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独り言

病室





「最期まで笑わなかったね」と呆れた様に、けれど愛おしそうに僕は言った。
別にこんな時にまで皮肉が言いたいわけじゃない。
もう君の虚ろな目を見ることも、僅かに残った燃えかすのような感情を感じることも出来ない。
「孤独だね」と笑うといつか聞いた君の声が蘇る。
『みんな孤独だよ。それを必死に隠してるだけで、本質的に人間は孤独なんだよ』
あの時、君は泣いてたのだろうか、それとも悟ったような顔して笑ってたのだろうか、僕には分からなかった。
僕には結局、最初から最期まで君が言いたい事も、求めていた事も分からなかった。
これでいいのかな。
そう呟いたのは何回目だろう。
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