破面篇
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いつもの様に
井上織姫が藍染に囚われ、更には朽木ルキア達が総隊長の命に背き尸魂界を出て数日。
頻回に行われる隊首会、浦原喜助に助力を求め、空座町の複製及び巨大な結界装置の準備が着々と進んで行く。
あれからまともに五席と話す機会はない。
そして、何度目の隊首会か。
遂に時が満ちた。
「卯ノ花そして虎徹勇音、涅、更木、朽木の五名の隊長格は虚圏へ。残りの全隊長格は現世の空座町で戦線を展開せよ!」
山本総隊長の封印された流刃若火が、一番隊舎の床を打つ音が、重く鳴り響く。
ようやく、決戦の時は来たのだ。
空座町の複製に向かう前に執務室へ寄ると、五席がいつもの様に仕事をしている。
「五席」
声をかけると小さな肩が少し跳ねた。
「隊長……」
振り返った髪には、私が贈った蓮華の髪飾り。
「私が帰るまで、五番隊を任せた」
これから、こちらに残る護廷十三隊も、決戦中は尸魂界の守護に就く筈だ。五番隊の指揮は、全て五席に任せて行く。
「隊長も、御無事で……」
少し、声が震えている。
「うん。帰ったら、宴会でも開こう」
「絶対、生き……!」
「髪飾り、やっぱり似合うね」
生きて帰って来て。
そう言いかけた五席の言葉を遮って、五席の横髪に飾られた蓮華に触れた。
いつも釣り上がるその瞳に、涙が溜まっているのを見て、私は彼女に、いつもの様に笑う。
「じゃあね。行って来ます」
背を向けても、今日ばかりは、御決まりの"駄目です"は聞こえない。
それを少しだけ、寂しく思った。