尸魂界篇
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酒豪は恐いよ
のらりくらりと日々を過ごすうちに、空が高くなった。
陽が傾いてからも明るく、梅雨が明けたばかりで随分蒸すようになったと思う。
「紫游さ〜ん、呑み行きましょうよ〜!」
乱ちゃんの声と同時に、後頭部に当たる、これは……、おっ……
「あれ? 紫游さん?」
その時の私は随分間抜けな顔をしていたと思う。
「……紫游さん、のびちゃってるわ……」
賑やかな声で目を覚ます。
どうやらのびてる間に運んでくれたようだ。
「あ! 目が覚めました〜?」
私を覗き込む乱ちゃんの顔は真っ赤っか。
目を覚まして早々、今度は乱ちゃん達が寝ちゃうのでは、な有様である。
「一角が偶々通りかかったから、一角に運ばせたんですよ〜」
と、使われた一角さんは最早乱ちゃんに潰されたようで、イヅル君と共に隅で机に伏せている。
サッと見回しただけでも、檜佐木さんや恋次くん、桃ちゃんに他の面々も似たような有様。
メンバー的に、副隊長の呑み会らしい。
一角さんには後で御礼言おう……。
「はい、紫游さんもドーゾ!」
まだ覚醒しきらない頭で、渡された御猪口を受け取ると、即座に並々と縁一杯まで日本酒が。
「ありがとう……」
結局、フラフラのメンバーも引き摺って三軒梯子して、漸く帰路に着く。
「さすが乱ちゃん……めいっぱい呑んでお腹たぷたぷ……」
明日起きれるかな……。
明日の朝に思いを巡らし、深く息を吸う。
夜道で深呼吸。もうこれは百年前から習慣になりつつある。
特に呑み会帰りに目を閉じると、無い筈の声が脳内に響く。
"息しとらんかったら死んどるやろ"
いや、もう死んでますし。
口に出さず返事をして、私は再び帰路を歩み始めた。