第13話(side主人公→弟→炎柱)
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ゾクリ
「っ!?な、なんか寒気が…」
風邪かな?
それとも誰かが噂でもしてるのかな?
「姉さん、大丈夫?風邪なんて引かないでよね。じゃあそろそろ僕は行くよ、面倒だけど合同らしいから」
そういうとシンクは私に背を向けて歩き始める。
追いつき横に並ぶ。
「今日合同なんだね!何度もいうようだけど、」
「はいはい、わかってるよ。技は禁止、でしょ?」
「わかってるならよし!気をつけてね、相手の人に迷惑かけないようにね!」
「かけられてるのは僕の方なんだけど。まぁいいや」
じゃあね、と走り出したシンクはもう豆粒くらいに小さく見える程遠くにいた。
さすが、シンク。
負けず嫌いの性格故か、鍛え続けてもう上から数えた方が早いくらいの階級。
頼もしい弟だ。
「ふぅ」
なんだか今日は疲れた。
肉体的にではなくて、精神的に。
私は、杏寿郎さんのことが好き、なんだと思う。
恋愛的な意味で。
憧れじゃなくて。
じゃなかったら、あんなことされた時突き飛ばすなり蹴りあげるなりしていた。
嫌じゃなかった。
むしろ嬉しかった。
だけど、言えない。
言えないよ。
私には隠してることがたくさんある。
力だって、前世だって。
ここの世界にずっと居られるかすらもわからない。
身分も違いすぎる。
何もかも違う。
こんな私より、いい人なんてたくさんいる。
なにより、
化け物だと言われたくない。
この世界の人にとっては譜術はただの化け物の力になってしまう。
だから、見つからないようにしないと。
杏寿郎さん、
こんな臆病で異端な私とあなたでは、釣り合わない。