第9話
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お父様のご飯を煉獄さんが運んでくださり、千寿郎くんは寝ていたので起こすのも忍びないので食べ終わってからにしようということになった。
先ほどのこともあり食事中は気まずいかと思いきや。
「うまい!!
やはり美音の作る飯はうまいな!!」
「ふふ、ありがとうございます、そういってもらえると本当嬉しいです!」
によによとだらしない顔をしている自覚はある。
いつもは秀さんと作ってるから私の手料理とは言えないけど、今日のは全部私が作ったものだから
好きな人に手料理を誉めてもらえるって幸せだよ~…!
と話をしている最中にもおかわり!と差し出された煉獄さんのお茶碗にご飯を盛る。おかわり三杯目。
そうだ、と煉獄さんが箸を止めた。
「先日、千寿郎が美音に料理を習いたいと言っていた!暇がある時でいいから頼めるだろうか!もちろん礼はする!!」
「全然いいですよ、私も千寿郎くんにお料理教えてほしいなって思っていたので!お礼なんて気にしないでください!」
願ってもいない申し出だった。
私なんかでよければ全然教えます!
千寿郎くん、もともと料理できるからすぐ覚えられるだろうな~!
煉獄さんは少しシュンとした様子だ。
今の会話に何かあった?
「どうかしましたか?」
私が話しかけるとハッとしたように笑顔を作った。
それでもいつもと違う笑みに、滲む何かは隠せなかったようだ。
「……いや、千寿郎と仲良くしてくれてとても嬉しい。…だが、俺だけ除け者のような気持ちになってしまってな。少し寂しいと感じてしまった。…不甲斐ない」
諦めにも似たため息をこぼし、ご飯をかきこむ。
自分が料理できないと諦めているから、自分は輪にはいれないと思っているのかな。
「煉獄さんも一緒にやりましょう?みんなで作った方が楽しいし、美味しいですよ
最初はみんな上手になんてできません。練習して練習して、そうしてできるようになるんですよ?」
また動きを止めて、視線を手元に落とした。
箸を持つ手をぐっと握ると顔を上げた。
そこにはいつもの笑顔があった。
「……そう、だな。
すまない、美音!俺にも教えてくれるか!」
「もちろんです!まずは簡単なものから作ってみましょうね!」
どっかの坊っちゃんとお姫様みたいなのは作らないでしょ!さすがに!