尸魂界篇
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勉強部屋
「ひろぉおおおいぃい」
果てし無く続く、砂と岩の荒野に感動のあまり叫んだ。
「浦原さん達が帰るまで、こんなとこ一人で使って良いとか、贅沢過ぎる……」
一も二もなく返事をしたは良いが、仕事を思い出し悶えていた私に
「今からアタシ達が出ますんで、帰るまでサボって良いッスよん」
と、浦原さんが言ってくれたので御言葉に甘えた次第だ。
「先ずは仮面……」
スッと面が現れる。
百年の内在闘争は本当に無駄じゃなかったらしい。
「白い、狐面」
可愛い……。
その後、幾度か出したりしまったりを試したが、何の抵抗もない。
これなら、虚化持続時間もそう短くはない筈だ。
「虚化が問題ない、となると……」
残るは、まだ名と説明しか受けていない卍解。
習得するチャンスは今しかないだろう。
でも……具象化って……どーやるんだ。
詰んだ。初手から詰んだ。
「すまない、彼岸花……呼び出し方を……教えてくれ……」
どんよりした空気を背負いつつ、そう腰の斬魄刀に声をかけると、溜息が聞こえた。
「教える、と言った私が出て来てやらんわけがなかろう……」
顔を上げると、精神世界で見る彼岸花が、そのままそこに居る。
「あ、ありが、とう???」
詰んだと思った矢先に頭がバグった。
今までで一番、呆気なく成功したのが具象化って……。
なんじゃそりゃ。
「次にすることは屈服だろう。間抜けな顔を止めて、早くかかって来い……」
いつもの呆れ顔でさらりと刀を構える彼岸花。
うん……、これって。
今日中に終わる気しない……。
気軽に手を付けてしまった後悔を感じつつ、鯉口を切った。