24話 海のように深い亀裂
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アイシャ姉様と話も終わって、目を閉じて青い鳥が次のエリックがいる時代へ連れてってくれるのを待つ。
すると今までには無い、身体がふわっと浮くような感覚がした。
またエリックと会えるんだ。
エリック、わたしの話を聞いてくれるかな?
自分の中では期待と不安が半分。
それはともかく、未だに浮遊感が続くのになんとなく疑問を感じて目を開けた。
違う。アイシャ姉様とさっきまでいた空間じゃない。何が違うって、足場が無くなっていたのだ。
「へっ…いいやあああああああっ!?」
落ちるっ! 落ちてるっ!
床が…無い!! いやああああああ!!!
今まさに下へ急降下で落ちている状況の自分の思考は、本当に平凡で単純である。
というよりも、何も考えられない。
下を見れば、湖なのかそれとも海なのかわからないが広い青。その中には、ポツンと大きめの船が動いている。
え、どうしよう。あの船にぶつかったら、わたし、死んじゃうよ…ね?
じゃあ・・・わたし、海に落ちるしかない?
えええええ! どうしよう、荷物は!?
あれ、そういえばわたし、荷物持ってないや。
でもジョヴァンニさんとお別れした時は持ってたはずだよね。
さっきアイシャ姉様に会った時は持ってなかったけど、どこにいっちゃったんだ…
ってそんなこと考えてる間に・・・・・・わー!ダメだ!もう落ちるーーー!!!
自分のことよりも、荷物に心配していたらあっという間に水が近づいていた。
落ちた時の衝撃の強さを考えると怖くなってしまい、息をめいっぱい吸って目を瞑った。
ドパーーーン!!!
入水した直後、身体が冷たいと感じた。
ゴポゴポと海の中の音と、衝撃から沢山の泡がわたしの身体を埋め尽くした。
早く上に上がりたい。
その一心で泳ごうとしても、制服しかも冬用のブレザーだから上着もスカートも水を吸って重くなった今、思うように身動きが出来ない。
やっとの事で顔を出して、沢山息を吸いたかった。
でも重くなった身体が、体力を予想以上に使いスタミナ切れして思うように動かない。
助けて。誰か。助けて。
泳げないわけじゃない。でも、身体がこんなに重く感じて、腕を上げるのすら辛い。
わたしは溺れている。息を吸いたい。
このままじゃ、死んじゃうよ。
すると突然、大きい水しぶきが顔にかかった。
すぐ近くに浮き輪があった。
「それに捕まるんだ!」
船に乗っていたおじさんが必死に声をかけていた。
「はぁ…ふっ…」
わたしも必死に腕を伸ばして、浮き輪にしがみついた。
「今ボートで助けに行くから、頑張るんだ!」
ああ、よかった。助けに来てくれた。
誰かわからないけれど、こんな知らない人間でも、ちゃんと助けてくれる人もいるんだ。
この世界にも、優しい人はいるんだ。よかった。
ホッとしたわたしは、その後に来たボートで船まで引き上げられた。
すると今までには無い、身体がふわっと浮くような感覚がした。
またエリックと会えるんだ。
エリック、わたしの話を聞いてくれるかな?
自分の中では期待と不安が半分。
それはともかく、未だに浮遊感が続くのになんとなく疑問を感じて目を開けた。
違う。アイシャ姉様とさっきまでいた空間じゃない。何が違うって、足場が無くなっていたのだ。
「へっ…いいやあああああああっ!?」
落ちるっ! 落ちてるっ!
床が…無い!! いやああああああ!!!
今まさに下へ急降下で落ちている状況の自分の思考は、本当に平凡で単純である。
というよりも、何も考えられない。
下を見れば、湖なのかそれとも海なのかわからないが広い青。その中には、ポツンと大きめの船が動いている。
え、どうしよう。あの船にぶつかったら、わたし、死んじゃうよ…ね?
じゃあ・・・わたし、海に落ちるしかない?
えええええ! どうしよう、荷物は!?
あれ、そういえばわたし、荷物持ってないや。
でもジョヴァンニさんとお別れした時は持ってたはずだよね。
さっきアイシャ姉様に会った時は持ってなかったけど、どこにいっちゃったんだ…
ってそんなこと考えてる間に・・・・・・わー!ダメだ!もう落ちるーーー!!!
自分のことよりも、荷物に心配していたらあっという間に水が近づいていた。
落ちた時の衝撃の強さを考えると怖くなってしまい、息をめいっぱい吸って目を瞑った。
ドパーーーン!!!
入水した直後、身体が冷たいと感じた。
ゴポゴポと海の中の音と、衝撃から沢山の泡がわたしの身体を埋め尽くした。
早く上に上がりたい。
その一心で泳ごうとしても、制服しかも冬用のブレザーだから上着もスカートも水を吸って重くなった今、思うように身動きが出来ない。
やっとの事で顔を出して、沢山息を吸いたかった。
でも重くなった身体が、体力を予想以上に使いスタミナ切れして思うように動かない。
助けて。誰か。助けて。
泳げないわけじゃない。でも、身体がこんなに重く感じて、腕を上げるのすら辛い。
わたしは溺れている。息を吸いたい。
このままじゃ、死んじゃうよ。
すると突然、大きい水しぶきが顔にかかった。
すぐ近くに浮き輪があった。
「それに捕まるんだ!」
船に乗っていたおじさんが必死に声をかけていた。
「はぁ…ふっ…」
わたしも必死に腕を伸ばして、浮き輪にしがみついた。
「今ボートで助けに行くから、頑張るんだ!」
ああ、よかった。助けに来てくれた。
誰かわからないけれど、こんな知らない人間でも、ちゃんと助けてくれる人もいるんだ。
この世界にも、優しい人はいるんだ。よかった。
ホッとしたわたしは、その後に来たボートで船まで引き上げられた。