過去篇
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嫌な感触
次に目を開けた時、真っ先に見えたのは、木造の天井。次に窓から見える青い空。そして、知ってる様で知らない室内。
病室、としか表せない此処を、私は見たことがある。
「あら、御目覚めになりましたか」
左側から、聞き覚えのある品の良い声がする。
嗚呼、まさか。と先程確認した入り口の方へ目を向けた。
「御加減、
緩く
「あの……聞こえていらっしゃいますか?」
私の前で、緩く首を傾げるその人は、どう見ても、BLEACHのキャラクターである卯ノ花烈、御本人。
開いた口が塞がらない。だって、だって、こんなに完成度が高い上に声まで同じコスプレイヤーなど居る筈がない。
混乱する頭に、眠る前の虚の記憶が過ぎる。手に、確かに感触が残っている。これまで
アレはヒトだ。
そこまで思い出して、頭が急に冷たくなり、冷や汗がドッと噴き出す。乾いた口内にヒュウヒュウと空気が出入りして、上手く息が出来ない。目の前がチカチカする。卯ノ花さんが何か言っているけれど、膜でも有るみたいに声が遠い。
嗚呼、何で、涙が出るんだ。
自分の事である筈なのに、訳の分からない状態の私を、卯ノ花さんはそっと抱き寄せて
意識を手放す間際、最後に見えたのは卯ノ花さんの白い掌だった。