第10話
名前変換
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「ほら、今日はもう寝よう?明日よくなってたらまた話そうね」
「…はぃ」
あまり長居しても(もう結構いる気がするけど)体に障るから、早々に退室しようと思ったが寝ようと言葉にすると目に見えてシュンとしてしまった。
「ごめんね、ちょっとこれ置いてくるから、」
「…あねうえ…、……いかないで…」
布団から目だけを出してうるうるさせている。っぐ…だめだ、負けた。
「……千、もしよかったらなんだけど、手を握って子守唄を歌ってあげようか?」
「……!お、お願いしたいですっ」
まぁ風邪を引いたときって誰かに側にいてほしいよね
片手だけ布団から手を出してもらって、私の両手でそっと千の手を包む。
手の甲をとん、とんとゆっくり優しく叩く。
口ずさむ旋律は、昔聞いていたバラードだ。
生まれ変わったら、というフレーズに切なさを感じさせる歌詞が気に入っていた
あなたに、ただ、会いたい
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歌い終わると、規則正しい静かな寝息が聞こえてくる。
効かないかもしれないけれど、ファーストエイドをかけておいた。少しでもよくなりますように、と。
布団のなかに手を戻して、盆を持ち静かに部屋を出た。