さぶられながら必死に抱きついて、耳元で出して、と呟いた。しばらくして奥に押し付けるように動きが止まって、圧迫感が少し減る。ぼんやりして大きく息を数回する間にゴミ箱に何かが落ちる音がして、ラビが隣に倒れ込んできた。しばらくして暑い暑いと脱ぎだすのであたしもまとわりついた布を全て放り投げて、素肌でラビと抱き合った。
「あー…やっぱ裸っていいな…」
「楽しそうだったくせに…」
「それは***もじゃん…も〜煽られてどうしようかと思ったさ、オレの奥ゆかしい着衣プレイプランがめちゃくちゃにされた…」
「どこが奥ゆかしいの…」
少し寒くなってきてぴったりくっついたら、ラビが気付いて部屋の温度を上げてくれた。端に追いやられたシーツも引き上げてくれて、ラビはまだ暑いのか手と脚は投げ出されている。風邪を引かないようにお腹にはシーツを被ってもらって、抱きしめられながら心地よい疲労感で目を閉じた。
(ラビ、パンツ返して)
(エー、ナンノコトカナ)
(忘れるわけないんだから誤魔化しても無駄!)
「あれ、そのワンピ初めて見たさ」
「涼しいよこれ」
「かわいー」
***はソファに座ったまま、ワンピースのポケットに手を突っ込んで広げて見せてくれる。鮮やかな色が夏らしくて可愛い。
生地が薄くてゆったりしたワンピースは初めて見るものだった。丈も長いし体型が全然出なくて、露出している首や腕から華奢なんだろうなと想像できる程度だ。軽くてラフな感じは家でのデートにぴったりだった。
ふと、出来心で***の胴体を手で測るように包んでみる。当然それに従ってゆったりしたワンピースが窄まるのを見て、あるものが脳内に過って思わず吹き出してしまった。
「なに…?」
「だって***…あっはは、かわいい!」
「なにが?」
同じことをして笑い続けるオレに首を傾げる***も可愛い。ようやく息が吸えるようになって言葉を吐き出した。
「だって…洗われたポメラニアンみたい…」
「え…え?」
「ほら、ポメラニアンってもふもふだから濡れるとめちゃくちゃ小さくなるじゃん、それと一緒だと思って」
「…あー!…あはは、なにそれ!!」
ちゃんと伝わったようで***も腹を抱えて笑い出した。それからあらゆる濡れて萎んだ動物を検索して一頻り笑い、その流れで動物のドキュメンタリー映画なんかを見てゆっくり過ごした。おやつも食べて落ち着いた頃、リラックスした***の顔を見ていたら腰に思わず手が伸びる。引き寄せたら***も甘えるように寄りかかってくれて嬉しい。自然と顔が近付いて唇が触れた。何度か軽いキスを繰り返すうちに視線がどんどん熱っぽくなってきて、腕を伸ばして胸や背中、太腿にも手のひらを滑らせる。
「…***」
「ん…ラ、ビ」
***も同じように手のひらをオレの体に滑らせて、小さな手が腰から太腿に沿って移動してくる。鼠蹊部のあたりにするりと薄い手のひらが入り込んで、思わず中心が熱くなる。お返しのように***の太腿を下から撫で上げたら裾が大きく捲れて、***が控えめにその手を上から握った。
「…ベッド、行こっか」
「ん…」
リビングからオレの部屋まで、短い距離を手を繋いで歩く。扉を閉めた途端、堰き止めていたものが一気に崩れる感じがして壁に押し付けるようにキスしてしまった。しばらく柔らかい唇を貪って、なんだか面食らっている***をベッドに誘導した。
「ラビ、なんか…興奮、してる…?」
「うん…やだ?」
「や、じゃ、ない…」
「そっか…ごめん、自分の部屋だから我慢することないかと思って…」
「え、あ…そっか…うん、そうだね」
少し乱暴だったかと心配になったが、肯定されてほっとする。***から腕を伸ばされたのが嬉しくて、ギラついた目を誤魔化すように抱きしめ返した。
───────────────────────
薄いワンピースに手を突っ込むと、何かとたくさん着込んでいた。暑そうだが着ないと透けるのだそうで、女の子って大変だ。短パンみたいなインナーを一枚脱がせて露わになった太腿を撫でる。外側を両手でなぞっていくと順調に裾が捲れていき、可愛い下着が見えてきた。女の子らしいふっくらした下半身を過ぎると華奢な腰にたどり着いて、体型を悟らせない服の下にこんな魅力的な体を隠しているなんて反則だと思った。
「あのさぁ***…」
「うん…?」
「着たまましてもいい…?」
「…暑いのに…?」
「えっと…その服、可愛くて…」
敢えて布で隠れた部分を想像しながらするのも悪くない気がする、なんて変態っぽいことは皆まで言わない。自分の部屋だからって全開になっている性欲に少々罪悪感を抱きつつ、暑さを言い訳にされないようにエアコンの温度を一度下げるところは我ながら小賢しい。
ピ、という機械音を聞いて、エアコンに向いた***の視線がオレに戻る。腕が首に回されて耳元で小さく「いいよ」と言われたら、興奮しないわけがなかった。
───────────────────────
よくわからないけど、今日のラビはあんまり脱がずにしたいみたいだ。軽い気持ちでOKしたけど、肌が出ていなければ恥ずかしくないわけじゃないらしいことを途中から思い知る。
「膝立ちになってくれる?」
裾の長いワンピースは、膝立ちでも完全に下半身を隠してくれる。前にいるラビの肩を支えにして、裾から手が入ってゆっくり下着が下げられるのを大人しく待った。膝の近くまでしっかり下ろされて、布の内側で少し広げた脚の間を手のひらが這う。形を確かめるように太腿とお尻を何度も行き来して、マッサージでもされている気分だ。見えないから何をされるかわからなくて、感覚が敏感になっている気がする。
「くすぐった…」
「ごめん、もうちょっとしっかり触るね」
優しすぎる手つきが、宣言通り少ししっかりしたものになる。お尻を揉まれていると思ったらもう一方の手で前から指が差し込まれて、しっかり触るって言ったのにそこに触れるときだけは撫でるくらいの力しかなくなったので思わず変な声が出てしまった。
「あっ!…んっ」
「かわいい声…気持ちいい?」
「ん、きもち、い…」
「とろとろだね、ここ」
「んー…」
優しい声がいつもと違う少し低い場所から聞こえて、あたしのいちばん好きな力加減で撫でるように指が滑る。ラビはニコニコとあたしの様子を楽しんで、この触り方が半分サービス、半分いじわるなのはわかっているけど快感に抗えなくて喘ぐことしかできない。力が抜けて、だんだん脚が閉じてラビに寄りかかってしまう。
「もー、すぐ力抜けちゃうんだから」
「ごめんなさい…」
「ふふ、外からだと見えないけど中ぐちゃぐちゃになってるの、すごーくえっち」
「う…なんか、外でしてるみたい…」
「え?」
「だって…部屋だから別に脱いでもいいのに…」
ラビがじっとこちらを見ている。その目がきらりと光った気がして、あれ、なんか変なこと考えてそう。
「いいかも、それ、そうしよ」
「なに…?」
「しちゃいけないとこで隠れてエッチなことしてるって思うと、ドキドキしない?」
「し、しな…」
い、と言おうとして気付く。もちろん本当に外でするなんて怖いし嫌だけど、ここはラビの家でラビの部屋のベッドだ。安心安全な場所で、そういうことにしてプレイするだけ。
じゃあ、別にいいかも。
「…する……」
「ふふ、かわいい***」
「あ、あっ…んっ」
少し指の動きが早くなってあっさりとイかされてしまった。一度高まるとなかなか熱が冷めない体は厄介だけど、何より、優しく笑うラビに応じない理由なんか何処にもなかった。
───────────────────────
「***おいで」
「ん…あ」
ベッドの縁に腰掛けたラビの膝の上に乗ろうとして、中途半端に引っかかった下着を思い出す。脱ごうとしたらラビが脱がせたいって言うからしてもらったら、脚から抜いたそれを丁寧に畳んで自分のポケットに突っ込んだ。
「なんで…?!」
「だって出る時なくしたら困るじゃん」
何の話かと思ったけど、そっか今ここは部屋じゃないんだった。だからって何処なのかといえばよくわからないけど、なんとなくラビの部屋ではない場所の屋内、という共通認識はある。ちゃんと設定に入り込んでいて面白くなってしまった。解放された脚でラビの膝の上に正面から跨ったら、さっきみたいに裾から手が伸びてきた。顔が近くなったのが嬉しくて、ラビの首に腕を回してキスをする。胸を優しく包むように揉まれていつの間にかホックが外されていたことに気付いた。突起を指で転がされながらお尻の方から既に濡れたところをゆるゆる擦られて、あたしもラビの脚の間に手を伸ばす。手に感じる温度が思ったより熱くてドキドキしながら、手探りでベルトを外して窮屈な場所から解放する。先走りを塗り付けるように擦ったらすぐに硬さを増してきた。無意識なのかラビが手に擦り付けるように腰を揺らして、あたしもラビが欲しくて堪らなくなる。
「ラビ、ほしい」
「うん…あ、」
ラビが一瞬固まったからなんだろうと思ったら、視線を送った先にゴムがあることに気付いた。甘えたように取ってと言われたので膝から降りて箱の中の一つを渡す。
「ありがと…え?」
着ける間ただ待つのもなんだと思って、ちょっとしたイタズラ心でラビの脚の間にしゃがみこむ。地べたといえどラビの部屋の床だから膝をつく抵抗感は特にない。太腿に手を置いて、準備万端の大きくそそり立ったそれを下から上まで舌を伸ばして舐めてみた。ちらりとラビを見上げたら一気に顔が赤くなっていく。
「なんっでそんな煽るの…出るかと思ったじゃん!」
「出してもいいけど…」
「やだ***の中で出したい」
「なにそれ…」
「ったくもう…知らねーかんな…」
言葉とは反対に優しく頭を撫でられて嬉しくなる。ラビがゴムを着けるのをしゃがんだまま悠長に眺めようと思ったら、立ち上がったラビに手を引かれてベッドに上げられた。言われるまま後ろに立つラビにお尻を向けて四つん這いになったら、腰の上までワンピースの裾を捲られる。今日初めて感じる風通しの良さに急に恥ずかしさが込み上げてきて、思わず後ろに片手をやったら掴まれて背中に軽く押し付けられる。簡単に振り解けるような強さだけど、もっと恥ずかしい格好になってしまった気がして動けなくなった。
「ら、ラビ」
「ふふ、可愛い格好だねぇ***」
猫撫で声で名前を呼ばれて、露わになったお尻をゆっくり撫でられる。太腿の間や下腹部にも丁寧に手のひらが滑って、なんだか丸出しになったことを自覚させられているようで余計に恥ずかしかった。
「いま誰かに見られちゃったら恥ずかしいねぇ?」
「ん…ぁんっ」
優しく諭すような言い方が余計に羞恥心を煽る。指先が下から上へ優しく割れ目を撫でるように往復して、だんだん速度を増していく。ぬちゃぬちゃとわざと音を立てるような動かし方で、誰にかわからないけどバレちゃう、と思ってしまった。
「すっごく濡れてきちゃったけど興奮してるの?」
「ぁ、んっ…して、る」
「恥ずかしいのに?…えっち」
「っ、だってぇ…」
「かわいいねぇ***」
頭を撫でられたらそれだけで嬉しくなってしまう。ラビの手が離れたと思ったらビニールの開封音がしたので、少し待ったら脚の間に熱いものが押し当てられる。迎え入れるようにちょっと腰を反らしたらゆっくり先端が滑り込んできて、解放された手でしっかりとシーツを握った。じわじわと奥まで埋められて、どちらともつかないため息が部屋に響く。
「煽ったの***だからね…」
言葉の後、腰をしっかり掴まれてピストンが始まった。いつもと違う少し荒い腰使いに興奮してしまって、突かれる度に喉から出る甲高い声も気にしていられない。もうここが何処だろうがどうでもよくて、ただラビを感じるのに精一杯だ。
少しずつ腰の動きが緩やかになってきて、ラビが背中に覆い被さってくる。キスしたら、さっきのいじわるな態度とは全然違う甘えた顔になっていた。
「ねー、やっぱぎゅーってしたい」
「うん…あたしも」
ラビが嬉しそうに笑って、中からずるりと出ていく。仰向けになろうとお尻をベッドにつけたら、そのままお姫様抱っこみたいに抱えられて枕の位置に運ばれた。ごく短い距離だけどなんだか嬉しくなってしまう。
「きゃーっ」
「へへ、かわいい***」
嬉しそうにキスしてくるのは可愛いのに、上に跨る仕草は獣みたいで心臓がもたない。すぐに中がラビでいっぱいになって、嬉しくて手でも脚でもラビにしがみついた。キスしながらぎゅうぎゅうと抱きついて、くっついてる場所が溶けて混ざってしまうんじゃないかと思うくらいに密着する。
「ラビ、ら、び」
「うん、なぁに***」
「だいすき…」
「うん、オレも、だいすき…***、…ッ」
ラビが切羽詰まったような息を吐いて、限界が近いらしい。揺さぶられながら必死に抱きついて、耳元で出して、と呟いた。しばらくして奥に押し付けるように動きが止まって、圧迫感が少し減る。ぼんやりして大きく息を数回する間にゴミ箱に何かが落ちる音がして、ラビが隣に倒れ込んできた。しばらくして暑い暑いと脱ぎだすのであたしもまとわりついた布を全て放り投げて、素肌でラビと抱き合った。
「あー…やっぱ裸っていいな…」
「楽しそうだったくせに…」
「それは***もじゃん…も〜煽られてどうしようかと思ったさ、オレの奥ゆかしい着衣プレイプランがめちゃくちゃにされた…」
「どこが奥ゆかしいの…」
少し寒くなってきてぴったりくっついたら、ラビが気付いて部屋の温度を上げてくれた。端に追いやられたシーツも引き上げてくれて、ラビはまだ暑いのか手と脚は投げ出されている。風邪を引かないようにお腹にはシーツを被ってもらって、抱きしめられながら心地よい疲労感で目を閉じた。
(ラビ、パンツ返して)
(エー、ナンノコトカナ)
(忘れるわけないんだから誤魔化しても無駄!)