過去篇
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割とスタンダード
「それで? ボクに話があるって、今日は何の御用ッスか?」
「いや、ちょっと誰にも内緒で霊圧を測って頂きたいな、と思いまして」
だ〜れにも〜な〜いしょ〜で……。
うん、どっかの初めてのおつかい的なテーマが流れたが気にすまい。
今日は退院したてで十二番隊に来ている。
彼岸花の卍解を扱う上で霊圧の数値を知ることは必要だと考えたためだ。
地獄蝶を使わねばならないかと思ったが、ちゃっかり伝令神機に登録されていた浦原隊長の連絡先に事前に電子書簡を送っておいたので、余り待たずに会うことが出来た。
「へぇ〜、内緒で」
霊圧測定にそんなニヤニヤする要素無いと思うんですがね。
「良いッスよ、こっち来て下さい」
言われるままに浦原隊長の後を付いて行くと隊首室に通された。
「内緒、ってことならここで測りましょう」
はい、と機械の前に座らされる。
「これに霊圧を注いでって下さい」
ふむ。
機械に手を添えて、少しずつ霊圧を流し込んでいく。
「そう、そんな感じで……あ、もう大丈夫ッス。じゃあちょっとだけ待ってて下さい」
「分かりました、宜しく御願いします」
机に向かう浦原隊長の背中を見ながらボーっとしていると、伝令神機が鳴る。短い電子音だから電子書簡か。
誰からだろう。
……。
開いて数秒で閉じた。
退院してすぐに隊舎に行かなかったことに対する平子隊長からの御怒り書簡だったのだ。
報告に行かず十二番隊に来てしまったことを何て言い訳しようか。
「え、あの、ちょっと紫游サン」
呼ばれて目の前の浦原隊長に意識を戻す。
「はい?」
返事をすると、こちらを振り返らないまま手招きをされる。
疑問に思いつつ浦原隊長の横に座ると、測定結果の紙らしきものを指で示された。
「あのですねぇ……紫游サン。アナタ、霊圧だけなら隊長格ッス」
「……は?」
思わず素で聞き返す。
「とてもじゃあないが、四席の霊圧じゃないって言ってるんスよ」
今まで特典らしい特典は無いと思っていた。
だって、特にサクッと能力が身に付いたりもしなかったし、だからこそ
でも、まさか、こんな……。
私の特典って、霊圧馬鹿かぁあああ!!