平子真子逆トリ(仮)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
平逆トリ1(仮)
「……喜助、なんで来たんや」
アカン、と思うた時にはもう遅かった。
俺の意識は真っ暗闇に真っ逆さま。
あ、やっぱ1個言わして。
藍染馬鹿野郎。
そんでホンマに俺の意識はプッツンした。
「えっと……あれ……? 私の家……」
今日も今日とて鬼残業。
疲れすぎて意識もプッツン寸前。
自分の家すら忘れかける始末。
こんなブラックでよく検挙されねぇな馬鹿野郎。
ユラユラ揺れる目の端にいつものゴミ捨て場。
「あぁ……」
やっと家に着いた。
そう気が緩んだ瞬間、グニャリと視界も身体の感覚も全てが歪む。
不味い、ということは分かったがもう身体の自由が効かない。
ブロック塀かゴミの山か。
せめて突っ込むならゴミの山の方がマシだろうか。
数秒で思考だけが素早く回った。
「ゔっ」
ゔっ?
重い瞼を持ち上げて目だけで音のした方を確認する。
白い羽織に黒い着物が目に入った。
どうやら人の上に倒れ込んでしまったらしい。
大変申し訳ない。
「あの……すみません」
もたもたもぞもぞと、どうにか下敷きさん(仮名)の上を退き、ゴミ捨て場に向き直る形でへたりこんだ。
「!?!????」
どうしよう。
人を殺してしまったかもしれない。
起き上がる際に下敷きさん(仮名)の胸元辺りに失礼させていただいた手のひらにはベッタリと血。
私が倒れた衝撃で肋骨とかがアレしてアレしたのか……!?
もう何が何だか分からずに暗がりの中、あわあわと左を見て右を見て口をはくはく手をわたわた。
そうこうしているうちに夜中にゴミを捨てる派のお向さんがガチャリと玄関から顔を出し、いよいよ私のテンパりは臨界点を突破。
だばだばと冷や汗をかきながら無我夢中で下敷きさん(仮名)の腕を肩に担いで、ほぼほぼ引きずる形で自宅に逃げ帰った。
人間、テンパりすぎると畳語だらけになるの巻。
そして無垢な私()はこのテンパりを優に超える事態が待ち受けていることをまだ知らなかった――。
「おああああああああぁぁぁ!!???」
秒で理解した。
いや、理解しきれないことを理解した。
私の夜中の絶叫にお隣さんが壁ドンで猛抗議している。
申し訳ない。申し訳ない、のだがそれどころではない。
「ひっひっひっ」
けして魔女の笑い方をしているわけではない。
白い羽織に黒い着物。
長い金髪に白く並びの良い前歯。
真っ直ぐに切り揃えられた前髪の下の薄く柔らかそうな瞼。が持ち上がり、榛色の瞳が、瞳が。
「……どちらさん……?」
「ひぃぃぃぃぃいいいいいぃい!!!!」
2度目の壁ドン大合奏である。
大変申し訳ない。
いや、しかし。
しかし、許していただきたい。
お願いします、許してください。
だって、だってだよ!?
目の前にいる下敷きさん(仮名)は他ならぬ平子真子其の人だからである。
目が覚めたら目の前に奇声上げとる謎の人物。
1拍置いて、とりあえずもっかい、しっかり、ゆっくり瞬きをする。
……まだおるな。
「……あのォ〜……なんや状況がよォ分からんし、自分の分かる範囲でええから説明したってほしいねんけど……」
「こちらこそぉおおお!!!?」
ゴスッ
急に叫んだ謎の人物に対し、反射的に手刀を食らわしてしもうた。
猫パンチする猫の気持ちがよォ分かった。
怖いねんけどこの子。
1/3ページ
