4話 ただ望んだことは
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子エリックに拾われて(?)から次の日―。
美咲はエリック専属のメイド、とりあえずは世話係として、食事を運んだり、エリックの衣服の洗濯などをしていた。
そして、数日後にはエリックのショーの裏方をして、最後は美咲もショーに加わり、自分が知っている日本の歌を観客に披露していた。
「~♪~~♪」
テントの中の観客全員が、初めて聴いた他国の独特な曲に魅了されていた。
しかし、それ以上に―。
美咲の人の心を落ち着かせるような歌声と、優しい歌詞に観客は心を打たれていた。
歌っている美咲本人は、観客にそんな印象を与えている事を全く知らなかった。
美咲が歌う理由、それは、傷ついた心を持った人に少しでも元気になってもらえればいい、ただそれだけの理由だった。
特に―…エリックのために。
観客の多くは、噂で聞いたエリックの素顔の見たさにお金を払いわざわざ来ている客がほとんどであった。
そのため、暴動になる前に、いつもショーの最後はエリックは素顔を晒さなければならなかった。
その度、美咲は何もできない自分に腹が立った。
ジプシーにお世話になってる以上、エリックも美咲もまだジェヴァールに逆らえる力がなかったから―。
本来ならエリックよりも年上の自分が守ってあげなければいけないのに…。
しかし、未来の日本からトリップをして右も左もわからない美咲には―…どんなに自分が不甲斐ないかを思い知らされた。
だからこそ、傷ついたエリックの心を少しでも和らげたいから、美咲はずっとエリックのために歌った。
エリックが観客に素顔を晒した時の目が痛々しくて、何より彼の小さな後ろ姿がとても―…
―…より小さく見えて、寂しそうだったのだ…。
そんなエリックを裏で見ていた美咲は、爪がくい込む程痛くなるくらい、ただ手を強く握りしめていた。
美咲はエリック専属のメイド、とりあえずは世話係として、食事を運んだり、エリックの衣服の洗濯などをしていた。
そして、数日後にはエリックのショーの裏方をして、最後は美咲もショーに加わり、自分が知っている日本の歌を観客に披露していた。
「~♪~~♪」
テントの中の観客全員が、初めて聴いた他国の独特な曲に魅了されていた。
しかし、それ以上に―。
美咲の人の心を落ち着かせるような歌声と、優しい歌詞に観客は心を打たれていた。
歌っている美咲本人は、観客にそんな印象を与えている事を全く知らなかった。
美咲が歌う理由、それは、傷ついた心を持った人に少しでも元気になってもらえればいい、ただそれだけの理由だった。
特に―…エリックのために。
観客の多くは、噂で聞いたエリックの素顔の見たさにお金を払いわざわざ来ている客がほとんどであった。
そのため、暴動になる前に、いつもショーの最後はエリックは素顔を晒さなければならなかった。
その度、美咲は何もできない自分に腹が立った。
ジプシーにお世話になってる以上、エリックも美咲もまだジェヴァールに逆らえる力がなかったから―。
本来ならエリックよりも年上の自分が守ってあげなければいけないのに…。
しかし、未来の日本からトリップをして右も左もわからない美咲には―…どんなに自分が不甲斐ないかを思い知らされた。
だからこそ、傷ついたエリックの心を少しでも和らげたいから、美咲はずっとエリックのために歌った。
エリックが観客に素顔を晒した時の目が痛々しくて、何より彼の小さな後ろ姿がとても―…
―…より小さく見えて、寂しそうだったのだ…。
そんなエリックを裏で見ていた美咲は、爪がくい込む程痛くなるくらい、ただ手を強く握りしめていた。