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藍の才能に、STPRとVOISINGという二大巨頭の社長、ななもり。とないこは、ほとんど同時に動いた。
ななもり。は、STPRという大企業の社長でありながら、自身も現役の歌い手・クリエイターである。彼のDMは、藍の歌声への「共感」と、長年の実績に裏打ちされた「安心感」を前面に押し出したものだった。
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from ななもり。
藍さん。はじめまして、STPR社長のななもり。です。単刀直入に申し上げます。あなたの歌声は、この界隈の歴史を変える力を持っていると確信しています。特に、あなたの歌に宿る『共感のK』は、多くのリスナーの『救い』となるでしょう。僕には、あなたの才能を最大限に開花させ、守り育てる自信と環境があります。ぜひ、一度、僕にあなたの夢を聞かせてください。
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一方、VOISING社長のないこは、武道館という目標を最速で達成した**「行動力」と、「挑戦」**を軸としたビジョンを提示した。
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from ないこ
藍さん。VOISING社長のないこです。あなたの歌声は、僕らが目指すグローバルな舞台に最も近い『完成度(K)』を持っている。いれいす、すたぽら、クロノヴァの全メンバーが、あなたの才能に熱狂しています。このままネットの片隅にいるのは、あまりにも惜しい。僕らと一緒に、歌い手界の常識を覆し、世界へ羽ばたきませんか?最速で、そして最高の夢を叶える道筋を、僕が責任を持って示します。
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青龍星奈(藍)のDM受信箱には、確かに二通の長文メッセージが届いていた。しかし、星奈は開くことなく、警戒心を強めた。
「は?ななもり。社長?ないこ社長?こんな有名な人たちが、わざわざ無名の私に連絡してくるわけないじゃん。どうせ、なりすましか、悪質なフィッシング詐欺でしょ」
自己評価が低い上に、SNSに疎い星奈は、自分の人気を全く把握していなかった。彼女にとって、これらのDMは、あまりにも現実離れした出来事だった。
さらに、メッセージの内容をちらりと見た彼女は、未成年であることもあって、大人たちのビジネスの誘いに強い拒否感を示した。
「企業のDMなんて、怖いだけ。私のひっそりとした趣味に、ビジネスを持ち込まないでほしい」
藍へのDMは、両社の社長が抱いた熱意をよそに、完全に無視された状態が続いた。
しかし、両社の社長は、藍がDMを無視していることにも、彼の「本気で活動に集中したい」という意思を感じ取り、諦めなかった。