短編
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「ラビ、ラビ大丈夫か!」
「大丈夫、たぶん...あー...え、何か熱い、なにこれヤバいやつ?ウィルス的な?!」
「えっとこれは...あー...媚薬的なやつ、だ...」
「えっ...」
また変な薬品を被ってしまった。怪しげな箱を抱えた数人が廊下をヨロヨロと歩いていたので嫌な予感がしたが、まさか自分に向かって倒れてくるとは思わなかった。任務帰りで体力が削られていたこともあって支えきれもせず、避けられもせず。全く情けない。しかもよりによって媚薬だ、重ね重ね情けない。どんどん身体が熱くなってくるが、気になることを聞かずにはいられない。
「被るタイプの媚薬って何だよ...普通そういうのって、飲むやつじゃねぇの...?」
「皮膚から染み込んだ方が即効性あるかと思って...本当に大丈夫か?」
「何その発想怖くね...大丈夫じゃない、かも...」
気を紛らわせるようにツッコミを入れたが、床に座り込んで動けなくなってしまった。何故なら既に下半身に熱が集まっているからだ。数人が自分を取り囲む状況で、気を抜いたら股間に手が伸びそうになるのを必死に抑える。冷静になろうと深呼吸してみたりグロテスクな植物のことを考えてみたりしたが、あまり効果はない。
さっきゴーレム越しに聞いた***の声がふと蘇る。ヤバい、***のことなんか考えたら、それこそ想像だけで出そうになる。バンダナをしていて本当によかったと思いつつ目深に被って、どうすればいいか必死に考えた。なのに考えれば考えるほど***の顔しか出てこない。こんな状況で***を抱いたら確実に酷くしてしまう。それだけは避けたいと思いつつ、頭の中では***を乱す妄想が止まらない。***、***、***。
「...ビ、ラビ、ラビ!」
「っ...!***...?」
すぐ横で***の声がして、弾かれたように顔を上げた。誰かが***を呼びに行ってくれたらしく、それすらも気付かなかったようだ。救われたような気もするし、終わったような気もする。部屋着に一枚カーディガンを羽織っているがそれはオレのだ。ぶかぶかの袖から覗く指が可愛らしい。心配そうな顔で覗き込んでくるのすらそそる。恋人が可愛すぎて本当に困ることがあるなんて思いもしなかった。
「大丈夫?...あとはあたしが何とかするから、いいよ」
「すまん***、頼む!」
「おい、オレにも謝れよ...」
バタバタと遠のいていく足音に、気力を振り絞ってわざと茶化す。***が来てくれて少しだけ安心したが、同時に不安も湧き上がってきた。覗き込んでくるのに目を逸らし続けていたら、顔を掴まれて首の骨が鳴るくらい強引に向き合わされる。
「いってェ!もうちょっと労ってよ!」
「ラビがこっち向かないからでしょ!」
「っ...何で来たんさ!」
「呼んだのラビでしょ!」
「呼んでねぇよ!」
***が一瞬怯えたのを感じた。二人の時には出したことのない怒号を浴びせてしまって、この状況に対する嫌悪感は最高潮だ。それでも目を逸らさない***にやっと絞り出した声で謝って、もう一度何で来てくれたのか尋ねた。
「...呪文みたいにあたしの名前呟いてるから、来てくれって」
「えっ...」
「...ねぇ、あたしなら何とかできるでしょ?」
声には出してないと思っていたのに、めちゃくちゃ情けない。説明を求めないところを見ると、***は状況を分かっていて来てくれたのだ。もう頼ってしまおうか。いややっぱり。
ぐるぐる考えていたのに***の顔を見つめていたら理性が働かなくなってきて、強引に壁に押し付けて口付けた。加減ができなくて、噛み付くように柔らかい唇を夢中で貪る。
「んっ...ふ、」
「っ... ***...」
「ぁ、ラビ、ラビっ...取り敢えずここじゃ、あれだから...場所、変えよ?立てる?」
「っ...あ、うん...なん、とか...」
強く胸を叩かれて、弾かれたように身体を離した。夜中近いとはいえ廊下は誰かが通る可能性があるし、さすがにオレもこんなところでブツを出すわけにはいかない。切れかけた理性の糸をなんとか繋いで立ち上がる。何となく前屈みになりながら、***の細い身体を支えにして歩く。衣擦れでさえも感じる自分の身体に驚いた。何てもん作りやがるんだ科学班。
部屋へ向かう階段を上がると思ったら、***は近くの中庭に向かって歩き出した。オレが好んで読書場所にする、人が滅多に来ない静かな中庭。茂みに隠れたベンチに腰を下ろした。
「***...?」
「つらいんでしょ?一回出した方がいいんじゃない?ここならちょっとは隠れられるし」
「あっ、う...」
***がオレの脚の間に入って、昂ぶったものを取り出す。今日に限って満月で、***の顔も自身もよく見える。そそり立ったそれは自分で見ても驚くくらい大きくなっていて、なかなかグロテスクだった。ビクビクと痙攣して先走りをこぼすのは自分でもあまり見ていられない。さっき帰ったばかりでシャワーも浴びていないことがふいに気になった。
***は躊躇わず細い指でそれを握り、動かしながら身を屈めていく。髪を片手でまとめる仕草も、服がたわんで見えた胸元も煽情的でたまらない。まだ10回も動かしていないのにそれだけでもう我慢出来なくて、焦って***の頭を掴んで咥えさせた。柔らかい唇が先を咥え込んだ瞬間に達してしまって、後悔すると同時に変な声を出した気がしてじわじわと羞恥が襲ってくる。恐る恐る手を離しても***はまだ咥えたままでいる。全部口で受け止めてくれて、残滓まで取りこぼさないように吸い上げてから唇を離した。それでさえ刺激になってまた熱を取り戻し始める自分が嫌になる。***が手で口を覆ったから、嫌な思いをさせたんじゃないかと不安になった。
「ごめん***、大丈夫...?」
「っ...」
「無理して飲まなくていいさ、吐いて」
自分で口の中に出しておいて理不尽だとは思いつつ、本心だった。オレのために無理はさせたくないが、***が首を横に振る。しばらくして、***が喉を鳴らして口の中のものを飲み込んで大きく息を吐いた。
「はぁー、びっくりした...」
「***ごめんな、...大丈夫...?」
「うん、急に出たから...ちょっと、大変だっただけ」
「っ...ごめん、本当にごめん」
「ラビ、大丈夫だから」
***の言う通り、一度出したらかなり楽になった。しかしまだ身体の疼きは治らなくて、また硬さを取り戻し始める。もう一度***がオレを口に含んだ。小さな舌が一生懸命オレをしゃぶってくれる姿に、また熱が集まり出す。さっきよりは長かったが、扱きながら数回吸い上げられただけで出してしまった。
こんな短時間で二回もイってしまったのは初めてだ。羞恥やら情けなさやらが混じった感情が押し寄せてきて、どうすればいいかわからない。***が心配そうにオレを見つめる。
「ラビ、動ける?」
「ん...?」
「部屋、行こ」
「うん...」
また硬くなりかけている自分を無理やりズボンに収めて、何とか立ち上がる。急ぎたいが、そうすると布が擦れて感じてしまう。休み休み、いつもの倍くらいかけて***の部屋へたどり着いた。
取り敢えず他人の邪魔が入らない空間に入れて、安心感でどっとベッドに倒れこむ。柔らかいベッドに硬いものが当たっているのに気付いて、大きなため息が出た。仰向けになったら、***が服を脱ぎ出していた。それを見てオレも汗を吸った服を脱ぎ捨てる。下着姿になって近付いてきた***を見たら我慢ができなくて、乱暴に組み敷いてキスをした。***の口内から少し苦い味がして、こんなのを口いっぱいに出されてよく飲んでくれたものだと、嬉しさと同量の罪悪感がのしかかる。
「***ごめん、ちょっと加減できない、かも」
「うん、いいよ、大丈夫」
雰囲気なんか作る間も惜しく下着をやや強引に剥ぎ取って、胸の突起にかぶりついた。もっと優しくしたいのに、力任せに歯を立ててしまう。脚を割って、すぐ挿れたいがために閉じたそこに舌を這わせた。舌先で入口をこじ開けるように表面を唾液で濡らしたが、まだ中までは解れていないだろう。焦りが伝わったのか、***はオレの髪を撫でながら、優しく言った。
「ラビ、おいで」
「でも***、まだ」
「いいから...大丈夫だよ」
本当に***は、オレが落ち着くまで全部受け止めてくれる気だ。不覚にも目が潤んだのを隠しながら、ゴムを被せて少しでも痛くないようにゆっくり自身を埋め込んだ。先端が入ってしまえば後はスムーズだったが、いつもより締め付けが強い。オレの方は気持ち良いが***はきっと痛いはずで、なのに何も言わないで抱き締めてくれる。我慢してゆっくりと身体を揺らすが、発散出来ない熱が頭にこもっているみたいにぼうっとしてきた。訳がわからなくなってしまいそうで怖いと思った時、***がオレの首に腕を回して頭を撫でてくる。
「ラビ、大丈夫だから、好きに動いていいよ」
「でも***、痛くない...?」
「そんなに弱くないってば」
「...わかった、動くよ?」
「う、んっ...」
痛いのを否定しないのは嘘のつけない***らしいが、譲る気はないらしい。申し訳程度に気遣いながら、徐々に腰の動きを早める。***の中も少しずつ解れてきて、すごく気持ち良い。***の脚を掴んで思い切り、何度も奥を突いた。***も声を出しているけど、同じくらい自分の口から喘ぎが溢れている。声が出ないように***の唇に噛み付いてみても、鼻から抜ける自分の声がわかって恥ずかしくなる。***もオレに鳴かされている時こんな気持ちなんだろうか。余裕のない顔を見られたくなくて***の首筋に顔を埋めたら、優しく頭を撫でてくれた。
「あっ、うっ...***、***っ...」
「ラビ、あっ、んぅっ...」
「***きもちい、...んっ、あっ、あぁっ」
声だけ聞いたら、どっちが攻められてるんだかわからない。***がオレを全身でぎゅっと抱き締めてくれるのが嬉しい。快楽に抗えなくて、本能のままに腰を振った。
「***、あっ、ぅ...イきそっ...」
「んっ、いい、よ、出し、てっ」
「あぁっ、***、***っ...」
そのまま***の中に熱を吐き出した。だんだん意識がはっきりしてきて、ずっと体重をかけたままなことに気付き慌てて起き上がる。ゴムの中に溜まった液体は三回目にしては量が多くて、どうなってるんだと思いながらダストボックスへ投げ込んだ。
***が労わるように腰を撫でながらキスしてくれる。すると治ったと思ったのにまだ疼いて、ちょっと泣きそうになった。自分でも驚くくらい、感情の枷が外れている。***が広げた腕の中に飛び込んで、細い体に抱きついた。
「***、***...オレ、どうしよう」
「大丈夫?まだ、つらい?」
「うん...うぅん...もう、やだ...助けて***」
こんな弱気なことは言いたくなかったのに、口をついで出てしまった。恥ずかしさと情けなさで下を向いたままだったが、***が何度も呼ぶのでしぶしぶ顔を上げる。柔らかい手が頬を撫でて、優しくキスされた。
「大丈夫だよラビ、こんなことで嫌いにならないから。ね?」
「うん...」
「あたしのこと頼ってくれるの、嬉しいよ」
「うん」
「全部受け止めるから」
「***...」
「ラビ、おいで」
体格的に***を抱きしめているようで、オレの方が抱きしめられている。今までで一番優しくしようと努めて、***をベッドへ寝かせる。頭は少しだけ冷静さを取り戻し始めていた。
「ラビ、大好き」
「...ありがと***...オレも、大好き」
それから二回、***の中に熱を吐き出した。
―――――――――――――――――――――――
微睡んでしまったようで、目を開けると***がいなかった。女の子の前で出すだけ出して寝るなど、男としてあり得ない。自己嫌悪に陥っていると、水差しとグラスを持って***が戻ってきた。礼を言って受け取り一口飲み込むと、思ったより喉が渇いていて一気に飲み干した。***もグラスの水に口をつけながら、水差しからオレのグラスに二杯目を入れてくれる。それも一気に飲み干して、大きく息を吐いた。やっと自分の身体が戻ってきたみたいで安心する。ただし倦怠感もすごい。
***がオレの空いたグラスを取ってテーブルへ置く。髪を整えるように頭を撫でられて、世話を焼かれていると気付いた。そういえばあんなに汗をかいたのに体がベタベタしていないし、いつの間にかパンツも穿いている。冷静になった頭で今までのことを思い返すとどうにかなりそうだ。思わず***をぎゅうぎゅうと抱きしめた。
「大丈夫?」
「だいぶ...でも、あぁー...ズタボロさ...」
「なにが?」
「そりゃあいろいろ...あぁもう、死にたい」
「何言ってんだか」
「だってあんな...わけわかんなくなってるとこ、見られたくなかったさ...」
「...人のこといつもわけわかんなくさせてるくせに」
「***は可愛いからいいの!...でもこれは***じゃなくてよかったさ、すっげーキツかった...さすが科学班...」
「...参考になりましたか?」
「...その節はすみませんでした...ありがとう」
「ん」
ここまで強いものを使ったことはないが、今後は遊びでも慎重にしようと強く思った。労わるつもりで、***の腰を撫でる。こんな細い身体で、どうやってあんな量の欲を受け止めてくれたんだろうと今になって驚く。***がオレの頭を撫でながら呟いた。
「...ラビもこんな気持ちなのかなーって、ちょっと思った」
「なにが?」
「...あたしで遊んでる時、楽しそうじゃん」
「遊ぶって...え、なんか楽しいことあった?だいぶ無理させたと思うけど... ***ってドM?」
「そうじゃなくて!...いっぱい欲しがってくれるのは、ちょっと、嬉しいなって」
「あー、そういう、もん...?」
「苦しそうなとこ見るのは可哀想だし普通に嫌だよ?」
そりゃあ、オレだって不可抗力で***があんなことになったら可哀想だと思うだろう。でも、それにかこつけていろいろと特殊なプレイを持ち掛けてしまったかもしれない。そう思ったら疑問が湧いた。
「そういえば***、全然意地悪しなかったね?なんかいろいろ...出来たのに」
「されたかった?」
「いや、ヤだけど...」
「ラビみたいに人のこといじめて楽しまないもん」
「それは***がいじめてほしそうにするから...やっぱ***、ドM?」
「うるさいもっかい薬被せるよ!」
「うわぁごめんなさい!」
本気で謝ったら笑われた。どんなオレでも、***が全部愛してくれる。そのことを実感できただけで、被害を受けたことのマイナスは綺麗に消えた。今夜は***を抱き締めて、ゆっくり眠ろう。
(ラビと***が全然起きてこないの...何か知らない?)
(リナリー、疲れてるだけだって、寝かしといてやろう!)
(...やっぱり、何か知ってるのね...?)
「ラビ、ラビ大丈夫か!」
「大丈夫、たぶん...あー...え、何か熱い、なにこれヤバいやつ?ウィルス的な?!」
「えっとこれは...あー...媚薬的なやつ、だ...」
「えっ...」
また変な薬品を被ってしまった。怪しげな箱を抱えた数人が廊下をヨロヨロと歩いていたので嫌な予感がしたが、まさか自分に向かって倒れてくるとは思わなかった。任務帰りで体力が削られていたこともあって支えきれもせず、避けられもせず。全く情けない。しかもよりによって媚薬だ、重ね重ね情けない。どんどん身体が熱くなってくるが、気になることを聞かずにはいられない。
「被るタイプの媚薬って何だよ...普通そういうのって、飲むやつじゃねぇの...?」
「皮膚から染み込んだ方が即効性あるかと思って...本当に大丈夫か?」
「何その発想怖くね...大丈夫じゃない、かも...」
気を紛らわせるようにツッコミを入れたが、床に座り込んで動けなくなってしまった。何故なら既に下半身に熱が集まっているからだ。数人が自分を取り囲む状況で、気を抜いたら股間に手が伸びそうになるのを必死に抑える。冷静になろうと深呼吸してみたりグロテスクな植物のことを考えてみたりしたが、あまり効果はない。
さっきゴーレム越しに聞いた***の声がふと蘇る。ヤバい、***のことなんか考えたら、それこそ想像だけで出そうになる。バンダナをしていて本当によかったと思いつつ目深に被って、どうすればいいか必死に考えた。なのに考えれば考えるほど***の顔しか出てこない。こんな状況で***を抱いたら確実に酷くしてしまう。それだけは避けたいと思いつつ、頭の中では***を乱す妄想が止まらない。***、***、***。
「...ビ、ラビ、ラビ!」
「っ...!***...?」
すぐ横で***の声がして、弾かれたように顔を上げた。誰かが***を呼びに行ってくれたらしく、それすらも気付かなかったようだ。救われたような気もするし、終わったような気もする。部屋着に一枚カーディガンを羽織っているがそれはオレのだ。ぶかぶかの袖から覗く指が可愛らしい。心配そうな顔で覗き込んでくるのすらそそる。恋人が可愛すぎて本当に困ることがあるなんて思いもしなかった。
「大丈夫?...あとはあたしが何とかするから、いいよ」
「すまん***、頼む!」
「おい、オレにも謝れよ...」
バタバタと遠のいていく足音に、気力を振り絞ってわざと茶化す。***が来てくれて少しだけ安心したが、同時に不安も湧き上がってきた。覗き込んでくるのに目を逸らし続けていたら、顔を掴まれて首の骨が鳴るくらい強引に向き合わされる。
「いってェ!もうちょっと労ってよ!」
「ラビがこっち向かないからでしょ!」
「っ...何で来たんさ!」
「呼んだのラビでしょ!」
「呼んでねぇよ!」
***が一瞬怯えたのを感じた。二人の時には出したことのない怒号を浴びせてしまって、この状況に対する嫌悪感は最高潮だ。それでも目を逸らさない***にやっと絞り出した声で謝って、もう一度何で来てくれたのか尋ねた。
「...呪文みたいにあたしの名前呟いてるから、来てくれって」
「えっ...」
「...ねぇ、あたしなら何とかできるでしょ?」
声には出してないと思っていたのに、めちゃくちゃ情けない。説明を求めないところを見ると、***は状況を分かっていて来てくれたのだ。もう頼ってしまおうか。いややっぱり。
ぐるぐる考えていたのに***の顔を見つめていたら理性が働かなくなってきて、強引に壁に押し付けて口付けた。加減ができなくて、噛み付くように柔らかい唇を夢中で貪る。
「んっ...ふ、」
「っ... ***...」
「ぁ、ラビ、ラビっ...取り敢えずここじゃ、あれだから...場所、変えよ?立てる?」
「っ...あ、うん...なん、とか...」
強く胸を叩かれて、弾かれたように身体を離した。夜中近いとはいえ廊下は誰かが通る可能性があるし、さすがにオレもこんなところでブツを出すわけにはいかない。切れかけた理性の糸をなんとか繋いで立ち上がる。何となく前屈みになりながら、***の細い身体を支えにして歩く。衣擦れでさえも感じる自分の身体に驚いた。何てもん作りやがるんだ科学班。
部屋へ向かう階段を上がると思ったら、***は近くの中庭に向かって歩き出した。オレが好んで読書場所にする、人が滅多に来ない静かな中庭。茂みに隠れたベンチに腰を下ろした。
「***...?」
「つらいんでしょ?一回出した方がいいんじゃない?ここならちょっとは隠れられるし」
「あっ、う...」
***がオレの脚の間に入って、昂ぶったものを取り出す。今日に限って満月で、***の顔も自身もよく見える。そそり立ったそれは自分で見ても驚くくらい大きくなっていて、なかなかグロテスクだった。ビクビクと痙攣して先走りをこぼすのは自分でもあまり見ていられない。さっき帰ったばかりでシャワーも浴びていないことがふいに気になった。
***は躊躇わず細い指でそれを握り、動かしながら身を屈めていく。髪を片手でまとめる仕草も、服がたわんで見えた胸元も煽情的でたまらない。まだ10回も動かしていないのにそれだけでもう我慢出来なくて、焦って***の頭を掴んで咥えさせた。柔らかい唇が先を咥え込んだ瞬間に達してしまって、後悔すると同時に変な声を出した気がしてじわじわと羞恥が襲ってくる。恐る恐る手を離しても***はまだ咥えたままでいる。全部口で受け止めてくれて、残滓まで取りこぼさないように吸い上げてから唇を離した。それでさえ刺激になってまた熱を取り戻し始める自分が嫌になる。***が手で口を覆ったから、嫌な思いをさせたんじゃないかと不安になった。
「ごめん***、大丈夫...?」
「っ...」
「無理して飲まなくていいさ、吐いて」
自分で口の中に出しておいて理不尽だとは思いつつ、本心だった。オレのために無理はさせたくないが、***が首を横に振る。しばらくして、***が喉を鳴らして口の中のものを飲み込んで大きく息を吐いた。
「はぁー、びっくりした...」
「***ごめんな、...大丈夫...?」
「うん、急に出たから...ちょっと、大変だっただけ」
「っ...ごめん、本当にごめん」
「ラビ、大丈夫だから」
***の言う通り、一度出したらかなり楽になった。しかしまだ身体の疼きは治らなくて、また硬さを取り戻し始める。もう一度***がオレを口に含んだ。小さな舌が一生懸命オレをしゃぶってくれる姿に、また熱が集まり出す。さっきよりは長かったが、扱きながら数回吸い上げられただけで出してしまった。
こんな短時間で二回もイってしまったのは初めてだ。羞恥やら情けなさやらが混じった感情が押し寄せてきて、どうすればいいかわからない。***が心配そうにオレを見つめる。
「ラビ、動ける?」
「ん...?」
「部屋、行こ」
「うん...」
また硬くなりかけている自分を無理やりズボンに収めて、何とか立ち上がる。急ぎたいが、そうすると布が擦れて感じてしまう。休み休み、いつもの倍くらいかけて***の部屋へたどり着いた。
取り敢えず他人の邪魔が入らない空間に入れて、安心感でどっとベッドに倒れこむ。柔らかいベッドに硬いものが当たっているのに気付いて、大きなため息が出た。仰向けになったら、***が服を脱ぎ出していた。それを見てオレも汗を吸った服を脱ぎ捨てる。下着姿になって近付いてきた***を見たら我慢ができなくて、乱暴に組み敷いてキスをした。***の口内から少し苦い味がして、こんなのを口いっぱいに出されてよく飲んでくれたものだと、嬉しさと同量の罪悪感がのしかかる。
「***ごめん、ちょっと加減できない、かも」
「うん、いいよ、大丈夫」
雰囲気なんか作る間も惜しく下着をやや強引に剥ぎ取って、胸の突起にかぶりついた。もっと優しくしたいのに、力任せに歯を立ててしまう。脚を割って、すぐ挿れたいがために閉じたそこに舌を這わせた。舌先で入口をこじ開けるように表面を唾液で濡らしたが、まだ中までは解れていないだろう。焦りが伝わったのか、***はオレの髪を撫でながら、優しく言った。
「ラビ、おいで」
「でも***、まだ」
「いいから...大丈夫だよ」
本当に***は、オレが落ち着くまで全部受け止めてくれる気だ。不覚にも目が潤んだのを隠しながら、ゴムを被せて少しでも痛くないようにゆっくり自身を埋め込んだ。先端が入ってしまえば後はスムーズだったが、いつもより締め付けが強い。オレの方は気持ち良いが***はきっと痛いはずで、なのに何も言わないで抱き締めてくれる。我慢してゆっくりと身体を揺らすが、発散出来ない熱が頭にこもっているみたいにぼうっとしてきた。訳がわからなくなってしまいそうで怖いと思った時、***がオレの首に腕を回して頭を撫でてくる。
「ラビ、大丈夫だから、好きに動いていいよ」
「でも***、痛くない...?」
「そんなに弱くないってば」
「...わかった、動くよ?」
「う、んっ...」
痛いのを否定しないのは嘘のつけない***らしいが、譲る気はないらしい。申し訳程度に気遣いながら、徐々に腰の動きを早める。***の中も少しずつ解れてきて、すごく気持ち良い。***の脚を掴んで思い切り、何度も奥を突いた。***も声を出しているけど、同じくらい自分の口から喘ぎが溢れている。声が出ないように***の唇に噛み付いてみても、鼻から抜ける自分の声がわかって恥ずかしくなる。***もオレに鳴かされている時こんな気持ちなんだろうか。余裕のない顔を見られたくなくて***の首筋に顔を埋めたら、優しく頭を撫でてくれた。
「あっ、うっ...***、***っ...」
「ラビ、あっ、んぅっ...」
「***きもちい、...んっ、あっ、あぁっ」
声だけ聞いたら、どっちが攻められてるんだかわからない。***がオレを全身でぎゅっと抱き締めてくれるのが嬉しい。快楽に抗えなくて、本能のままに腰を振った。
「***、あっ、ぅ...イきそっ...」
「んっ、いい、よ、出し、てっ」
「あぁっ、***、***っ...」
そのまま***の中に熱を吐き出した。だんだん意識がはっきりしてきて、ずっと体重をかけたままなことに気付き慌てて起き上がる。ゴムの中に溜まった液体は三回目にしては量が多くて、どうなってるんだと思いながらダストボックスへ投げ込んだ。
***が労わるように腰を撫でながらキスしてくれる。すると治ったと思ったのにまだ疼いて、ちょっと泣きそうになった。自分でも驚くくらい、感情の枷が外れている。***が広げた腕の中に飛び込んで、細い体に抱きついた。
「***、***...オレ、どうしよう」
「大丈夫?まだ、つらい?」
「うん...うぅん...もう、やだ...助けて***」
こんな弱気なことは言いたくなかったのに、口をついで出てしまった。恥ずかしさと情けなさで下を向いたままだったが、***が何度も呼ぶのでしぶしぶ顔を上げる。柔らかい手が頬を撫でて、優しくキスされた。
「大丈夫だよラビ、こんなことで嫌いにならないから。ね?」
「うん...」
「あたしのこと頼ってくれるの、嬉しいよ」
「うん」
「全部受け止めるから」
「***...」
「ラビ、おいで」
体格的に***を抱きしめているようで、オレの方が抱きしめられている。今までで一番優しくしようと努めて、***をベッドへ寝かせる。頭は少しだけ冷静さを取り戻し始めていた。
「ラビ、大好き」
「...ありがと***...オレも、大好き」
それから二回、***の中に熱を吐き出した。
―――――――――――――――――――――――
微睡んでしまったようで、目を開けると***がいなかった。女の子の前で出すだけ出して寝るなど、男としてあり得ない。自己嫌悪に陥っていると、水差しとグラスを持って***が戻ってきた。礼を言って受け取り一口飲み込むと、思ったより喉が渇いていて一気に飲み干した。***もグラスの水に口をつけながら、水差しからオレのグラスに二杯目を入れてくれる。それも一気に飲み干して、大きく息を吐いた。やっと自分の身体が戻ってきたみたいで安心する。ただし倦怠感もすごい。
***がオレの空いたグラスを取ってテーブルへ置く。髪を整えるように頭を撫でられて、世話を焼かれていると気付いた。そういえばあんなに汗をかいたのに体がベタベタしていないし、いつの間にかパンツも穿いている。冷静になった頭で今までのことを思い返すとどうにかなりそうだ。思わず***をぎゅうぎゅうと抱きしめた。
「大丈夫?」
「だいぶ...でも、あぁー...ズタボロさ...」
「なにが?」
「そりゃあいろいろ...あぁもう、死にたい」
「何言ってんだか」
「だってあんな...わけわかんなくなってるとこ、見られたくなかったさ...」
「...人のこといつもわけわかんなくさせてるくせに」
「***は可愛いからいいの!...でもこれは***じゃなくてよかったさ、すっげーキツかった...さすが科学班...」
「...参考になりましたか?」
「...その節はすみませんでした...ありがとう」
「ん」
ここまで強いものを使ったことはないが、今後は遊びでも慎重にしようと強く思った。労わるつもりで、***の腰を撫でる。こんな細い身体で、どうやってあんな量の欲を受け止めてくれたんだろうと今になって驚く。***がオレの頭を撫でながら呟いた。
「...ラビもこんな気持ちなのかなーって、ちょっと思った」
「なにが?」
「...あたしで遊んでる時、楽しそうじゃん」
「遊ぶって...え、なんか楽しいことあった?だいぶ無理させたと思うけど... ***ってドM?」
「そうじゃなくて!...いっぱい欲しがってくれるのは、ちょっと、嬉しいなって」
「あー、そういう、もん...?」
「苦しそうなとこ見るのは可哀想だし普通に嫌だよ?」
そりゃあ、オレだって不可抗力で***があんなことになったら可哀想だと思うだろう。でも、それにかこつけていろいろと特殊なプレイを持ち掛けてしまったかもしれない。そう思ったら疑問が湧いた。
「そういえば***、全然意地悪しなかったね?なんかいろいろ...出来たのに」
「されたかった?」
「いや、ヤだけど...」
「ラビみたいに人のこといじめて楽しまないもん」
「それは***がいじめてほしそうにするから...やっぱ***、ドM?」
「うるさいもっかい薬被せるよ!」
「うわぁごめんなさい!」
本気で謝ったら笑われた。どんなオレでも、***が全部愛してくれる。そのことを実感できただけで、被害を受けたことのマイナスは綺麗に消えた。今夜は***を抱き締めて、ゆっくり眠ろう。
(ラビと***が全然起きてこないの...何か知らない?)
(リナリー、疲れてるだけだって、寝かしといてやろう!)
(...やっぱり、何か知ってるのね...?)