短編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
お世話係
街で起こる奇怪現象について聞き込みをしたが、有力な情報は得られなかった。アレンと***も同じだったらしく、合流して今後のことを思案しながら街を歩く。人々の表情は平和そのものだ。
「やっぱ自然現象なんかな~」
呟いたが、二人からの返事はない。数メートル離れたところで、いろんな店を指差しては楽しそうにしている。こいつら任務に来てること忘れてんじゃないのか。
とはいえアレンの左目が反応していないので、オレも多少は気を抜いている。二人から目を離さないように、街の様子を観察する。
ふいに二人が立ち止まった。なにやら熱い眼差しで見つめ合っている。何だ何だ。
「おーい、どした?」
「......疲れた」
「そうですね...」
「...あー、そうさね」
確かに着いてから歩き通しだ。そろそろ食事にしてもいいかもしれない。さっき歩いた記憶を頼りに、脳内検索をかける。そうだ、あの店がいい。
提案しようとしたところで、***が口を開いた。
「疲れたから、なにかときめくことを言って」
「はぁ?」
「ときめくって、カッコいいセリフみたいなやつですか?」
「何でもいい、元気になるポジティブな言葉なら」
「そうですねー」
「おいおい、何で普通に考えてんさ」
何でアレンはナチュラルに受け入れられるのか不思議だ。***も、何で疲れた時にときめくワード大会なんかするんだ。意味がわからない。
しばらく考えていたアレンが、あっと声を上げた。
「鉄板焼きハンバーグ!!」
...それ、ときめくか?
***を見たら、目がきらきらしていた。ときめいたらしい。
「ビーフ100%!」
「手ごね!」
「サラダバー!」
「「おかわり自由!!」
「お、お前ら」
視線が。視線が気になる。ただでさえ黒服で目立っているのに、あまり大声を出さないでくれ。しかもそんな頭が悪そうな発言を。
二人がくるりと振り向いた。
「...ラビ」
「......あーはいはいハンバーグね、お兄さんについて来なさい」
「わーい!」
「...ったく、子守しに来たんじゃねぇっつーの...」
確かファミリー向けっぽい肉料理屋があったはずだ。そこにならこいつらが好きそうなハンバーグもあるだろう。両側からまとわりついてくるのをやっぱガキだと思いつつ、可愛いとも思ってしまう自分がいた。
(ラビ、美味しい!)
(よかったねー、いっぱい食べなさいよ)
(ふほふいいほほろでふね!)
(お前は何回おかわりするんさ!てか食うかしゃべるかどっちかにしろ!)
街で起こる奇怪現象について聞き込みをしたが、有力な情報は得られなかった。アレンと***も同じだったらしく、合流して今後のことを思案しながら街を歩く。人々の表情は平和そのものだ。
「やっぱ自然現象なんかな~」
呟いたが、二人からの返事はない。数メートル離れたところで、いろんな店を指差しては楽しそうにしている。こいつら任務に来てること忘れてんじゃないのか。
とはいえアレンの左目が反応していないので、オレも多少は気を抜いている。二人から目を離さないように、街の様子を観察する。
ふいに二人が立ち止まった。なにやら熱い眼差しで見つめ合っている。何だ何だ。
「おーい、どした?」
「......疲れた」
「そうですね...」
「...あー、そうさね」
確かに着いてから歩き通しだ。そろそろ食事にしてもいいかもしれない。さっき歩いた記憶を頼りに、脳内検索をかける。そうだ、あの店がいい。
提案しようとしたところで、***が口を開いた。
「疲れたから、なにかときめくことを言って」
「はぁ?」
「ときめくって、カッコいいセリフみたいなやつですか?」
「何でもいい、元気になるポジティブな言葉なら」
「そうですねー」
「おいおい、何で普通に考えてんさ」
何でアレンはナチュラルに受け入れられるのか不思議だ。***も、何で疲れた時にときめくワード大会なんかするんだ。意味がわからない。
しばらく考えていたアレンが、あっと声を上げた。
「鉄板焼きハンバーグ!!」
...それ、ときめくか?
***を見たら、目がきらきらしていた。ときめいたらしい。
「ビーフ100%!」
「手ごね!」
「サラダバー!」
「「おかわり自由!!」
「お、お前ら」
視線が。視線が気になる。ただでさえ黒服で目立っているのに、あまり大声を出さないでくれ。しかもそんな頭が悪そうな発言を。
二人がくるりと振り向いた。
「...ラビ」
「......あーはいはいハンバーグね、お兄さんについて来なさい」
「わーい!」
「...ったく、子守しに来たんじゃねぇっつーの...」
確かファミリー向けっぽい肉料理屋があったはずだ。そこにならこいつらが好きそうなハンバーグもあるだろう。両側からまとわりついてくるのをやっぱガキだと思いつつ、可愛いとも思ってしまう自分がいた。
(ラビ、美味しい!)
(よかったねー、いっぱい食べなさいよ)
(ふほふいいほほろでふね!)
(お前は何回おかわりするんさ!てか食うかしゃべるかどっちかにしろ!)