過去篇
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隊首会
「皆、 五番隊隊長平子真子が連れ帰った者の事は知っておるな」
集まった隊長達の霊圧により重く張り詰めた空気の一番隊隊舎。
総隊長である山本元柳斎は皆の顔を一瞥した後、威厳ある声で静かに告げる。
「其の者について、真偽を問わねば成らぬ」
真偽。
何の真偽を問うのか。
平子は自らが連れ帰った少女について、それ程疑いは持っていなかった。
何故なら捻くれ者の逆撫が全く騒がなかったからだ。
「少女の所持していた斬魄刀は、五番隊十席である
「あの、元柳斎様」
微かに騒ついた場で、卯ノ花さんが手を挙げた。
「先程確かめたのですが、彼女の着物には虚の霊圧が移っているだけで死神のモノは有りませんでした」
報告を聞いた総隊長は低く唸る。
あの子は
確かに出来過ぎた状況やけど、"真実は小説より奇なり"や。
これでも疑いをかけるようやったらそれはもう
これ以上、真偽を問う必要は無い。
「それではそのように儂から四十六室に進言しよう。石倉の斬魄刀と件の少女の身の振り方については、少女が目覚めてから吟味する事とする」
「あー、肩凝るわァ……」
やっと窮屈な隊首会から解放されて五番隊隊舎への帰路に着く。
「……石倉には悪いけど、俺は十席が負けた虚を倒したっちゅうことの方がよっぽど気になってしゃァないわ……」
誰に言うでもなく、低く呟いた。