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I want to be by your side forever

でも、タップは見た目や言動の割にしっかりしているウマ娘だから外泊届はしっかり出すと考えたい。
「やっぱりトレーナーを抱きしめてるとあったかいな...」
タップが私をソファーに呼んだのは私を抱きしめたいからという理由だけのようだ。
普段は寮住みで、なおさらウマ娘の寮には私たちトレーナーは入ることすらできないことを考えたらタップが私を抱きしめたいのも分かる気がする。
というよりも、距離感が近すぎる気がしないでもない。
今の私はタップに後ろからハグをされており、さらにタップの頭がある状態。
息遣いもちゃんと聞こえてるし、いい匂いもするから私の心は平穏な状態ではない。
それにしても本当に顔が良すぎる。
「中々こういうこと出来ないからな...。」
「確かにね」
改めて考えたら、こうやって二人っきりになるときはトレーナー室のやりとりしかなかった。
初めてタップと出会ったときはタップしかいなかったが、タップとのやりとりを深くしていくうちにタップの仲間の子たちと出会った。
「あのね。
前、タップ去年夏合宿のときに『いっそ全部投げ出して、この海辺で暮らさないか?』って言ってたよね?」
「Yes、というかよく覚えてたな...」
タップの動揺した様子が私にも伝わってきた。
「そりゃ覚えてるよ!
いつものタップからは考えられないほど落ち込んでたし、みんなが暮らせるならレースなんて辞めるなんて聞いたらびっくりするしかない...。」
タップは何にも話さなかった。
「でも、今ならタップの意味が分かる気がするんだ。
私、タップと一緒にいたいのかなって。」
「っ...トレーナー。」
私の体をタップが強く抱き締めてきたのもあり、私の体が締め付けられそうになるが、これもタップなりの愛情表現。
タップに抱きしめられると体も心が暖かくなる。
「トレーナー、アタシの方を向いてくれ。」
突然耳元でタップに囁かれ、ドキッとしてしまった。
ドキドキしながらタップの方を振り向いたそのとき、お風呂が沸いた音が鳴り、ドキドキは一瞬にして消えてしまった。
「タップ、わたし先にお風呂入ってくるね!」
「what!?航海士殿、待ってくれ!」
タップはウマ娘で、私は人間だ。
速さでは叶わないけど、服を脱ぎお風呂に入ったら私の勝ちだ。
急いで脱衣場に行き、服を脱ぎお風呂場で体を洗う。
ドアの外を確認するがタップらしき人物はいない。
「はぁ...なんであんなこと言っちゃったんだろ...。」
私はタップのことが大好きだ。
でも、それは大人として、保護者としての気持ちで好きなだけだ。
タップは子どもだから守ってあげないといけない。
『いっそ全部投げ出して、この海辺で暮らさないか』と最初言われたときはタップのことが不安でしかなかった。
だって、タップは仲間と暮らせる城を立てるためにお金を稼がないといけない、つまりレースに出ないとお金は稼げないことを考えたらタップのアイデンティティが無くなってしまう。
だから「仲間の死を受け入れていいの?」とあの時言ったのだ。
でも、タップと仲良くなるうちにタップと暮らせるなら全部を捨てていいのかもしれないと最近思い始める自分がそこにはいた。
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