最終章 ~未来へ向かって~
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「なにぃ⁉︎ 公安がアロンの根城を探し当てただと⁉︎」
ベルモットからの連絡を受けたジンは声を荒げた。
ジンは今、羽田空港近くのホテルにいる。研究で主要なポジションを任せる人物と契約を交わすため、飛行機の時間まで待機していたのだ。
『ええ。キャンティとコルンをヘリで向かわせて、なんとかアロンを救出したけど……』
そこまで言ってベルモットの声が沈む。
『アロンのパソコンが公安に奪われたわ。フォートデトリックへのアタックは中止せざるを得ない』
アメリカの重要機密である《SBAウイルス》の情報を手に入れられなければ、計画は大幅に狂うことになる。
「アタック中止は認めない。これ以上計画が遅れるのはまずい。アロンを組織のアジトに連れてこい。そこのパソコンを使って仕切り直しだ」
ジンはベッドから抜け出ると、掛けてある黒のトレンチコートからタバコを取り出す。忌々しそうにタバコに火を点けた。
「公安がどうやって情報を手に入れたか、早急に調べさせろ」
『OK。それについてはバーボンに指示を出したわ』
ジンと付き合いの長いベルモットは、先を読んですでに行動を起こしていた。
「島谷教授とも連絡を取れ。ヤツの軽率な行動が引き金かもしれん。きつく言っておけ」
『了解。また連絡するわ』
直後にベルモットの返事が聞こえ、電話は切れた。
「……公安め……ッ!!」
ジンは火を点けたばかりのタバコを、怒りに任せて握りつぶした。
それから一時間後——。
組織のアジトではジンとウォッカ、ベルモット、アロン、そしてラムが一室に顔を揃えた。
ラムはソファーに座り、目を閉じている。
「ベルモット。教授と連絡が取れないというのは本当ですか?」
口火を切ったのはラムだった。
「ええ。ジンとの連絡のあと、何度かスマホに電話をしましたがつながりません。傭兵部隊のリーダーとも音信不通です。孤島の研究施設には他に連絡手段がなく、今キャンティとコルンがヘリで様子を見に向かっています」
ベルモットの返答に、ラムは「そうですか」と言葉少なにうなずいた。
「ところで……。今回の【ビジネス】については、計画の一時中止を伝えておいたはずですが……」
ラムの視線がジンに向く。冷たい隻眼がギロリとジンを睨みつけた。
「フン。その指示に従っていたら計画は大幅に遅れる。その上、あの教授は研究しか頭にねぇ。現に職場でハデな実験をカマして指名手配犯だ。
《SBAウイルス》の情報も研究施設も急務だった。
オドゥムの連中を何とかできると算段がついたところで、俺がGOサインを出した」
ジンは悪びれもせず、ソファーにどっかり座り、タバコをふかしている。
「それが吉と出るか凶と出るか……コルン達からの連絡待ちですね」
ラムは顔色一つ変えず、ジンが吐き出す煙を見ている。異様な雰囲気に、ベルモットとウォッカ、アロンは一様に黙り込んだ。
シン……と静まり返った部屋に、緊張の糸が張り詰める。
ブーッブーッブーッ……
「はい」
ベルモットの手に握られていたスマホが着信を知らせ、すぐさま電話に出た。その場にいる全員に聞こえるように、音声をスピーカーに切り替える。
『大変だよッ‼ 研究施設から煙が上がってる!
しかも島の周りには警視庁のヘリがわんさかいて、アタイ達は近づくことも出来ないよ!』
「なんだと⁉」
スマホから聞こえる切迫したキャンティ―の声。ジンは目を見開き、ソファーから立ち上がった。
「どういうことだッ!! 説明しろ!」
ジンがスマホに向かって怒鳴った。
『説明も何も……とにかくド派手に建物から煙が出てる。北側の研究スペースは吹き飛んじまってるよ! 住居スペースも半分以上ペッチャンコさ!』
キャンティ―の説明を聞いて、ジンの顔色が変わる。静観していたラムが立ち上がった。
「どうやら危惧していたことが起きたようですね、ジン。
この失敗はかなりの痛手です。なぜこのようなことになったのか……原因の究明を急ぎなさい」
ラムはクルリと背を向け、ドアに向かって歩き出す。
「おそらく……裏切り者がいるはずです。その者には【制裁】を加えねばなりません」
振り返りざまにジンを睨みつけ、ラムは静かに部屋を出て行った。
「あ、アニキ……」
かける言葉も見つからず、ウォッカが心配そうにジンに声をかけた。
「……」
返事をすることは無かったが、ジンの両手の拳が震えている。怒りのあまり、食いしばった口元から血が流れた。
「裏切り者を洗い出せ……。どこかにいるはずだ。俺たちの計画を公安にリークした裏切り者が……」
氷のように冷たい目で、そこにいたベルモットたちを睨みつけた。
ベルモットからの連絡を受けたジンは声を荒げた。
ジンは今、羽田空港近くのホテルにいる。研究で主要なポジションを任せる人物と契約を交わすため、飛行機の時間まで待機していたのだ。
『ええ。キャンティとコルンをヘリで向かわせて、なんとかアロンを救出したけど……』
そこまで言ってベルモットの声が沈む。
『アロンのパソコンが公安に奪われたわ。フォートデトリックへのアタックは中止せざるを得ない』
アメリカの重要機密である《SBAウイルス》の情報を手に入れられなければ、計画は大幅に狂うことになる。
「アタック中止は認めない。これ以上計画が遅れるのはまずい。アロンを組織のアジトに連れてこい。そこのパソコンを使って仕切り直しだ」
ジンはベッドから抜け出ると、掛けてある黒のトレンチコートからタバコを取り出す。忌々しそうにタバコに火を点けた。
「公安がどうやって情報を手に入れたか、早急に調べさせろ」
『OK。それについてはバーボンに指示を出したわ』
ジンと付き合いの長いベルモットは、先を読んですでに行動を起こしていた。
「島谷教授とも連絡を取れ。ヤツの軽率な行動が引き金かもしれん。きつく言っておけ」
『了解。また連絡するわ』
直後にベルモットの返事が聞こえ、電話は切れた。
「……公安め……ッ!!」
ジンは火を点けたばかりのタバコを、怒りに任せて握りつぶした。
それから一時間後——。
組織のアジトではジンとウォッカ、ベルモット、アロン、そしてラムが一室に顔を揃えた。
ラムはソファーに座り、目を閉じている。
「ベルモット。教授と連絡が取れないというのは本当ですか?」
口火を切ったのはラムだった。
「ええ。ジンとの連絡のあと、何度かスマホに電話をしましたがつながりません。傭兵部隊のリーダーとも音信不通です。孤島の研究施設には他に連絡手段がなく、今キャンティとコルンがヘリで様子を見に向かっています」
ベルモットの返答に、ラムは「そうですか」と言葉少なにうなずいた。
「ところで……。今回の【ビジネス】については、計画の一時中止を伝えておいたはずですが……」
ラムの視線がジンに向く。冷たい隻眼がギロリとジンを睨みつけた。
「フン。その指示に従っていたら計画は大幅に遅れる。その上、あの教授は研究しか頭にねぇ。現に職場でハデな実験をカマして指名手配犯だ。
《SBAウイルス》の情報も研究施設も急務だった。
オドゥムの連中を何とかできると算段がついたところで、俺がGOサインを出した」
ジンは悪びれもせず、ソファーにどっかり座り、タバコをふかしている。
「それが吉と出るか凶と出るか……コルン達からの連絡待ちですね」
ラムは顔色一つ変えず、ジンが吐き出す煙を見ている。異様な雰囲気に、ベルモットとウォッカ、アロンは一様に黙り込んだ。
シン……と静まり返った部屋に、緊張の糸が張り詰める。
ブーッブーッブーッ……
「はい」
ベルモットの手に握られていたスマホが着信を知らせ、すぐさま電話に出た。その場にいる全員に聞こえるように、音声をスピーカーに切り替える。
『大変だよッ‼ 研究施設から煙が上がってる!
しかも島の周りには警視庁のヘリがわんさかいて、アタイ達は近づくことも出来ないよ!』
「なんだと⁉」
スマホから聞こえる切迫したキャンティ―の声。ジンは目を見開き、ソファーから立ち上がった。
「どういうことだッ!! 説明しろ!」
ジンがスマホに向かって怒鳴った。
『説明も何も……とにかくド派手に建物から煙が出てる。北側の研究スペースは吹き飛んじまってるよ! 住居スペースも半分以上ペッチャンコさ!』
キャンティ―の説明を聞いて、ジンの顔色が変わる。静観していたラムが立ち上がった。
「どうやら危惧していたことが起きたようですね、ジン。
この失敗はかなりの痛手です。なぜこのようなことになったのか……原因の究明を急ぎなさい」
ラムはクルリと背を向け、ドアに向かって歩き出す。
「おそらく……裏切り者がいるはずです。その者には【制裁】を加えねばなりません」
振り返りざまにジンを睨みつけ、ラムは静かに部屋を出て行った。
「あ、アニキ……」
かける言葉も見つからず、ウォッカが心配そうにジンに声をかけた。
「……」
返事をすることは無かったが、ジンの両手の拳が震えている。怒りのあまり、食いしばった口元から血が流れた。
「裏切り者を洗い出せ……。どこかにいるはずだ。俺たちの計画を公安にリークした裏切り者が……」
氷のように冷たい目で、そこにいたベルモットたちを睨みつけた。