平子真子逆トリ(仮)
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平逆トリ16(仮)
「ほんでェ? どこ行くんや?」
横には長髪に洋服の平子真子。
私は挙動不審。
分かってはいたけれど、あまりにも目立ち過ぎじゃあなかろうか。
この街に二人といないだろう麗しい金の長髪がサラサラと風に靡いている。
猫背だがそれを卑屈に思わせない堂々たる歩きっぷりの平子さんは、道を知らないことすら感じさせない。
「先に洋服見ますか?」
そう聞くと平子さんは眉間に皺を寄せて口角を下げた。
「ちょォ考えてみィ……洋服買うて食材も買うたら俺らン両手どないなる……?」
ポクポクポク……チーン。
「駄目ですね!!」
思わず私は目をくわっと見開いた。
二人の両手いっぱい持っても多分足りない想像しか出来ない!!
「せやろ? 服は今度でエエから食材買おや」
ということで行き先は近所のスーパーに決定致しました。
「やっぱ
二人して両手にパンパンのビニール袋とエコバッグ。持って行ったエコバッグ二つでは全然足りなかった。
「冷蔵庫に入るかが正直不安です……!」
私は平子さんに色々おすすめしてしまったし平子さんは平子さんで物珍しくて色々興味を示すという、お買い物が悪い意味で捗ってしまいこの有様。
「今日食べる分でなんぼか減るやろ……知らんけど」
「そう願いましょう……」
平子さんが重い方を持ってくれているとはいえ、今日の買い物はあまりに重い。ちょうど足りない物が多かったのもあるがやっぱり平子さんに良い顔したくて片っ端から買ったのが痛恨のミスであった。
帰ったら収納場所も考えなければ。
「……なァ、この頭そない目立つか?」
「え、あぁ、そりゃまぁ……目立ちますよ」
「そうみたいやな、めちゃめちゃ見られるし同じような頭おらんし」
平子さんは風に靡く自分の髪を見ながら軽く溜息を吐いた。
「……床屋ってあるか?」
「……ありますよ?」
え、まさか切るんですか?
惜しいような、仮面の軍勢バージョン見たいような複雑な気持ちが襲ってくる。
「明日にでも床屋行こうかと思うンやけど」
あああああああああああああああ!!
まさかでした!! その美髪を切ってしまわれる!?
葛藤どころではない。
私は平子さんの御髪も大好きなのだ。
切ってしまわれると聞くと気が動転した私は、普段なら絶対お願い出来ないことを思い付いてしまった。
「平子さん!!」
「お、おう!?」
「その御髪を切ってしまわれる前に! 髪カーテンをしていただきたいのですが!!」
何を言っているんだ私は。
