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その日、初兎は一人で病院の診察室にいた。数日前から続く激しい咳と胸の痛み。レコーディングが近いからと、念のため受けた検査の結果を聞きに来たのだ。目の前の医師の表情は、予想外に重かった。
医師:「初兎さん。検査の結果ですが……少々、深刻です。特発性肺線維症がかなり進行しています。ステージIVです」
初兎:「……肺線維症、ですか。治療は?」
医師:「治療は手術すれば行えますが、進行を完全に抑えるのは難しい。この病気は非常に進行が速く、現状では……もって一年でしょう。長くても、そのくらいです」
「一年」。その言葉は、まるで鋭利な氷の刃のように、初兎の心臓を貫いた。来年の今頃は、いれいすが夢の舞台、武道館に立っているはずだった。その時、自分は、この世にいない。
医師:「すぐにでも、グループの活動は縮小、もしくは休止すべきです。安静が第一です。大きな声を出したり、激しい運動は…」
初兎:「……いえ、活動は、続けます。最後まで。武道館までは、絶対に」
彼の頭の中には、メンバーの顔が次々と浮かんだ。リーダーのないこ、最年少のりうら、アニキの悠佑、頭脳派のIf、癒やしの-hotoke-。そして、VOISINGの仲間たち。
(俺のせいで、みんなの夢を、武道館を、潰すわけにはいかない)
初兎は診察室を出た後、人気のない廊下の隅で激しく咳き込んだ。血の混じった唾を手の甲で拭い、そこに痣ができた。彼の未来は、突然、白紙の絶望に塗りつぶされた。
医師:「初兎さん。検査の結果ですが……少々、深刻です。特発性肺線維症がかなり進行しています。ステージIVです」
初兎:「……肺線維症、ですか。治療は?」
医師:「治療は手術すれば行えますが、進行を完全に抑えるのは難しい。この病気は非常に進行が速く、現状では……もって一年でしょう。長くても、そのくらいです」
「一年」。その言葉は、まるで鋭利な氷の刃のように、初兎の心臓を貫いた。来年の今頃は、いれいすが夢の舞台、武道館に立っているはずだった。その時、自分は、この世にいない。
医師:「すぐにでも、グループの活動は縮小、もしくは休止すべきです。安静が第一です。大きな声を出したり、激しい運動は…」
初兎:「……いえ、活動は、続けます。最後まで。武道館までは、絶対に」
彼の頭の中には、メンバーの顔が次々と浮かんだ。リーダーのないこ、最年少のりうら、アニキの悠佑、頭脳派のIf、癒やしの-hotoke-。そして、VOISINGの仲間たち。
(俺のせいで、みんなの夢を、武道館を、潰すわけにはいかない)
初兎は診察室を出た後、人気のない廊下の隅で激しく咳き込んだ。血の混じった唾を手の甲で拭い、そこに痣ができた。彼の未来は、突然、白紙の絶望に塗りつぶされた。
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