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夜のスタジオ。
次回ライブのリハーサルが終わった後も、空気は重かった。
スタッフが退出し、ドアが閉まると、6人だけの沈黙が広がる。
汗で湿ったTシャツのまま、誰も口を開こうとしなかった。
「……今日も、歌ズレてたな」
ぽつりとIfが言った。
それはただの感想だった。けれど、あまりにも冷たい響きに聞こえた。
「ちょ、ちょっと待ちぃや」
初兎が思わず立ち上がる。
「そういう言い方ないやろ。責めるみたいに言わんでも……」
「責めてへん。事実や」
Ifは目を逸らさない。
「俺らプロやろ。アンチに突かれる隙作ってどうすんねん」
その言葉は正しい。だが正しすぎて、誰の胸にも突き刺さった。
「……ほんなら、アンチが言うこと全部正しいんか?」
初兎の声が震える。
「俺らが必死にやってきたこと、全部間違いなんか?」
「そうは言ってない」
Ifの声は低く冷静だった。
「けど“必死”なんて言い訳にならん。世間に出した以上、評価は結果だけや」
「そんな言い方しないでよ!」
とうとう、ほとけが声を張り上げた。
「ボク達仲間でしょ! 結果ばっか見てたら、心まで壊れちゃうじゃん!」
普段はおちゃらけて「アホ」と言われる彼の言葉が、今日は必死だった。
しかしIfは微動だにしない。
「壊れるくらいで済むなら安いもんや。ファンを裏切る方が、よっぽど罪や」
その言葉に、りうらの心臓がきゅっと縮んだ。
(……裏切ってるの、俺かもしれない)
ステージで笑って歌っても、心の中では不安しかない。
「最年少」という肩書きに甘えてるだけなんじゃないか。
自分が一番、いれいすを壊しているんじゃないか――そんな思いが喉に詰まって言葉にならなかった。
「やめろ!」
鋭い声が響いた。
リーダーのないこだった。
「もうやめろ……これ以上、仲間を傷つける言葉、聞きたくない」
拳を強く握りしめ、爪が食い込むほどだった。
「俺はリーダーだ。……全部俺の責任だろ。だからお前らは、俺を責めればいい」
「ないこ……」
悠佑が声をかける。だが、ないこは振り返らなかった。
背負いすぎている。仲間を守りたい気持ちが強すぎて、逆に自分を追い詰めている。
沈黙が落ちる。
その沈黙は、もはや安らぎではなく、痛みだった。
それぞれが胸に抱えた言葉は、仲間を思うからこそ刃となり、互いを傷つけてしまう。
悠佑は深く息をつき、重たい声で口を開いた。
「お前ら……このままやったらほんまに壊れるで」
最年長の警告。それは現実の重さを突きつける響きだった。
誰もが分かっていた。
このままでは、夢のために走ってきた“いれいす”という場所が、崩れてしまうことを。
次回ライブのリハーサルが終わった後も、空気は重かった。
スタッフが退出し、ドアが閉まると、6人だけの沈黙が広がる。
汗で湿ったTシャツのまま、誰も口を開こうとしなかった。
「……今日も、歌ズレてたな」
ぽつりとIfが言った。
それはただの感想だった。けれど、あまりにも冷たい響きに聞こえた。
「ちょ、ちょっと待ちぃや」
初兎が思わず立ち上がる。
「そういう言い方ないやろ。責めるみたいに言わんでも……」
「責めてへん。事実や」
Ifは目を逸らさない。
「俺らプロやろ。アンチに突かれる隙作ってどうすんねん」
その言葉は正しい。だが正しすぎて、誰の胸にも突き刺さった。
「……ほんなら、アンチが言うこと全部正しいんか?」
初兎の声が震える。
「俺らが必死にやってきたこと、全部間違いなんか?」
「そうは言ってない」
Ifの声は低く冷静だった。
「けど“必死”なんて言い訳にならん。世間に出した以上、評価は結果だけや」
「そんな言い方しないでよ!」
とうとう、ほとけが声を張り上げた。
「ボク達仲間でしょ! 結果ばっか見てたら、心まで壊れちゃうじゃん!」
普段はおちゃらけて「アホ」と言われる彼の言葉が、今日は必死だった。
しかしIfは微動だにしない。
「壊れるくらいで済むなら安いもんや。ファンを裏切る方が、よっぽど罪や」
その言葉に、りうらの心臓がきゅっと縮んだ。
(……裏切ってるの、俺かもしれない)
ステージで笑って歌っても、心の中では不安しかない。
「最年少」という肩書きに甘えてるだけなんじゃないか。
自分が一番、いれいすを壊しているんじゃないか――そんな思いが喉に詰まって言葉にならなかった。
「やめろ!」
鋭い声が響いた。
リーダーのないこだった。
「もうやめろ……これ以上、仲間を傷つける言葉、聞きたくない」
拳を強く握りしめ、爪が食い込むほどだった。
「俺はリーダーだ。……全部俺の責任だろ。だからお前らは、俺を責めればいい」
「ないこ……」
悠佑が声をかける。だが、ないこは振り返らなかった。
背負いすぎている。仲間を守りたい気持ちが強すぎて、逆に自分を追い詰めている。
沈黙が落ちる。
その沈黙は、もはや安らぎではなく、痛みだった。
それぞれが胸に抱えた言葉は、仲間を思うからこそ刃となり、互いを傷つけてしまう。
悠佑は深く息をつき、重たい声で口を開いた。
「お前ら……このままやったらほんまに壊れるで」
最年長の警告。それは現実の重さを突きつける響きだった。
誰もが分かっていた。
このままでは、夢のために走ってきた“いれいす”という場所が、崩れてしまうことを。