破面篇
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
開戦
狛村さんが卍解でポウを沈め、バラガンが玉座を立つ。
すかさずバラガンの前に跪いた細い三つ編みの
「我等が討ち取って参ります!」
その言葉を合図に、総隊長と私以外の全員が二人ずつ、それぞれの破面の前に立ち塞がる。
「誰を始末すると言うのだ? 狛村か、それとも我々全員か」
砕蜂さんが、三つ編みの従属官ジオに問う。
ジオはそれには返答せず、ニヤリと口角を吊り上げた。
「まぁ、返答せずとも……始末するがな」
スラリと、雀蜂が抜刀される。
二番隊隊長、隠密機動総司令官及び刑軍軍団長の抜刀。
それは軍団長に敵対する全ての者を完殺する"処刑演武"の開始を表す行動に他ならない。
言葉と行為から砕蜂さんの意志の強さがはっきりと表明された。
そして、今はここに居る誰もが同じ意志を持って立っている。
「さて……ようやく、本番かのう」
ズシリと質量を増した総隊長の霊圧を真近で感じ、自ずと斬魄刀の柄に置いた手に力が入ってしまう。
京楽さんが、肩がこると言いたくなる気持ちがよく分かった気がした。
「総隊長、私は当初の指示通りで構いませんか」
私への指示は、総隊長の居る中央から戦況を確認、押されると僅かでも判断出来たならば、そちらに迅速に加勢する事。
どちらにせよ、乱ちゃんに加勢する事にはなるだろうが、有難い指示だ。
「うむ、指示通りで構わん。皆が彼奴等に劣るとは思わぬが……易々とは、いかぬじゃろうからな」
「承知致しました」
私が一歩下がると、総隊長が流刃若火を打ち鳴らす。
「皆の者! 全霊を賭して此処で叩き潰せ! 引き裂かれようと、骨の一片まで、鉄壁とせよ! 奴等に尸魂界の土を、一歩足りとも踏ませてはならん!」
「"かかれ!!"」
総隊長の厳命により、戦の火蓋は、明確に切って落とされた。