カフェオレ
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アナタはいつも机と睨めっこ
それを見ながら
私はいつもカフェオレを口に含む
コーヒーしか飲まないアナタが用意してくれるそれは
私に合わせた甘みと
少しだけ大人の苦みを教えてくれた
「……フゥ……」
呟かれるように、ため息をひとつ。
授業で提出された魔法薬の採点を終えたスネイプ教授が、ギシリと椅子の背もたれに体重を預けた。
その様子を確認して、私はマグカップを手に持ったままソファから立ち上がり、教授の元へと歩いていく。
疲れのせいか元々なのか青白い教授の顔が、ロウソクの灯りに照らされてオレンジ色に染まっていた。
「お疲れさまです、教授」
「なんだ、まだいたのかね」
「飲み終えたら部屋に戻る、という約束なので」
まだ中身の残っているカップを掲げると、教授はそれを一瞥しただけで何も言わなかった。
このやり取りも、何度目になるだろう。
私がわざと飲みきらないことを教授は知っているし、それを良しとしてしばらくここに居させてくれることを私は知っている。
「今日はなんの魔法薬ですか?」
「安らぎの水薬だ。フクロウ試験にも出る薬だが、この出来ではみな落ちるだろう」
「……難しいんですね」
「手順を守れば、無理なことはない。ミス・フラム、キミもその内、授業で作ることになる」
失敗作であろう魔法薬の並ぶ机を見ていると、いずれここに自分の鍋も加わるのか、と内蔵が沈んでいくような嫌な感覚に陥った。
とりあえず話題をそらしたくて、部屋を見回して何かないかと探す。
ふと、壁にひっそりとかけられたカレンダーが目に入った。
「そういえば、教授の誕生日っていつなんですか?」
「……今日だな」
「え…?」
「一月九日だ」
クリスマス休暇を終えて、やっと教授に会えると喜んでいた自分を呪いたい。
休暇前に誕生日を知っていれば、プレゼントを用意できていたのに…!
今日中に何か渡したい。
何か、何か……。